- イントロダクション
- 小学6年の学級経営 5つのポイント /森岡 健太
- 4月
- 新年度準備(学級)
- 学級経営を支える1年間の計画づくりをしよう!
- 新年度準備(授業)
- 大まかな1年間の年間授業計画を立てよう!
- 新年度準備(学年)
- 6年生としてのゴール像を学年で共有しよう!
- 学級開き(1日目)
- 教師の自己紹介で,子どもとの信頼関係を構築しよう!
- 学級開き(2日目)
- 子ども同士が関わるきっかけづくりをしよう!
- 学級開き(3日目)
- 子どもたち自身が考える「最高学年」を共有しよう!
- 授業開き(国語)
- 1文字の言葉がもつ深い意味を感じよう!
- 授業開き(算数)
- 1年間の算数授業への期待を抱かせよう!
- 授業開き(体育)
- 「Uberボール」で協力してボールを届けよう!
- 生活のルール
- 仲間と共に,学校全体をよりよくしていく意識をもとう!
- 学習のルール
- 最高学年として「学びを広げ,深める」ルールをつくろう!
- 学級あそび(アイスブレイク)
- 自己紹介で仲良くなろう!あいうえお作文
- 自己紹介でもっと仲良くなろう!同じところ見つけ
- 朝の会のシステム
- 子どもたちが主体的に関われるようにしよう!
- 帰りの会のシステム
- 子どもたちが1日を振り返って必要なことができるようにしよう!
- 日直のシステム
- 子どもたちが決め,責任をもって仕事ができるようにしよう!
- 掃除のシステム
- 活動の余白を残そう!
- 給食のシステム
- 量感を養いながら効率的に配膳しよう!
- 係活動のシステム
- 子どもたちがしたいことを叶える係活動にしよう!
- 学級目標
- 「BEゴール」と「DOゴール」をつくり,日常の具体的行動につなげよう!
- 学級通信
- 教師の思いや願いを語ろう!
- 1人1台端末
- 情報社会での活用を念頭に置いて活用に取り組もう!
- 5月
- 5月のクラスづくりのポイント
- 授業参観・懇談会
- 集大成を示し,次のステージへ備えよう!
- 春の運動会
- 短距離走の単元を体育科の授業で構成しよう!
- 6月
- 6月のクラスづくりのポイント
- 学級あそび(室内あそび)
- 想像力を働かせて予想しよう!ジェスチャーゲーム
- 友だちのことをもっとよく知ろう!この人はだれ?クイズ
- 7月
- 7月のクラスづくりのポイント
- 1学期の通知表作成・文例
- 9月
- 9月のクラスづくりのポイント
- 登校渋り・不登校への対応
- 体の声に耳を澄まし,健康な心と体を取り戻そう!
- 学級あそび(リスタート)
- お互いのことをより理解しよう!未来の私クイズ
- 自己紹介を思い出しながら取り組もう!うそ探しゲーム
- 10月
- 10月のクラスづくりのポイント
- 秋の運動会
- クラス団結のためのシンボルをつくろう!
- 学習発表会
- 自分たちの探究のプロセスを自分たちの言葉で発信しよう!
- 11月
- 11月のクラスづくりのポイント
- 子ども同士のトラブル対応
- よりよい社会をつくる一員としての自覚を促そう!
- 学習のレベルアップ
- 「相手意識」をもたせて,子どもの学びを深めよう!
- 12月
- 12月のクラスづくりのポイント
- 保護者面談
- 想いに寄り添うツーウェイな保護者面談にしよう!
- 2学期の通知表作成・文例
- 1月
- 1月のクラスづくりのポイント
- 係活動のレベルアップ
- 「伝承」と「振り返り」が価値になる仕掛けをつくろう!
- 2月
- 2月のクラスづくりのポイント
- 学習のレベルアップ
- バーチャル地球儀や動画で子どもたちの学びを広げよう!
- 3月
- 3月のクラスづくりのポイント
- 授業おさめ
- 「教室空間での学びが終わった」ことを実感させよう!
- 卒業式
- 目的を共有し,いつもそこに戻ってこられるようにしよう!
