- まえがき
- 1章 社会科における絶対評価の基本
- §1 これからの評価の在り方
- §2 社会科の新しい目標・内容と評価との関連
- §3 社会科の観点別学習状況の評価と評定
- §4 評価基準設定の手順と方法
- §5 観点別学習状況の評価方法の工夫と配慮事項
- §6 社会科学習における評価の課題と指導の工夫
- 2章 社会科第3学年全単元の絶対評価の実際
- 第3学年
- 1 学校のまわりのようす(10時間)
- (1 単元の目標/ 2 本単元の評価の観点と評価規準/ 3 単元の指導計画と主な評価の観点/ 4 観点別評価の実際と子どもへの支援/ 5 本単元の評価のための資料とその整理・活用)
- 2 わたしたちのまちのようす(12時間)
- (1 単元の目標/ 2 本単元の評価の観点と評価規準/ 3 単元の指導計画と主な評価の観点/ 4 観点別評価の実際と子どもへの支援/ 5 本単元の評価のための資料とその整理・活用)
- 3 わたしたちのくらしと商店のしごと(14時間)
- (1 単元の目標/ 2 本単元の評価の観点と評価規準/ 3 単元の指導計画と主な評価の観点/ 4 観点別評価の実際と子どもへの支援/ 5 本単元の評価のための資料とその整理・活用)
- 4 わたしたちのくらしと農家のしごと(10時間)
- (1 単元の目標/ 2 本単元の評価の観点と評価規準/ 3 単元の指導計画と主な評価の観点/ 4 観点別評価の実際と子どもへの支援/ 5 本単元の評価のための資料とその整理・活用)
- 5 工場でものをつくるしごと(10時間)
- (1 単元の目標/ 2 本単元の評価の観点と評価規準/ 3 単元の指導計画と主な評価の観点/ 4 観点別評価の実際と子どもへの支援/ 5 本単元の評価のための資料とその整理・活用)
- 6 むかしの道具をつかって(10時間)
- (1 単元の目標/ 2 本単元の評価の観点と評価規準/ 3 単元の指導計画と主な評価の観点/ 4 観点別評価の実際と子どもへの支援/ 5 本単元の評価のための資料とその整理・活用)
- 7 まちにのこるふるいもの(11時間)
- (1 単元の目標/ 2 本単元の評価の観点と評価規準/ 3 単元の指導計画と主な評価の観点/ 4 観点別評価の実際と子どもへの支援/ 5 本単元の評価のための資料とその整理・活用)
- 3章 社会科第4学年全単元の絶対評価の実際
- 第4学年
- 1 わたしたちの生活と水(11時間)
- (1 単元の目標/ 2 本単元の評価の観点と評価規準/ 3 単元の指導計画と主な評価の観点/ 4 観点別評価の実際と子どもへの支援/ 5 本単元の評価のための資料とその整理・活用)
- 2 わたしたちの生活と電気(10時間)
- (1 単元の目標/ 2 本単元の評価の観点と評価規準/ 3 単元の指導計画と主な評価の観点/ 4 観点別評価の実際と子どもへの支援)
- 3 わたしたちの生活とガス(10時間)
- (1 単元の目標/ 2 本単元の評価の観点と評価規準/ 3 単元の指導計画と主な評価の観点/ 4 観点別評価の実際と子どもへの支援)
- 4 ごみのしまつと再利用(14時間)
- (1 単元の目標/ 2 本単元の評価の観点と評価規準/ 3 単元の指導計画と主な評価の観点/ 4 観点別評価の実際と子どもへの支援/ 5 本単元の評価のための資料とその整理・活用)
- 5 下水のしまつと再利用(12時間)
- (1 単元の目標/ 2 本単元の評価の観点と評価規準/ 3 単元の指導計画と主な評価の観点/ 4 観点別評価の実際と子どもへの支援/ 5 本単元の評価のための資料とその整理・活用)
- 6 大地震から人々を守る(11時間)
- (1 単元の目標/ 2 本単元の評価の観点と評価規準/ 3 単元の指導計画と主な評価の観点/ 4 観点別評価の実際と子どもへの支援/ 5 本単元の評価のための資料とその整理・活用)
- 7 火事をふせぐ(11時間)
- (1 単元の目標/ 2 本単元の評価の観点と評価規準/ 3 単元の指導計画と主な評価の観点/ 4 観点別評価の実際と子どもへの支援/ 5 本単元の評価のための資料とその整理・活用)
- 8 交通事故をふせぐ(11時間)
- (1 単元の目標/ 2 本単元の評価の観点と評価規準/ 3 単元の指導計画と主な評価の観点/ 4 観点別評価の実際と子どもへの支援/ 5 本単元の評価のための資料とその整理・活用)
- 9 まちの発展につくす―玉川兄弟と玉川上水―(11時間)
- (1 単元の目標/ 2 本単元の評価の観点と評価規準/ 3 単元の指導計画と主な評価の観点/ 4 観点別評価の実際と子どもへの支援/ 5 本単元の評価のための資料とその整理・活用)
- 10 わたしたちの県の土地のようす(4時間)
- (1 単元の目標/ 2 本単元の評価の観点と評価規準/ 3 単元の指導計画と主な評価の観点/ 4 観点別評価の実際と子どもへの支援/ 5 本単元の評価のための資料とその整理・活用)
- 11 低地の生活(4時間)
- (1 単元の目標/ 2 本単元の評価の観点と評価規準/ 3 単元の指導計画と主な評価の観点/ 4 観点別評価の実際と子どもへの支援/ 5 本単元の評価のための資料とその整理・活用)
