社会性・情緒・セルフコントロールを育む!
幼児と小学校低学年のソーシャルスキル
就学前・就学後のアセスメントと活動アイデア

社会性・情緒・セルフコントロールを育む!幼児と小学校低学年のソーシャルスキル就学前・就学後のアセスメントと活動アイデア

エビデンスあるソーシャルスキルトレーングの決定版!

発達障害など集団参加や対人関係に課題のある子どもにSSTを行うための必読書。子どもの社会情動的発達をチェックできるアセスメント(SEDC−P)とスキルを育む活動アイデアを内容、ねらい、人数、時間を示してまとめました。2色刷&イラストでビジュアル!


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PDF
ISBN:
978-4-18-417710-9
ジャンル:
特別支援教育
刊行:
対象:
幼・小
仕様:
B5判 160頁
状態:
在庫あり
出荷:
2024年4月22日

もくじ

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はじめに
第1章 子どもの発達とアセスメント
1 発達障害のある子どもと社会情動的発達
2 社会性と情動の発達とアセスメント
3 セルフコントロールの発達とアセスメント
4 集団参加とアセスメント
5 認知発達とアセスメント
6 ことばの発達とアセスメント
7 読み書きの発達とアセスメント
8 社会情動的発達チェックリスト(SEDC-P)でのアセスメント
9 家族・本人の願いと支援計画作成の留意点
第2章 社会情動的スキルを育む支援方法
1 子どもとの関係づくり
2 指導方法と障害特性に応じた配慮
3 グループの意義とその組み方
4 活動の組み方
5 自由遊びを学びの機会に
6 家族支援の在り方
第3章 社会情動的スキルを育む活動アイデア
自由遊び
1 みんなでお絵かき
ねらい→みんなと楽しむ/自己表現/仲間にかかわる/連合して遊ぶ/協同して遊ぶ
2 ブロック遊び,すな遊び
ねらい→大人とかかわる/一緒に遊ぶ/遊具の共有/みんなと楽しむ
3 みんなでごっこ遊び
ねらい→みんなと楽しむ/仲間にかかわる/連合して遊ぶ/協同して遊ぶ/遊具の共有
4 大人とごっこ遊び
ねらい→大人とかかわる/大人と一緒に参加する/一緒に遊ぶ/初めてのことでもやってみる/遊具の共有
5 テーブルゲーム
ねらい→ルールの理解/順番交代/一緒に遊ぶ/遊具の共有/負けても怒らない
ウォーミングアップ
6 手遊び歌
ねらい→みんなと楽しむ/大人とかかわる/聞く/見る/応答する/模倣する
7 ことば遊び
ねらい→みんなと楽しむ/大人とかかわる/聞く/見る/応答する/挨拶をする
8 ふれあい遊び
ねらい→大人とかかわる/大人との関係構築/聞く/見る/応答する
9 くるくるペープサート
ねらい→みんなと楽しむ/見る/集中する/待つ/予測する
10 見て・聞いてゲーム
ねらい→聞く/見る/指示の理解/ジョイントアテンション/模倣する
ソーシャルスキル活動
11 Show&Tell
ねらい→発表する/好き・興味・得意を発表する/大人と練習する/自分で選ぶ/相談する
12 じゃんけんゲーム
ねらい→ルールの理解/勝ち負けの気持ちを知る/負けても怒らない/大人と練習する
13 カードゲーム
ねらい→みんなと楽しむ/ルールの理解/順番交代/勝ち負けの受け入れ/好き・興味・得意を発表する
14 ズコッとすごろく
ねらい→ルールの理解/順番交代/ジョイントアテンション/勝ち負けの受け入れ
15 トレジャーハント
ねらい→指示の理解/手順に沿う/最後までやり遂げる
16 かりもの競争
ねらい→お願いをする/応答する/指示の理解/負けても怒らない
17 トークンをためよう!!
