ヤング感覚“ザ・社会科授業”U
指導要領“解説”でつくる新授業モデル

ヤング感覚“ザ・社会科授業”U指導要領“解説”でつくる新授業モデル

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“解説”にメス!「新しいタイプの授業」を創るために役立つ1冊

新学習指導要領が求める社会科授業とは?“解説”を作成した当事者が語る読み解きポイント。現場を示す疑問に答える形で“解説”を授業化する重点を指摘し、先行的に実践された授業モデル8選で授業のイメージを具体例で紹介。前巻に続き社会科担当必携の一冊!


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ISBN:
978-4-18-433925-5
ジャンル:
社会
刊行:
2刷
対象:
小学校
仕様:
A5判 180頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

目次

もくじの詳細表示

まえがき
T 指導要領“解説”を読み解く『10の鉄則』
《鉄則1》:指導要領は『内容基準』だ!
《鉄則2》:“解説”は『取扱い説明書』だ!
《鉄則3》:指導要領の内容順は,指導の順序ではない!
《鉄則4》:単元(内容のまとまり)は現場で決めろ!
《鉄則5》:『概要の学習』と『事例学習』を区別しろ!
《鉄則6》:“解説”の「〜つ程度」は,『プラス・マイナス1』
《鉄則7》:3点セットで,授業づくりのパーツを集めろ!
《鉄則8》:「白地図にまとめて調べ」「年表にまとめて調べ」には要注意!
《鉄則9》:単元開発では,“解説”のキーワードに着目!
《鉄則10》:秘伝!『キーワードの裏読み』で教材を発掘しよう!
U “解説”にメス! 現場の疑問・悩みにズバリ回答
第3・4学年の“解説”はこう読む
1.身近な地域や市の様子〈内容(1)〉
“解説”の読解点
《疑問@》:「市の様子」の学習〜3学期にやるのって,ダメ?
《疑問A》:「主な地図記号」の学習〜どんな指導をすればいいの?
《疑問B》:「土地の高・低」〜どうやって指導するの?
《疑問C》:「古くから残る建造物」〜何を指導すればいいの?
2.地域の生産や販売の仕事〈内容(2)〉
“解説”の読解点
《疑問D》:「生産や販売の仕事の特色に応じた工夫」〜授業のポイントは何?
《疑問E》:「販売の仕事の学習」〜個人のプライバシーに配慮するって何?
《疑問F》:「販売者の側の工夫と消費者の側の工夫」〜関連付けて扱うって何?
3.健康な生活や良好な生活環境を守る諸活動〈内容(3)〉
“解説”の読解点
《疑問G》:「節水や節電などの資源の有効な利用」〜指導の留意点は何?
《疑問H》:「法やきまり」〜どんな学習活動をイメージすればいいの?
4.人々の安全を守る 諸活動〈内容(4)〉
“解説”の読解点
《疑問I》「地域の人々の協力」〜なぜ,加えられたの?
《疑問J》「地域の安全を守る協力や助け合い」〜どう指導すればいいの?
5.古い道具,文化財や年中行事,地域の発展に尽くした先人〈内容(5)〉
“解説”の読解点
《疑問K》:「道具の変遷に終わらないようにする」〜どんな指導が必要?
《疑問L》:「受け継いできた文化財や年中行事」〜授業はどう変わるの?
《疑問M》:「地域の年中行事が寂れ,いい教材がない!」〜どうすればいいの?
6.47都道府県の名称と位置〈内容(6)ア〉
“解説”の読解点
《疑問N》:「都道府県の名称」〜漢字で正しく書けるようにしないとダメ?
《疑問O》:「我が国が47の都道府県によって構成されている」〜どういうこと?
《疑問P》:47都道府県の名称と位置を「日本地図(白地図)上で1つ1つ指摘できる」VS「確実に身に付け活用できる」〜どこが違うの?
