教材研究×数学 図解&実例でしっかりわかる超実践ガイド
中学校

教材研究×数学 図解&実例でしっかりわかる超実践ガイド中学校

一生モノの学びを始めよう

数学授業は準備が9割!本書では、「教科書」「数学的な見方・考え方」「発問」などテーマ別の図解解説から、水谷尚人先生×藤原大樹先生×佐賀井隼人先生による特別鼎談、学年・領域別の実例まで徹底紹介。数学の教材研究のすべてがわかる授業者必携の1冊。


紙版価格: 2,266円(税込)

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ISBN:
978-4-18-481429-5
ジャンル:
算数・数学
刊行:
対象:
中学校
仕様:
A5判 176頁
状態:
在庫あり
出荷:
2024年12月16日

目次

もくじの詳細表示

まえがき
第1章 ゼロからわかる教材研究の進め方
@数学的活動の充実と教材研究
A教材研究は真似ることから
第2章 図解でわかる数学の教材研究
@生徒の実態把握の仕方
A生徒の実態に合わせた授業アレンジの仕方
B単元指導計画のつくり方
C教科書の読み方・生かし方
Dねらいに即した学習課題のつくり方
E発問のつくり方
F「数学的な見方・考え方」と教材の関連付け方
G板書計画の立て方
H指名計画の立て方
Iペア学習の生かし方
Jグループ学習の生かし方
K教具の生かし方
L1人1台端末の生かし方
M評価規準・評価基準のつくり方
N定期テスト・小テストのつくり方
O小学校の学習内容との接続の仕方
P「ユニバーサルデザイン」の取り入れ方
特別鼎談
水谷 尚人×藤原 大樹×佐賀井 隼人 教材研究で大切にしたいこと
第3章 実例でわかる数学の教材研究
@1年 A数と式の教材研究
A1年 B図形の教材研究
B1年 C関数の教材研究
C1年 Dデータの活用の教材研究
D2年 A数と式の教材研究
E2年 B図形の教材研究
F2年 C関数の教材研究
G2年 Dデータの活用の教材研究
H3年 A数と式の教材研究
I3年 B図形の教材研究
J3年 C関数の教材研究
K3年 Dデータの活用の教材研究

まえがき

 「教材研究と言われても,どこから手をつけたらよいかわからない。時間がない」という先生の声をよく耳にします。授業をよりよいものにしようと考え,細部にまでこだわり始めるとまさに際限がないですね。それだけ授業は多様であり,「これが正解だ」という答えがあるわけではないのでしょう。とはいえ,本時該当部分の教科書を読み込み,問題を解き,授業の展開をイメージする。そのような授業準備は誰もがしていることではないでしょうか。この授業にかける一連の準備の流れをより深く,より広く行っていくことが教材研究の第一歩ではないかと考えます。

 平成29年に改訂された学習指導要領では,「何を学ぶか」だけではなく,「何ができるようになるか」,「どのように学ぶか」についても一体的に議論がなされ,告示に至りました。教材研究についても,「何を学ぶか」という教材と直結する内容面のみならず,「何ができるようになるか」,「どのように学ぶか」という視点をもちながら進めていきたいものです。人はそれほど簡単に何事も「できる」ようにはならないと思います。ある程度時間をかけて,時折振り返りながら徐々に「できる」ようになっていくと考えると,生徒一人一人の発達をどのように支援するかという視点が重要になってくるでしょう。生徒に何が身に付いたのかを見取って,生徒の学習改善を促したり,自身の指導改善に生かしたりしていくことを大切に,教材研究・指導計画を進めていきましょう。


 それでは,日々の教材研究について,どこから手をつけていきましょうか。ここまで書いてきたように,教科書を読み込み,問題を解き,授業展開をイメージすることは第一歩です。まずは,そこからいかに広く深く教科書を読み込むかに目を向けるとよいでしょう。教科書には,必要なことが漏らさず書かれている一方で,授業において教師が工夫できる余地を意図的に残して編集されています。教科書をそのまま読み進めて解説し,問題を解いてまた次に進むという繰り返しでは,授業は無味乾燥なものになるでしょう。教師は,生徒に身に付けさせたい資質・能力を念頭に置き,教科書の題材を解釈し,意図を読み解き,自分なりに課題を提示する。そして,生徒はそれを受けて,悩み試行錯誤したり,話し合って意見を共有したり,新たなことを見いだしたりしつつ問題解決を経験していくのでしょう。

 このような授業実践に向けて,再度教科書を読み直してみてください。目の前の生徒の状況を思い浮かべれば,教科書の題材をどのように工夫し,どのように提示するとよいかがイメージできるかもしれません。もしイメージができないようであれば,学習指導要領解説の該当部分を読み直して身に付ける資質・能力を確認したり,先人の知恵を生かすために様々な指導事例を探索したりすることがよいでしょう。そうやって教材周辺の知識がどんどんと広がっていくことは,教材研究の素晴らしいところです。


 本書では,単に教材内容の理解を深めるだけではなく,生徒の学習改善,自身の指導改善などを目指す観点から,様々な授業の工夫の仕方についても掲載されています。生徒の実態把握の仕方から指名計画の立て方,グループ学習の生かし方など教材そのものの研究と同時並行的に進める内容についても紹介しています。授業準備にかけることができる時間には限りがあることから,順に前から読み進めても,必要な部分を重点的に読んでいただいてもよいのではないでしょうか。本書をもとに,中学校数学の面白さを味わっていただけましたら幸いです。


  2023年4月   /水谷 尚人

著者紹介

『数学教育』編集部(すうがくきょういくへんしゅうぶ)著書を検索»

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
    • この商品は皆様からのご感想・ご意見を募集中です

      明治図書
    • 具体的な内容でわかりやすい。
      2024/2/2650代・中学校管理職
    • 図解と実例があり、とても分かりやすかったです。また、すぐ実践に生かせるものも多く、ありがたいです。
      2023/7/1030代・中学校教員
    • すごく読みやすくて、よかったです。
      2023/6/640代・中学校教員
    • 教材研究の参考になりました。
      2023/6/320代・中学校教員
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