ねらい→目標を共有する/見通しを持つ/自己表現/自分の頑張りを表現する
18 線路つなぎ
ねらい→ならぶ/お願いをする/応答する/手順に沿う/指示の理解
19 にんげんすごろく
ねらい→ルールの理解/順番交代/ならぶ/待つ/他者に注目する
20 小学校/年長さん〇×クイズ
ねらい→学ぶべきことの理解/見通しを持つ/期待・想像を広げる
21 スリーヒントなぞなぞ
ねらい→ことばでやり取りをする/ジョイントアテンション/注意して聞く/切りかえる
集団遊び
22 ふうせんバレー&バドミントン
ねらい→ルールの理解/みんなと楽しむ/順番交代/協同して遊ぶ/(協調運動)
23 らぶらぶ椅子取りゲーム
ねらい→大人との信頼関係/大人と一緒に参加する/勝ち負けの受け入れ/気持ちを重ねる
24 おにごっこ
ねらい→一緒に遊ぶ/連合して遊ぶ/ルールの理解
25 ついてらっしゃい
ねらい→仲間にかかわる/みんなと楽しむ/応答する/ルールの理解
26 復活しっぽ取り
ねらい→ルールの理解/気持ちを切りかえる/連合して遊ぶ/手順に沿う
27 お手玉点取りゲーム
ねらい→みんなと楽しむ/集中する/見る/待つ/丁寧に行う
28 ビッグボール中あて
ねらい→ルールの理解/みんなと楽しむ/切りかえる/クールダウン/(協調運動)
製作
29 新聞で作ろう
ねらい→遊具の共有/大人と一緒に参加する/仲間にかかわる/連合して遊ぶ
30 作って遊ぼう
ねらい→丁寧に行う/準備をする/一緒に遊ぶ/連合して遊ぶ
31 折り紙わっかふわふわ飛行機
ねらい→手順に沿う/指示の理解/丁寧に行う/一緒に遊ぶ
32 転がすとくっつく紙吹雪
ねらい→自己表現/みんなと楽しむ/準備をする
33 石顔コンテスト
ねらい→気持ちのことばを知る/自己表現/興味を重ねる/発表する
34 スタンピングで作る出席カード
ねらい→自己表現/自分で選ぶ/道具の共有/手洗い
35 フィンガーペインティング
ねらい→初めてのことでもやってみる/丁寧に行う/手順に沿う/手洗い
36 シャボンde描画
ねらい→自己表現/自分で選ぶ/丁寧に行う/手洗い
37 クリスマスツリー作り
ねらい→手順に沿う/指示の理解/道具の共有/丁寧に行う/片づけ
調理
38 かんたん調理
ねらい→みんなと楽しむ/順番交代/道具の共有/興味を重ねる/手洗い
39 ストーンスープ
ねらい→手順に沿う/大人と一緒に参加する/興味を重ねる/準備をする
40 パンケーキ屋さん
ねらい→役割を担う/手順に沿う/大人と練習する/丁寧に行う/期待・想像を広げる
クールダウン
41 絵本
ねらい→クールダウン/切りかえる/見る/聞く/期待・想像を広げる
42 おやつタイム
ねらい→みんなと楽しむ/指示の理解/待つ/準備をする/片づけ
造形
◆造形と遊びのサマースクール
43 ビニールバルーンを作って遊ぼう
ねらい→手順に沿う/みんなと楽しむ/役割を担う/最後までやり遂げる/期待・想像を広げる
44 作って遊ぼうパラバルーン
ねらい→自己表現/みんなと楽しむ/協同して遊ぶ/初めてのことでもやってみる/期待・想像を広げる
45 ふみふみ紙版画
ねらい→自己表現/自分で選ぶ/みんなと楽しむ/手順に沿う/期待・想像を広げる
46 だんぼーるタウン
ねらい→自己表現/好き・興味・得意を発表する/連合して遊ぶ/期待・想像を広げる
47 作ってあげよう立体凧
ねらい→自己表現/みんなと楽しむ/道具の共有/最後までやり遂げる/期待・想像を広げる
48 まわして映す独楽ネタリウム
ねらい→自己表現/みんなと楽しむ/興味を重ねる/大人と一緒に参加する/期待・想像を広げる
49 三角お絵かきから作る多面体
ねらい→自己表現/みんなと楽しむ/道具の共有/期待・想像を広げる
索引
執筆者一覧