《疑問Q》:「47都道府県の名称と位置」〜4年の最初に学習してもいい?
7.地域資源の保護・活用〈内容(6)ウ〉
“解説”の読解点
《疑問R》:「地域資源学習」〜事例選定の必須条件は何?
《疑問S》:「地域資源学習」〜教材開発や授業づくりの着眼点は何?
第5学年の“解説”はこう読む
1.国土の自然などの様子〈内容(1)〉
“解説”の読解点
《疑問@》:「主な国の名称と位置」〜どこの国を選択すればいいの?
《疑問A》:「地球儀の活用」〜現場で今すぐやるべきことは何?
《疑問B》:「領土」〜どんな指導が求められているの?
《疑問C》:「自然条件から見て特色ある地域」〜事例選定のポイントは何?
《疑問D》:「森林資源の働き」と「自然災害の防止」〜それぞれどんな指導が求められているの?
2.我が国の食料生産,工業生産〈内容(2)(3)〉
“解説”の読解点
《疑問E》:「農家や工場の仕事」と「食料生産,工業生産」〜その違いは何?
《疑問F》:「価格や費用」〜どんな授業をイメージすればいいの?
3.情報産業や情報化した社会の様子〈内容(4)〉
“解説”の読解点
《疑問G》:「放送局や新聞社の学習」〜どのように変えればいいの?
《疑問H》:「情報ネットワークの公共利用」〜単元開発のポイントは何?
《疑問I》:「情報単元」〜なぜ「大きな影響を及ぼしている」なの?
第6学年の“解説”はこう読む
1.日本の歴史〈内容(1)〉
“解説”の読解点
《疑問@》:「縄文人の生活を体験させる学習」〜それって効果的?
《疑問A》:「天下統一」〜これまでのように1つの単元を構成してもいいの?
《疑問B》:「歴史学習での伝統や文化」〜授業改善のポイントは何?
《疑問C》:「国宝,重要文化財,世界文化遺産」〜何を取り上げたらいいの?
《疑問D》:「歴史学習の年表活用」〜指導のポイントは何?
《疑問E》:「歴史学習の地図帳活用」〜使いどころと指導のポイントは何?
《疑問F》:「歴史学習の小・中連携」〜小学校での工夫点は?
2.我が国の政治の働き〈内容(2)〉
“解説”の読解点
《疑問G》:「三権相互の関連」〜何をどのように指導すればいいの?
《疑問H》:「国民の司法参加」〜授業づくりのポイントは何?
《疑問I》:「社会保障」〜授業づくりのポイントは何?
3.国際理解〈内容(3)〉
“解説”の読解点
《疑問J》:「国際理解学習」〜社会科固有の指導とは?
《疑問K》:「国際理解での地球儀活用」〜指導のポイントは?
全学年共通 ―“ここは”こう読む
《疑問@》:「社会科の言語活動」〜指導のポイントは何?
《疑問A》:「社会形成・参画力の基礎」〜何を大事にすればいいの?
《疑問B》:「習得と活用」〜社会科ではどう考えればいいの?
《疑問C》:「学校図書館」〜社会科での活用のポイントは何?
V ヤングが気になる『授業モデル8選』
基本編 ―“新社会科の特徴”を授業する
《モデル1》第3学年:学習問題の設定と言語活動の工夫 〜『地域の伝統芸能を受け継ぐ』〜
《モデル2》第5学年:問題解決的な学習の充実 〜『北海道猿払村・ホタテ漁日本一への道』〜
《モデル3》第4学年:作業型学習の効果的な進め方 〜『県の位置,47都道府県の名称と位置』〜
《モデル4》第5学年:複数の資料を関連付けて考える指導 〜『みんなで育てて,後でとる漁業』〜
チャレンジ編 ―新教材を授業する
《モデル5》第4学年:社会参画の芽を育てる授業づくり 〜『住民が守るごみステーション』〜
《モデル6》第3学年:経済の基礎を養う授業づくり 〜『レジ前陳列のひみつをさぐろう』〜
《モデル7》第6学年:文化財学習の新プラン 〜『今も受け継がれている室町文化』〜
《モデル8》第6学年:挑戦!「国民の司法参加」の授業づくり 〜『判決!「かちかち山」裁判―裁判員制度を考える―』〜
あとがき