- 12 山地の生活(7時間)
- (1 単元の目標/ 2 本単元の評価の観点と評価規準/ 3 単元の指導計画と主な評価の観点/ 4 観点別評価の実際と子どもへの支援/ 5 本単元の評価のための資料とその整理・活用)
- 13 島のくらし(7時間)
- (1 単元の目標/ 2 本単元の評価の観点と評価規準/ 3 単元の指導計画と主な評価の観点/ 4 観点別評価の実際と子どもへの支援/ 5 本単元の評価のための資料とその整理・活用)
- 14 受け継がれてきた技術を生かす(8時間)
- (1 単元の目標/ 2 本単元の評価の観点と評価規準/ 3 単元の指導計画と主な評価の観点/ 4 観点別評価の実際と子どもへの支援/ 5 本単元の評価のための資料とその整理・活用)
- 15 県のひろがりと生活(6時間)
- (1 単元の目標/ 2 本単元の評価の観点と評価規準/ 3 単元の指導計画と主な評価の観点/ 4 観点別評価の実際と子どもへの支援/ 5 本単元の評価のための資料とその整理・活用)
まえがき
生きる力の育成がこれからの教育の主たるねらいとなっています。
「それならこれまでも実践してきた」と言う教員がいます。違うのです。それは,変化の少ない社会での生きる力です。その社会では,必要な知識・理解や技能などを一度身に付ければ,その後もその力で生きることができました。しかし,今,言われている生きる力というのは,「激しく変化する社会に主体的に対応し,心豊かにたくましく」生きる力のことなのです。
その力をはぐくむことのできる,実践できる教師が求められています。
平成14年度から全面実施となった教育課程は,この生きる力をはぐくむことをめざして編成されています。その実施に当たっては,創意工夫を生かし特色ある教育活動を展開する中で,自ら学び自ら考える力の育成を図るとともに,基礎的・基本的な内容の確実な定着を図り,個性を生かす教育の充実を図ることが重要な視点です。
これらの教育・指導を確実に推進するためには,評価を抜きにしては考えられません。この教育課程を実施するに当たって,評価については「目標に準拠した評価(絶対評価)」と「個人内評価」が重視され,一人ひとりの子どもに基礎・基本が確実に身に付くようにすること,個々のもつよさや可能性を積極的に伸ばすようにし,学ぶ意欲を向上させることを求めています。
振り返ってみると,社会科は本来,社会の変化に対応し,社会のこれからの在り方を考え,社会に積極的に貢献できる人間を育てる教科であり,そのための基礎・基本を身に付けさせることを担ってきました。また,激しく変化する社会,すなわち,国際,情報,環境や健康・福祉などの社会の問題が深刻化する時代にあり,それらを正しく認識し,それらの見方・考え方をしっかりと身に付けることを直接的に学習するのが社会科です。今,社会科の役割が一層増したととらえてよいでしょう。
しかし,一方では,学校週5日制の完全実施や総合的な学習の時間の導入により,社会科の授業時数が削減されています。それだけに,1時間1時間の授業を大切にし,子どもたちの学習が充実し発展するものとしなくてはなりません。社会科においても評価を一層重視し,目標,指導と一体となってその在り方を工夫していくことが必要です。
本書では,以上の視点に立って,これからの社会科の絶対評価についてその考え方や実際について取り上げてみました。
第1章では,これからの社会科の絶対評価の基本となることを取り上げています。特に,目標に準拠して作成した「評価規準」から,その実現や到達の状況を判断する「評価基準」の設定の手順と方法の一例を取り上げてみました。また,これからの社会科の評価の課題として「評価計画の作成」と「学習の過程の評価」を取り上げ,その方向を考えてみました。
第2章・第3章では,各学年の単元ごとに絶対評価の実際を示しています。
・各単元では,単元の目標を設定し,その目標を「観点別学習状況の評価」の観点別に分析した評価規準を示すとともに,単元の指導計画を示し,活動ごとに主な評価の観点を位置づけています。
・次に,各単元の各観点の評価規準にもとづく評価基準を設定し,それを見取るための評価方法や実際の評価の進め方を具体的に示しています。
・その上で,基準をもとに評価された各段階の子どもたちに対して,実際にどのような支援を行ったかについて述べています。
・おわりには,本単元で取り上げる評価のための資料の内容と,その整理・活用の仕方について解説しています。
このように,各単元ごとに評価を実際にどのように進めたらよいかがわかるようにまとめています。
ご執筆いただいた方々は,これまでに社会科教育の実践を積み上げられ,なおかつ更なる精進をされている先生方です。本書の評価の実践を熟読されると,子どもたちを見る視点や評価能力がアップし,子どもたちへの的確・適切な指導が可能となるでしょう。
お忙しい中,本書のために御執筆いただき,貴重な資料を提供してくださった皆さんに心から感謝申し上げます。
最後に,本書の企画・出版に多大の労をとって下さった明治図書編集部の安藤征宏,多賀井壽雄の両氏に心からお礼申し上げます。
平成14年10月 編者 /寺崎 千秋
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- 明治図書