図解ビジュアル 64uの教室を支える教育心理学55

図解ビジュアル 64uの教室を支える教育心理学55

新刊

総合84位

1年間の学級経営で場面別に使える教育心理学を1冊に!

「教育心理学」は、学級担任として持っておきたい「1つの武器」です。子どもの動きや表情も、心理学を通せば色々な見方ができ、その子にあった多様なアプローチが出来るからです。学級経営で使える教育心理学の知識を、1年間の学級経営の流れに添ってまとめました。


紙版価格: 2,090円(税込)

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電子版予価: 1,881円(税込)

7/22刊行予定

ISBN:
978-4-18-434131-9
ジャンル:
学級経営
刊行:
対象:
小・中・高
仕様:
A5判 160頁
状態:
在庫あり
出荷:
2026年7月15日

目次

もくじの詳細表示

巨人の肩の上に立つ 〜「まえがき」に代えて〜
1章 【1学期】「出会い」と「安心の土台」を実現する教育心理学
Ep.1 うまくいっているはずの学級の違和感
心理学の知恵1 「静かなクラス=よいクラス」の幻想〜「ゼロ段階」という衝撃〜
心理学の知恵2 その「困った子」,先生の「レンズ」が生み出していませんか?
心理学の知恵3 その指導,誰のため?教師の「ものさし」が子どもの幸福度を決める
心理学の知恵4 なぜあの子は教室に居づらいのか?「ここにいていい」と思える11個の条件
心理学の知恵5 「先生が与える居場所」は脆い 子どもが自ら育てる「安全基地」
心理学の知恵6 「ほめる」だけでは響かない?行動の奥に届く「勇気づけ」
心理学の知恵7 信頼関係は急げない「愛着(アタッチメント)」から読み解くクラスづくりのステップ
心理学の知恵8 「じゃれあい」から始まる信頼関係物語
心理学の知恵9 小学生の心をつかむ!成長段階に合わせた教師のベストな距離感
心理学の知恵10 反発は成長の証?中学生の「揺れる心」に寄り添う絶妙な距離感
心理学の知恵11 「口出し」は逆効果?高校生の自立を促す「見守り」の心理学
心理学の知恵12 クラスを襲う「6月危機」の処方箋 学級の安定化の最短ルートは「居場所づくり」にあった!
心理学の知恵13 なぜあの子が?「誰が不登校になってもおかしくない」時代の教室づくり
心理学の知恵14 「休んでから」では遅い 教室で気づける不登校の「見えないサイン」
心理学の知恵15 焦るな,急かすな,追い詰めるな!不登校の子に学校ができる現実的な支援
【1章】64uの教室でできる明日への「1mm」アクション
〜教室の空気を静かに変える心理学の一手〜
2章 【2学期】「個」から「集団」へ 子ども同士の「学び合う関係」を創る教育心理学
Ep.2 優しい先生の笑顔が失われたとき
心理学の知恵16 「先生の勘」に頼らない!学級を動かす2つの科学的なアプローチ
心理学の知恵17 「あなたならできる」で限界突破!子どもの背中を押す“第1の糸”
心理学の知恵18 厳しさだけでは折れてしまう 心を包み込む温かい“第2の糸”
心理学の知恵19 テストの点数より重要?学級の崩壊を防ぐ「友人関係」のメカニズム
心理学の知恵20 戦う元気すらない子どもたちが集う教室で
心理学の知恵21 先生は気づいてる?教室を支配する見えない「スクールカースト」の恐怖
心理学の知恵22 「男女で違う」は本当だった!科学が証明する人間関係のつくられ方
心理学の知恵23 ICTで人はつながれるか?〜デジタルネイティブ世代の人間関係〜
心理学の知恵24 学力より一生モノ?良好な友人関係を築くカギ「非認知能力」の影響力
心理学の知恵25 「誰の隣に座るか」で成績が変わる?朱に交われば赤くなる心理学
心理学の知恵26 「ただの同乗者」から「登山チーム」へ!授業でクラスの絆を深める
心理学の知恵27 ただ班にするだけでは大失敗?「グループ学習」と「協同学習」の決定的な違い
