- はじめに
- 第1章 教室が「すべての子どもの居場所」になるために押さえたい3つのこと
- 01 3要素(物理・人・心理)と3つの「わ」から考える
- 02 「自己肯定感の木」を育てよう ―6つの「感」から考える―
- 03 授業や行事を環境につなぐ ―学びの足跡を残し,広げる―
- 第2章 子どもの安心をつくる12か月の教室環境 ポイント&アイデア24
- 4月 行動の見える化で,自分で動ける新学期に!
- 行動支援カード/時間割カード
- 5月 役割を見える化して,当番活動での責任感を育てる
- リーダーバッジ/日直お仕事カード
- 6月 学級の課題を共有し,目標に向かう姿を支える
- 学級目標(スローガン)と行動目標/ハートポイント貯金
- 7月 水泳学習を安心して楽しむための見通しをつくる
- 水泳の持ち物と行動カード/みんなでおよごう!ポスター
- 8月 夏の頑張りを可視化し,自信へつなげる
- ひらがながんばり賞/サマーチャレンジカード
- 9月 話し合いの見える化で,自分たちで決めて動く力を育てる
- 議題カードとクラスポスト/司会進行ブック
- 10月 行事に向かう気持ちを言葉と形でそろえる
- 学級の旗/歌詞カード
- 11月 学びを発信する経験で自信をつけて,つながりを広げる
- 自主学習ノートリレー/自主学習展示コーナー
- 12月 1年の成長を振り返り,よいところを伝え合う
- スパイミッションカード/今年の漢字
- 1月 新しい年のスタートを前向きに迎える仕掛けをつくる
- オリジナルおみくじ/カウントダウンカレンダー
- 2月 1年間の学びをまとめ,未来への期待を育てる
- 学びの足跡アルバム/ビッグすごろく
- 3月 感謝を形にして,あたたかい別れと門出をつくる
- 新1年生への教室プレゼント/感謝の桜
- 第3章 どの子にもやさしい 子どもとつくる教室環境アイデア36
- Section 1 基本環境
- Part1 教室前面
- 01 必要な情報がひと目でわかる! 注目しやすい黒板まわり
- 02 自分のペースで確認できる! 「よさ」を広げる電子黒板
- 03 自分らしさを伝える! 日直当番カード
- 04 先生も子どもも気持ちがそろう! 学級目標の掲示
- Part2 教室側面
- 05 教室を落ち着いた空間に! スッキリ清潔な窓際
- 06 学習が広がる拠点に変わる! 期間限定!!学びに没入ゾーン
- 07 子どもたちが自分で整える! 学びの個人ポケット
- 08 これまでの積み重ねを可視化する! 学びの足跡
- Part3 教室背面
- 09 自分たちの「現在地」が見える! 学びの情報基地
- 10 やることの見通しがもてる! 予定&タスク確認スペース
- 11 毎月の楽しみになる! 季節の折り紙掲示
- 12 出会いから別れまでを振り返る! 暮らしの足跡
- Section 2 学級づくり
- Part4 掃除
- 01 清掃用具が自然に整う! ナンバリングシール
- 02 ごみ集めがスムーズになる! マスキングちりとりゾーン
- 03 モチベーションとスキルを高める! お掃除検定
- Part5 給食
- 04 これで迷わない! 配膳台の置き場所アイコン
- 05 自分で食べる量を決めよう! 献立チェックボード
- 06 安心して配膳できる! 足跡マーク
- Part6 整頓・身支度
- 07 「みんなで整う気持ちよさ」を知ろう! 整頓チェック写真
- 08 手順がひと目でわかる! 着替えカード
- 09 教室外の安心ルートをつくる! 玄関・傘立てチェック
- Part7 係活動
- 10 各自の特色を生かす! 係活動の看板
- 11 係活動を盛り上げる! 活動報告&ポイントシステム
- 12 意欲を高める! 学級オリジナルチケット
- Section 3 学習
- Part8 本のある暮らし
- 01 「読みたい!」気持ちを育てる! 手に取りやすい本のコーナー
- 02 読書文化がぐっと広がる! 推し本ポスター・ポップ
- 03 友達と安心して読める! 垣根のない読書コーナー
- Part9 学びに参加したくなる
- 04 無理なく安心して学べる! 見本のノート
- 05 「自分らしさ」が学びに生きる! マイキャラマグネット
- 06 進捗確認にもモチベーションにもなる! 提出チェックシール
- Section 4 行事
- Part10 行事・イベント
- 01 思いをひとつに! 行事スローガン
- 02 みんなの頑張りを伝え合う! 今日のヒーロー
- 03 自分の頑張り方が見つかる! 自主学習選手権
- Section 5 学級通信
- Part11 学級通信
- 01 子ども・保護者・先生をつなぐ! 子ども参加型学級通信
- 02 やりとりを豊かにする! 保護者参加型学級通信
- 03 そのクラスだけの文化を育む! 子どもオリジナル学級通信
- おわりに
- 参考文献一覧
- Column 01 変わりゆく教室の表情を見つめて
- Column 02 「子どもとつくる」という根っこ
- 巻末付録 教室環境づくりのお役立ち資料
- @ 教室環境づくりのお悩み相談Q&A
- A 編集して使える! Canvaテンプレート
はじめに
まず,この本を手に取ってくださり,本当にありがとうございます。手に取ってくださったのは,教室環境に悩んでいたり,「もっとよくしたい」と考えたりしているからでしょうか。たとえどのような理由であったとしても,興味をもっていただけたことがとてもうれしいです。
私が初任から10年間勤めていた栃木県の小学校では,教員が日直当番を担い,放課後に施錠確認をして回る文化がありました。初任の頃の私は,いろんな先輩方の教室にお邪魔できるその時間が大好きでした。日頃そのクラスの子どもたちがどんなふうに過ごしているのか,学びの足跡が感じられるからです。夕方,子どもたちがいない教室に入ると,不思議とあたたかい空気が漂っていました。
初任の頃の私は「教室は担任がつくるもの」と意気込んでいましたが,なかなかうまくいきませんでした。現実は授業準備や課題のチェックに追われ,思い描いた理想とはほど遠いものでした。けれども,3年目を迎えた頃,思い切って子どもたちに任せる場面を増やしてみると,教室が驚くほど豊かに変わりました。子どもたちの字や絵には,やさしさとあたたかさがあふれていたのです。彩りある環境とは,こういうことなのかもしれない――そう感じるようになりました。
ある年,1年生を担任していたとき,校長先生が私にこう声をかけてくださいました。
「竹澤先生のクラスは,いい意味でいつもガチャガチャしているけれど,学びに向かっているよね。あたたかいよね」
教室環境に正解はないと思っています。しかし,もし不正解があるとすれば,それは子どもたちに「居心地の悪さ」を与え続けてしまうことだと考えています。私は,一人ひとりが「ここにいたい」「また明日も来たい」と思える空間を,子どもたちと一緒につくることを目指しています。
本書では,これまで私が1〜6年生の担任をしてきた子どもたちや,支援学級の子どもたちとともにつくってきた教室環境の一部を紹介します。私自身が考えたオリジナルもありますが,職場で出会った先輩方に教えていただいたものや他の先生方の著書などで紹介されていたものから影響を受けて生み出したものもあります。
本書も,読者の皆様の目の前の子どもたちとあたたかい教室環境を創るための一助となれば幸いです。どうぞ,気になるページからお読みください。
2026年2月 /竹澤 萌
-
明治図書

