- 3学期の通知表作成・文例
イントロダクション
小学6年の学級経営 5つのポイント
京都市立桂坂小学校 /森岡 健太
1 思春期の壁を越えるため,まずは語りで心をほぐす
6年生を育てるうえで何が大切か――
いろいろ考える前に,真っ先に意識したいのが「心をほぐす」ことです。
「最高学年としてリーダーシップを発揮しよう」「いろいろなことにチャレンジしよう」といった話は,とても大切であり,彼ら彼女らに最初に伝えたくなる内容です。
しかし,心がほぐれていない段階でこうした話を伝えても,「思春期」という壁が立ちはだかり,うまく届かないことがあります。
だからこそ,まずは心をほぐすことが欠かせません。
植物を育てるときに,まずは土づくりから始めるように,学級でも土壌をしっかり耕すことが大切です。
教師が自己開示をする。子どもたち同士でペアトークをする時間をつくる。他愛のない雑談をする。こうした小さな積み重ねが,やがて関係性を育て,大切な話が心に届くようになります。
2 教師ではなく1人の人として,対話で関係性を育てる
6年生の子どもたちはおもしろいもので,「子どもらしいなぁ」と感じることもあれば,「大人のような考え方をするな」と驚かされることもあります。それくらい,子どもと大人の狭間にいる存在と言えるでしょう。
だからこそ,「教師」として接するだけでなく,「1人の人」として向き合うことが大切になります。
私がよく使うのは,「どうしてそう考えたの?」や「あなたはどうしたいの?」といった“意思を問う”言葉です。
例えば,生徒指導上のトラブルが起こったとき。「教師」としては,できるだけ早期に解決したくなりますよね。でも本当に大切なのは,そのトラブルの「解決そのもの」ではなく,解決した後の当事者同士の関係性です。
だから私は,解決を急ぐよりも,その背景や経緯に丁寧に寄り添うことを大切にします。「本当はどうしたかったの?」と思いを聞き取りながら,自分の考えも伝えていきます。「その考えはわかるなぁ。ところで,先生は○○って思うんだけど,どうかな?」と,指導ではなく,対話を重ねることで納得のいく着地に近づいていきます。
一見すると,遠回りに見えるかもしれません。けれど,後の関係性を大事にするこのプロセスこそが,「小さな大人」である6年生との関わりで大切にしたいことなのです。
3 小さなリーダー経験から確かな成長へつなげる
小学校では,6年生が最高学年です。当然のことながら,1〜5年生は6年生の姿を見て,まねをしながら成長をしていきます。つまり,6年生が育つということは,学校全体が育つのと同じ意味をもつのです。
そんな6年生には,クラブ活動,委員会活動,縦割り活動などでリーダーとして活躍してほしいと願っています。とはいえ,いきなりリーダーとして活躍するのは難しいので,まずは,クラスの中の様々なところでリーダーの役割を設定していきます。
例えば,係活動や総合的な学習の時間などでグループ学習を進める際にリーダーの役割を取り入れることができます。こうした学習の中で,「小さなリーダー経験」を積み重ねることが大切です。
このときのポイントは,「これまでリーダーをやったことがない子」にこそ任せてみることです。クラスの中の,しかもグループという小さな枠組みであれば,大きなプレッシャーを感じることなくチャレンジできます。
「きっと助けてくれる」――そんな安心感のあるクラスだからこそ,子どもたちは新しい役割に挑戦し,リーダーとしての心構えを育てていくことができるのです。
4 アイデアを形にする企画力・提案力を磨く
6年生は最高学年ということもあり,さまざまな場面で企画を立てたり,提案をしたりする機会があります。
そんなとき,おもしろい企画を思いつき,それを最高の形で伝えることができたとしたら,聞いている人の「やってみたい!」という気持ちを動かすことができるでしょう。
そのためには,先ほどの「リーダーシップ」と同様に,企画・提案する経験を重ねることが必要です。「何かおもしろいことを考えて」といきなり伝えても,子どもたちには難しいものです。小さなことから始めて,少しずつ場慣れしていくことが大切なのです。
ここで教師に求められるのは,「受け止める」という姿勢です。子どもたちがもってきた企画の中には,穴だらけでうまくいかないだろうなと予想できるものもあります。ですが,可能な限り時間を取って,やらせてあげたいと思うのです。実際にやってみることで,「これは難しいな」「ここは修正が必要だな」と,子ども自身が気づいていくからです。
このときも,スモールステップがカギになります。例えば,「次の学習は10分早く終わりそうだから,○○係で何か楽しいことをやってみる?」といった具合に,少しずつ任せる場をつくっていきます。
「企画してきたこと」に関しては,あまり口を出さなくてもいい。けれど,「伝え方」には,こだわりたい。せっかくよい企画があっても,伝え方がうまくなければ,その企画の魅力が半減してしまいます。6年生はしっかりしているとはいえ,まだまだ成長段階の子どもです。だからこそ,伝え方の部分に関しては,しっかりと指導していきます。
具体的には,話すテンポ・声量・間,そして立ち位置やプレゼンの構成など,一つひとつ丁寧にフィードバックをしていきます。そうすることで,伝え方が磨かれ,企画の魅力が最大限に伝わるようになっていきます。
5 「寄り添う」と「導く」のバランスを意識する
ポイント1,2では,「心をほぐすこと」や「1人の人として関わること」の重要性を取り上げてきました。これは,「教師モード」ではなく,1人の人として子どもに寄り添う姿勢を重視したものです。
続く3,4では,「リーダーとしての心構え」や「企画・提案力を育てること」について述べました。こちらは,教師として子どもたちを導き,成長を後押しする視点からの内容です。
6年生は,子どもらしさと「小さな大人」としての側面が自分の中に同居しています。そのため,「1人の人として寄り添うこと」と「教師として導くこと」の両方を行き来する関わりが求められます。
この後のページでは,様々な先生方が,実践や指導方法を紹介しています。読み進める中で,「ここではどんな関わり方が適切だろう?」と想像してみてください。
例えば,「1人の人として」一緒に悩むことが必要な場面もあれば,「教師としてのリーダーシップ」が求められる場面もあるでしょう。そんなふうに,視点を少し変えて読むことで,学級経営への理解がより深まるはずです。
「1人の人」としての寄り添いと,「教師」としての導き。そのバランスを意識することこそが,6年生と信頼関係を築き,学級を育てていくカギになるのです。
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| 内容 | ファイル名 | サイズ | |
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