心理学の知恵28 「おしゃべり」で終わらせない!協同学習を成功に導く5つの条件
心理学の知恵29 子どもが劇的に変わり出す!「チーム学習・5つの合言葉」
心理学の知恵30 明日の授業ですぐ使える!「構成的な協同学習」の鉄板テクニック
心理学の知恵31 自由なのに深い!「非構成的な協同学習」で思考をジャンプさせる
心理学の知恵32 クラスが荒れる「魔の11月」を乗り越える!いじめのメカニズムと予防線
心理学の知恵33 トラブルを成長に変える!いじめの芽を摘む「温かい初期対応」
心理学の知恵34 よかれと思ってやっていない?教室の空気を冷え込ませる「先生のNG行動」
心理学の知恵35 最強のいじめ対策は「強い仲間集団」をつくること
心理学の知恵36 傷ついた心をどうケアする?「レジリエンス」を引き出す教師の関わり
【2章】64uの教室でできる明日への「1mm」アクション
〜教室リーダーシップを変える心理学の一手〜
3章 【3学期】教育心理学から見る「委任」と「自走」に向かう集団づくり
Ep.3 教師の「抱え込み」が子どもの「自走」を止めている?
心理学の知恵37 クラスが自走し始める!「手放す勇気」が生み出す“第3の糸”
心理学の知恵38 先生の出番はいつまで?SL理論で読み解く「教える」から「任せる」へのシフト
心理学の知恵39 明日からできる「足場外し」子どもに学びのハンドルを渡すステップ
心理学の知恵40 「みんな一緒」はもう限界?多様性を力に変える教室づくり
心理学の知恵41 よかれと思った「個別化」が,子どもを「孤立」させていませんか?
心理学の知恵42 放置と自由は違う「無責任な個別化」に陥らないための境界線
心理学の知恵43 やる気の問題じゃない?行動遺伝学が突きつける「初期設定(凸凹)」の現実
心理学の知恵44 「先生,次は何するの?」から卒業!自走する「自己調整学習」のメカニズム
心理学の知恵45 自律した学習者に育てる!授業に組み込むべき「3つの要素」
心理学の知恵46 「やらされ」から「やりたい」へ変える!子どものエンジンをかける「予見」の支援
心理学の知恵47 止まった手を動かす魔法 「やり方」を教える遂行段階の支援
心理学の知恵48 「自分の弱点」に気づける子は伸びる メタ認知を育む自己省察の支援
心理学の知恵49 最強の掛け合わせ!「自己調整学習×協同学習」が未来を拓く
心理学の知恵50 教師が子どもを信じる力は,教育技術を超える
【3章】64uの教室でできる明日への「1mm」アクション
〜「教える」から「学ぶ」へスイッチする心理学の一手〜
4章 【通年】教育心理学から見る「チーム学校」と「教師のウェルビーイング」
Ep.4 「教室の空気」は「職員室の空気」の写し鏡である
〜ミドルリーダーとして見た,組織の心理学〜
心理学の知恵51 「よいクラス」の裏には「よい職員室」あり 学級づくりと組織の法則
心理学の知恵52 「授業,失敗しちゃってさ…」弱音を吐ける職員室が最強のチームになる
心理学の知恵53 雑談なしにチームは動かない!職員室の空気を温める「無駄話」の効用
心理学の知恵54 先生の「やりがい搾取」になってない?エッセンシャル思考の業務改革
心理学の知恵55 先生が幸せでなければ始まらない つながりが生み出すウェルビーイングな学校
【4章】64uの教室でできる明日への「1mm」アクション
〜職員室の空気を温める心理学の一手〜
あとがき 〜64uの教室に,理論を1つだけ持ち帰る〜

「まえがき」より

 「教育心理学」は,現場でどのように役に立つのでしょうか。最大の効能は,「目に見えないものが見えるようになる」ことです。

 例えば,毎日きちんと宿題を出してくる子がいたとします。表面的な行動だけを見れば「真面目な子」です。しかし,心理学の自律的動機づけ理論(本書でも解説していますので詳しくはそちら[p.126]をご覧ください)というレンズを通して見るとどうでしょう。同じ「宿題をやる」という行動であっても,その胸の内には次のような違いがあるかもしれません。