まえがき

 社会科の新学習指導要領“解説”では,どのような授業を求めているのか。そのモデルを示すことが,本書のテーマだ。

 なぜ,授業モデルなのか。それは,指導要領とその“解説”だけでは,社会科の新時代に求められる『新しいタイプの授業』を創ることはできないからだ。

 『新しいタイプの授業』を創るには,まず,拠り所となる指導要領の“解説”を熟読してほしい。社会科授業づくりにおいて『必要最低限の作業』だからだ。けれども,“解説”は,社会科授業づくりの『ガイドライン』に過ぎない。指導要領は『内容基準』。“解説”は内容の『取扱い説明書』なのだ。

 “解説”を読み込んだ後にこそ,授業づくりの真の「勝負どころ」が待ち受けている。単元の構想,事例の選定,教材開発,学習活動の工夫などが,それだ。“解説”をヒントに,授業者が自らの経験と,それに裏打ちされた持ち味を思う存分発揮し,自由に考えアイディアをひねり出す。その創造的な営みが社会科の授業づくりなのだ。

 それでは,経験の浅い若手教師,発揮すべき持ち味を十分蓄積していない社会科アレルギーの先生方は,どうすればよいのだろうか。

 最も手っ取り早い,且つ有効な方法が,優れた授業モデルに学ぶことだ。授業モデルを追試し,あるいは授業づくりの着眼点や発想を学び取り,授業づくりのセンスを磨いていくのだ。

 この方法は,私が教員経験の浅い時代に行っていたものだが,今の時代にも通じる不易な手段だと確信している。ぜひ,読者諸氏が,自らチャレンジしていただきたい。明日への扉が開かれるはずだ。


 本書は,大きく3つの内容で構成されている。

■T 「指導要領“解説”を読み解く『10の鉄則』」

 授業づくりの『必要最低限の作業』となる指導要領“解説”を熟読する前に活用して欲しい。ここでは,ヤング教師の側に立ち,授業をどう創るのかという視点から,ぜひ,これだけは押さえて欲しい“解説”読解の『鉄則』を10項目洗い出し,具体例を交えて解説した。これを読むと指導要領“解説”に対する受け止め方が変わるものと確信している。

■U 「“解説”にメス! 現場の疑問・悩みにズバリ回答」

 指導要領“解説”に基づく授業づくりを進める際に活用して欲しい。ここでは,私が全国各地で指導要領“解説”の講演等を行ったときに,現場の先生方や指導主事の先生方から受けた質問を中心に『Q&A』の形で内容を構成した。指導要領“解説”を読み解くポイントや行間の解説,盲点など,“解説”を一歩掘り下げた内容となっている。

■V 「ヤングが気になる『授業モデル8選』」

 授業モデルの追試,授業づくりの着眼点や発想を学ぶ際に活用して欲しい。ここでは,新指導要領の趣旨を受け,先行的に実践した授業の中から課題別に8つのモデルを洗い出した。それを基本編とチャレンジ編に分け,授業をイメージしやすいよう,臨場感あふれる表現方法をとった。


 本書は,2009年3月発刊の『ヤング感覚“ザ・社会科授業”〜単元ストーリー化で子どもノリノリ〜』の続編である。前作,本書において,私が心を砕いたことはただ1つ。指導が難しいと言われる社会科の授業づくりに新風を吹き込み,若い先生方,社会科を苦手とする先生方が気軽に社会科の授業づくりを楽しめるようにする。その秘訣を解き明かすことだ。

 さあ,本書を手に取り,あなたも『ザ・社会科授業』づくりにチャレンジしてみませんか。魅力ある社会科授業を創り出すために。社会科の面白さ・醍醐味を,子どもと分かち合うために。教師人生を楽しむために……。

著者紹介

安野 功(やすの いさお)著書を検索»

1956年(昭和31年)埼玉県生まれ。1979年(昭和54年)埼玉大学(音楽とテニスに熱中した青春時代)を卒業。

埼玉県公立小学校教員,埼玉県浦和(現さいたま)市立教育研究所指導主事,文部省・文部科学省初等中等教育局教科調査官,国立教育政策研究所教育課程調査官を経て,現在,國學院大學人間開発学部教授。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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