はじめに

 発達相談にやってくる子どもたちの多くは,保育園や幼稚園,時には家庭の中でうまくいかない経験を積み重ね,怒られたり,困った子と見なされたりしています。集団参加や対人関係において,緊張と不安と不全感を人生の早期から積み上げてしまっています。同時にご家族の方々においても,保育園や幼稚園,時には心理士や支援者にまで,子どもの問題点を指摘され,不安をあおられ,嫌な思いをし,相談や支援に対して不全感を積み上げてしまっている方もいます。小学校以降の集団生活においては,様々な困難が待ち受けているかもしれません。その困難や壁に,子ども自身が家族や支援者の手を借りながらも前向きに取り組めるように,そして,ご家族が子どもの気持ちや体験世界に目を向け,成長する姿に肯定的なまなざしが向けられるように,発達相談や発達支援が行われる必要があります。その方法論の一例を現場の支援者の皆さんに届けることができればと思い,発達臨床実践をともにした仲間たちと本書を執筆いたしました。

 本書は,北海道大学教育学研究院附属子ども発達臨床研究センターで行われた就学前幼児への社会情動的発達プログラム“ほくべえ”での3年間の実践がもとになっています。3年間という短い期間でしたが,ほくべえプログラムは,発達支援分野の実践家スタッフのこれまでの臨床経験,共立女子大学児童学科児童造形ゼミが10年に渡って取り組んできた造形と遊びのサマースクールの実践,そして,20年間の発達障害のある子どもたちへのソーシャルスキルトレーニングの実践を統合し,現場臨床家の先生たち,さらに当時の大学院生,学部生たちと,目の前の子どもたちの個々のニーズを汲み取り,あれこれディスカッションをしながら,展開してきたものです。

 第1章では,就学前後の子どもの発達評価に詳しい先生方に,発達の捉え方とそのアセスメントについて執筆してもらいました。また,発達支援を行う上で子どもの支援ニーズを把握するためのチェックリストも掲載しています。第2章では,就学前後の子ども(5〜7歳)への小集団アプローチの方法論(ほくべえアプローチ)について紹介しました。第3章では,小集団活動のアイデアを掲載しました。子どもたちのアセスメントから個別の支援計画(指導計画)の作成がなされ,個々の支援ニーズが描き出されたのち,巻末の索引(ねらい一覧)から,小集団活動のアイデアが引けるようになっています。各機関,各地域で様々な方法論があるかと思いますが,今回紹介した支援方法は1つの例にしかすぎません。本書が,目の前の子どもたちの実態やニーズに沿って活動を組み立て,支援を展開していくための,ささやかな資料になってもらえれば幸いです。


   編著者を代表して /岡田 智

著者紹介

岡田 智(おかだ さとし)著書を検索»

北海道大学大学院教育学研究院附属子ども発達臨床研究センター准教授。ながやまメンタルクリニック臨床心理士,共立女子大学家政学部児童学科専任講師などを経て2012年より現職。専門は子どもの発達支援,発達評価。

愛下 啓恵(あいか ひろえ)著書を検索»

札幌国際大学人文学部心理学科子ども心理専攻講師。札幌私立幼稚園教諭,専門学校専任教員などを経て2020年より現職。

安田 悟(やすだ さとる)著書を検索»

元共立女子大学家政学部児童学科教授。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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      明治図書
    • テーマに関心があったため、読みやすかったです。
      2023/4/1620代・小学校教員
    • アセスメントシートとグループの作り方が特によかったです。また、「小さなブレーキを叱るのではなくモチベーションを高める働きかけがセルフコントロールの成長を支える」との言葉で、関わり方が間違ってなかったんだと思えました。
      2021/11/1830代・女性
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