- まえがき
- 第1章 どの子も書きまくる!日記指導の技術
- 「書きたい」状態にする技術1―どうしたら続く?
- なぜ書かせるのか?〜日記指導のとらえ方〜
- いつ,どのような場面で書かせるのか?
- 教師が楽しむこと
- 「書きたい」状態にする技術2―何を書かせる?
- 書く世界が一気に広がる「バラエティー日記」のお題一覧表
- 日記帳には「日記」だけを書かせるのではない
- 「書きたい」状態にする技術3―どのように書かせる?
- 指導・評価する技術―日記をどう見る?
- 日記の見方(味方)
- 日記を見るときの「3つの観点」
- コメントするときのポイント
- 日記がどんどん好きになる魔法の言葉がけ(コメント)
- エキスパート認定
- コメントはプラスの連鎖を生む
- コメントにマニュアルは存在しない
- 紹介・交流する技術―仲間とどうつなぐ?
- 日記の読み聞かせと書き方指導
- 効果バツグン! 日記のユーモア紹介術!
- 浮かぶ日記≠熈沈む日記≠煖ウ師の紹介次第
- 拡大して貼るだけ
- 子どもの日記から「書くこと」指導への実際の流れ
- 新鮮なうちに…
- バラエティー豊かな日記の「分かちあい」
- 保護者へ紹介するコツ
- 日記の紹介で日記が好きになる 仲間が好きになる
- 保管する技術―日記をどう残す?
- 子どもたちの日記帳の保管
- 教師の「子どもの日記」の保管
- 日記帳やノートをコピーするときのちょっとしたコツ
- 第2章 日記活動を盛り上げる仕組み
- 日記の賞システム―日記指導に加速度を付ける1
- 日記の「賞システム」一覧表
- 賞のシステム《バラエティー賞》
- 賞のシステム《プチグランプリ・グランプリ》
- 資格(段位)認定システム―日記指導に加速度を付ける2
- 日記の「資格(段位)認定システム」一覧表
- 表彰状贈呈,記念撮影
- マイ日記の題一覧表・賞一覧表―日記指導に加速度を付ける3
- 「マイ日記の題一覧表」
- 「マイ日記の賞一覧表」
- スペシャルオプション―マンネリ化を防ぎ,盛り上げる
- 盛り上がり必至!「N-1グランプリ」開催!
- 資格や賞を掲示する
- 有資格者による「アドバイス日記」刊行
- 日記講座(キング,クイーン,先輩による日記講座)
- 第3章 日記を言語力育成の基地にする工夫
- 日記で「書くこと」指導―様々な言葉を綴る機会を日常に持ち込む
- 日記指導にあわせてする指導―あらゆる「書くこと」につなげる
- 箇条書き指導
- ノート指導(基本の姿勢)
- ノート指導(考えをアウトプットする)
- ノート指導(メモ)
- 新聞作成指導
- 「作文レシピ」指導
- 論理的な文章を書く「基礎」を養う
- メモの指導
- 読書指導
- 音読・読み聞かせ指導
- 辞書引き指導
- 他教科(行事)と日記指導―言語力を全ての教科で育成する
- 3年生理科「植物の観察」の単元と「日記帳」
- 社会科と日記指導
- 行事と日記指導
- 日記指導は生活へ―家族,仲間,自分と対話する
- 第4章 iPadを使った日記指導
- デジタルバラエティー日記―より即効性のある日記指導
- デジタル学習支援ツールを使った日記指導
- デジタルで日記に取り組むメリット
- 第5章 日記帳の資料とその他の日記指導
- 実際の日記帳(実物資料)
- 日記帳外見
- 日記帳の中身と日記作品
- その他の日記指導
- 班日記
- 日番(日直)日記
- 教室掲示板(ツイッター)コーナー
- 教室は熱中人を育成するところ
- 日記指導プチ情報
- 日記を見るときに使うオススメ筆記用具
- 「教師の日記帳拝見セット」をつくる
- あとがき
まえがき
「日記は,ただその日の出来事を書くものではないよ」
そう子どもたちに話します。そこから,私の日記指導は始まります。
「楽しく様々なことを書き遊ぶ」
それが私の行っている日記指導。名付けて「バラエティー日記」指導。
これが楽しいのです。
子どもたち自身も,宿題に日記を出さなかったら,「先生,今日日記ないの?」とせがむほど。
どうしてそうなるのか。
それを本書で書いています。
まず子どもたちの持っている,日記というものの概念を壊すこと。
子どもたちは,日記は毎日の出来事を書き付けるもの,と何となく思っているようです。そこを壊します。
「日記は,毎日あったことを書くだけのものではありません」
「日記はいろいろなお題で,楽しくワクワクしながら書くものです」
子どもたちに,ニコニコしながら話します。
そこから,楽しく空気を吸うように書ける日記の活動がスタート!
様々な手を打っていきます。
そこで大切なのは,教師も,子どもも楽しく続くこと。
本書では,教師も子どもも楽しく続くための日記指導について様々な工夫を紹介していきます。
日記指導,何をどのように書かせる?
日記の見方は?
日記へのコメントは?
日記の紹介はどうする?
日記の保管は?
日記を書くことがどんどん楽しくなるイベントについて!
デジタル版日記指導は…?
などなど,日記指導に付随するありとあらゆることをまとめています。
ぜひ「やってみようかな」と思うことから取り組んでみてください!
最後に大事なことを。
なぜ私が日記指導を重要視するのかをお伝えしたいと思います。
それは,日記指導には子どもたちを伸ばす様々な効能があるからです。
「書くこと」が遊びになるから,「書くこと」が好きになる!
「表現力」が磨かれる!
「発想力」が湧きたつ!
「自ら学ぼうとする意欲」が育まれる!
「笑いの時間」をつくり出す!
日記の紹介をしているとき,教室は本当に笑いで包まれます。楽しい空気になるのです。これだけでも,「日記指導」をする価値があるというものです。
これらの効能は,学校を楽しくします。
日記指導がうまく回れば,学校そのものが楽しくなるのです。
「日記指導」は,そのまま「学級経営」に直結しているのです。
いいでしょう! 日記!
取り組まない手はないでしょう?
本書は2011年に刊行された『クラス全員が喜んで書く日記指導―言語力が驚くほど伸びる魔法の仕掛け』をリバイバルしたものです。
おかげさまで版を重ね,ロングセラーとして読んでいただいておりましたが,このたび明治図書さんからリバイバルの話をいただき,現在行っているデジタル版の日記指導を追加したり,全体の記述も改めて見返したりして改訂しました。
日記指導のもつ効能は当然変わりませんし,原著の刊行時から私の「日記」指導,「書くこと」指導に対する熱意は変わっていません。
むしろ,よりいっそう「日記」指導,「書くこと」指導を学級経営や授業づくりに取り入れることの必要性を実感しています。
教室に日記文化を取り入れる。
その魅力をぜひご一緒に!
さあ,始めましょう!
/森川 正樹
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- 明治図書