- はじめに
- 下巻のまえがき
- 4 論理編
- 30 大きいですか、小さいですか /小学校・低学年
- 31 なかまは なあに /小学校・低学年
- 32 はっぴょうめいじんになろう /小学校・低学年
- 33 「グリム童話」を聞こう /小学校・低学年
- 34 ゲーム大会 /小学校・中学年
- 35 ハンカチ落としを説明しよう /小学校・中学年
- 36 1分間スピーチ /小学校・高学年
- 37 交歓給食 /小学校・高学年
- 38 「論理のおとしあな」を見破ろう /小学校・高学年
- 39 スピーチを聞き取ろう /中学校
- 40 わかりやすく話そう /中学校
- 41 討論の基本練習 /中学校
- 42 スピーチ「今年がんばりたいこと」 /中学校
- 43 ニュースで視野を広げよう /中学校
- 44 スピーチ「職場体験の報告」 /中学校
- 45 リレー討論「テストは必要か」 /中学校
- 5 効果編
- 46 「しゃれ」を言おう /小学校・低学年
- 47 「かさこじぞう」クイズ /小学校・低学年
- 48 物売り声 /小学校・低学年
- 49 よびかけ劇「泣いた赤おに」 /小学校・中学年
- 50 じゅげむ /小学校・中学年
- 51 一年生に絵本の紹介をしよう /小学校・高学年
- 52 クイズ「わたしは何でしょう」 /小学校・高学年
- 53 聞き取りやすい話し方 /中学校
- 54 愉快に語ろう /中学校
- 55 商品をアピールしよう /中学校
- 56 江戸小咄はおもしろい /中学校
- 57 楽しい現代短歌 /中学校
- 58 実演販売 /高 校
- 59 外郎売り(ういろううり) /高 校
- 60 オススメ映画を語ろう /高 校
- 61 ニュースキャスター? /高 校
- 62 パロディ・スピーチ /高 校
はじめに
本書は「話す・聞く」学習のための新しい教材を提案し、その教材を使った授業の記録の概略を記したものです。
従来の国語の授業は「話す・聞く」という音声言語の組織的な指導を行ってきませんでした。それは日本の近代学制の発足以来、国語教育が文字の指導に重点が置かれていたからです。それが、平成九年十一月に発表された教育課程審議会の『中間まとめ』によって大きく変わることになりました。
「児童生徒の学習状況については、文章各部分を読みとる力、漢字を読んだり書いたりする力などは比較的身に付いている。一方、文章全体の要旨を読みとり自分の言葉でまとめる力、自分の考えをもって筋道立てて表現したりする力などが十分でない」(4各教科・科目等の内容・羨小学校、中学校及び高等学校・@国語・ア現状と課題)
学習指導要領で「話す・聞く」領域が最初に置かれたのは、右に示された課題を解決するための基礎となる、という認識があるためで、妥当な扱い方だと言えるでしょう。問題は「話す・聞く」という音声言語学習指導の教材と指導法の蓄積が十分ではない、という点です。「話す・聞く」の教材・指導法の開発と累積とを急がなければなりません。
本書は、若い教師諸君が一年以上かけて「話す・聞く」教材とその指導法とを研究し、討論し、まとめたものです。多くの先生方の実践研究に役立つことを願っています。
1999年11月 /市毛 勝雄
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- 明治図書