算数科・新しい授業づくり3
TTを生かした少人数指導ハンドブック

算数科・新しい授業づくり3TTを生かした少人数指導ハンドブック

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TTのメリットを取り入れながら、少人数指導方法・打ち合わせ・指導形態・評価等について、見開き2頁を原則としてその運営の仕方59例を具体的、コンパクトに提示。


復刊時予価: 2,475円(税込)

送料・代引手数料無料

電子書籍版: なし

ISBN:
4-18-502709-5
ジャンル:
算数・数学
刊行:
9刷
対象:
小学校
仕様:
A5判 148頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

目次

もくじの詳細表示

はじめに
第1章 TTと少人数指導
1 TTと少人数指導
2 TT&SSのねらい
3 TT&SSの歴史
4 TT&SSと文教施策とのつながり
第2章 TT&SSの基本
5 TT&SSの型と進め方
6 TT&SSの学習過程
7 SSを左右する視点
8 TTとSSの使い分け方
第3章 個に対応するTT&SS
9 TT&SSの量と質
10 TT&SSの量から質への転換計画
11 学習の仕方を身に付けさせる工夫
12 個に応じた指導の工夫
13 理解度別SS
14 理解度別SSの分け方
第4章 SS担当教諭と学級担任とのリレーションシップ
15 TT&SS開き
16 TT&SS閉め
17 担任との相性
18 TT&SS 指導者の出方
19 SS担当教諭の心得
20 自校の算数科の流れを作るSS担当教諭
21 TT&SSを受け入る担任
22 SS担当教諭と学級担任の仕事配分
第5章 打ち合わせと評価
23 打ち合わせ時間のとり方
24 TT&SSの事前打ち合わせ内容
25 打ち合わせの時間短縮の工夫
26 テスト,評価,評定はどうするか
27 自己評価を学びに生かす
28 TT&SSの形成的評価
29 TT&SSの各学期反省
第6章 TT&SSを受けるまで
30 小鯖小のTT&SS計画
31 小鯖小:SSの研究主題と解明
32 学年 クラス 教科の決定
33 SSの学年・学級と教科の選択
34 SSの新展開案
35 日課表の作成
36 TT&SSの校務分掌上の位置
37 指導計画時数の見通しと時間の作り方
38 TT&SSの年間計画
39 SSの効果を問うアンケート
第7章 TT&SSと算数科
40 算数科の本質
41 TT&SSに適した教科
42 投げかける言葉・引き出す言葉
43 TT&SS 乗り移らさせる感性
44 SSの留意点
第8章 TT&SSの学習法と実践
課題選択学習(と課題設定選択学習)と順序選択学習
45 課題選択学習と順序選択学習
46 SSにおける興味・関心別授業(課題選択学習)
47 SSにおける理解度別授業
48 TTにおける2進型授業
第9章 指導方法の工夫・アイデア
49 教えるための教材・教具
50 SS担当教諭の持ち物(歩き持っている物)
51 TT&SSの常備品(取りに行ってもらう物)
52 TT&SSの部屋
53 教育機器の利用・活用
54 TT&SSの指導案
55 TT&SSの机間指導
56 TT&SSのほめ方
57 TT&SSと教科書利用
58 TT&SSと宿題
59 TT&SSとテスト
一口メモ
(1)少人数指導をSSで表す理由
(2)算数科学習の不成立要因(1)
(3)算数科学習の不成立要因(2)
(4)算数科学習の不成立要因(3)
(5)学級担任と打ち合わせ
(6)SSのネットワークを作ろう
(7)記録の残し方
(8)SSの配布文書の作成
(9)道のりときょりの指導
(10)式つくりをカードで
(11)SSの計画は表計算ソフトで
(12)SSのクラス解体
(13)SSのグルーピングアンケート
(14)SSの簡略指導案
(15)課題選択学習の意義
(16)TTは平行四辺形
(17)SSで使う教室の掲示物
(18)歌で覚える算数
(19)デジタル写真の合成で教材つくり
(20)かけ算わり算作問シート

はじめに

 「来年からTTをせずに,少人数(このころは小人数といっていた)指導が始まるらしい」ということを聞いたのが平成12年10月末でした。そのとき,初めて聞く言葉に疑問をもち,TTのよさを感じていた矢先のその情報に落胆したことを覚えています。

 平成13年度より第7次公立義務教育諸学校教職員定数改善計画により,少人数指導が実施されることとなりました。20人程度の授業と基礎学力の向上,きめ細かな指導,欧米並の教員1人あたりの児童数の実現が目指されています。

 少人数指導の各都道府県での取り組みは,一様ではありません。学級編制において国の標準はありますが,都道府県の判断により児童生徒の実態を考慮して弾力的に運営をしているからです。

 少人数指導に取り組む以前には,ティーム・ティーチング(以下TT)が行なわれていました。TTは,第6次公立義務教育諸学校教職員定数改善計画により平成5年度からの実施でした。教室に先生が2人いるということで,個に応じたり指導法の改善をしたりしてきました。

 少人数指導は,TTでのメリットを強調した指導です。実際の少人数指導では,興味・関心別や理解度別にどう取り組み,学級や学年をいかに分けてどのように授業を運営していくかが成功の鍵を握っているといえます。しかし,この取り組みに対し,現場では指導方法・打ち合わせ・授業形態・評価等いろいろな戸惑いがみられます。

 本書は,平成11〜13年度のTTと少人数指導の担当経験を元に,少人数指導の戸惑いの中での第一歩をどうしたかを記しています。見開き2ページを基本とし,実践を重視して少人数指導の運営の仕方を表しています。また,一口メモを取り入れ,少人数指導をする上で工夫したことや感じたことなどもまとめてみました。

 本書の内容が,少しでも少人数指導に関わる方々のお役に立つことができれば幸いです。

 最後になりましたが,明治図書編集部の石塚嘉典氏には,本にまとめる機会を与えていただきましたことを,心より感謝しています。


  2001年11月   /福永 敬

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      明治図書

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