@「机に向かうことすらしない,あるいはボーッと座っている」(無動機)

A「やっていかないと先生や親に叱られるから」(外的調整)

B「忘れてダメな子だと思われるのが恥ずかしいから」(取り入れ的調整)

C「いい大学に入るために必要だから」(同一化的調整)

D「学ぶことは,自分を成長させる大切なことだから」(統合的調整)

E「この問題を解くのが面白くてたまらないから」(内発的動機)


 このように,「毎日宿題をやる」というたった1つの事象に対しても,心理学の眼鏡をかければ様々な見方ができるのです。そして,レベルAのような「やらされ感」で机に向かっているのか,レベルEのような「自律感」で向かっているのかで,その後の学習の定着や,子ども自身が自走する力はまったく変わってくるということは,おわかりいただけるかと思います。


 理論を知っている教師は,「なぜ,あの子は暴れるのか」「なぜ,あの子は無気力なのか」のように行動の表面だけでなく,その奥にある心理的なメカニズムに気づくことができます。その背景を知っていれば,感情的に怒鳴る回数は劇的に減ります。その子が「反抗している」のではなく,「困っているのだ」と理解できるからです。つまり,心理学は,教室で起こる事象を様々な角度から見取るための「眼鏡」になるのです。


 本書は,以下の4つのステップで構成されています。


 1章:【1学期】

    「出会い」と「安心の土台」を実現する教育心理学


 「なぜかクラスが落ち着かない」「あの子が教室に居づらそう」

 そんな1学期の悩みに効く,「安心と居場所」のつくり方を紐解きます。


 2章:【2学期】

    「個」から「集団」へ 子ども同士の「学び合う関係」を創る教育心理学


 「魔の11月」に代表される,慣れから生じる空気の緩みや人間関係の摩擦。「縦糸」と「横糸」を駆使し,トラブルを成長に変える「学び合う集団」の育て方に迫ります。


 3章:【3学期】

    教育心理学から見る「委任」と「自走」に向かう集団づくり


 「しつけ糸」をほどき,自己調整学習と協同学習を通じて,子どもたちが自律して学び合う環境のデザインを提案します。


 4章:【通年】

    教育心理学から見る「チーム学校」と「教師のウェルビーイング」


 視座を「職員室」へと広げ,教師自身が幸せに働くための「チーム学校」と「心理的安全性のつくり方」を探ります。


 各項目は「理論編」「分析編」「実践編」という3つの視点で解説しています。「心理学」と聞くと,「小難しそうだな……」と身構えてしまうかもしれません。そこで,すべての項目に,直感的にわかる「図解」を用意しましたので併せてお読みいただけたらと思います。

 そして,各章の最後には「64uの教室でできる明日への『1mm』アクションリスト」を用意しました。これは,ご自身の指導を評価・反省するためのチェックリストではなく,明日,教室や職員室で試す実践のリストです。特別なことではなく,ちょっとしたスキルなので,実践に生かしていただけたらと思います。

 どの章も,まずは筆者の失敗談や経験談からスタートします。それは,どの学校,どの学級でも起こり得る「あるあるなエピソード」です。「あ,これ私のことかもしれない……」と実感がもてたら,その背景にある理論を知り,明日の実践へとつなげていただけたらと思います。このサイクルを回すことで,あなたの身体の中に,確実に「理論」という武器がインストールされていくはずです。


   /水流 卓哉

著者紹介

水流 卓哉(つる たくや)著書を検索»

1994年長野県生まれ。愛知県公立小学校勤務。子どもたちの社会的自立能力育成に向けて自治的集団について実証的な研究を進め,校内研修や講座等では学級経営や道徳教育に関する講師を務める。日本学級経営学会,日本特別活動学会,日本教育心理学会所属。「第9回全国『授業の鉄人』コンクール・鉄人賞」「第21回ちゅうでん教育大賞・教育優秀賞」「第58回『実践!わたしの教育記録』・入選」など,ほか多数。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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