- はじめに
- Chapter1 事前準備 編
- 保育実習の目標と履修方法
- 健康管理
- 問題1/解答と解説
- 問題2/解答と解説
- 実習生調書
- 問題
- 解答と解説
- 実習課題
- 問題
- 解答と解説
- Chapter2 実習日誌 編
- 実習日誌の概要
- ■パターンで簡単に作る!実習日誌
- モデル 実習日誌
- 1 今日の実習のねらい(実習生の目標)
- 問題
- 解答と解説
- 2 環境
- 問題/解答と解説
- 3 子どもの活動
- 問題
- 解答と解説
- 4 保育者の動き(援助・配慮)
- 問題
- 解答と解説
- 5 実習生の動き・気づき
- 問題
- 解答と解説
- 6 エピソード記録
- 問題
- 解答と解説
- 7 実習の振り返り(1日)
- 問題
- 解答と解説
- 8 実習の振り返り(全体)
- 問題
- 解答と解説
- 実習日誌の実物モデル
- Chapter3 指導案 編
- 指導案の概要
- ■パターンで簡単に作る!指導案
- 書式 指導案
- 1 前日までの子どもの姿
- 問題
- 解答と解説
- 2 ねらい
- 問題
- 解答と解説
- 3 内容,主な活動
- 問題
- 解答と解説
- 4 時間,環境構成
- 問題
- 解答と解説
- 5 予想される子どもの姿
- 問題
- 解答と解説
- 6 実習生の援助・配慮
- 問題1
- 解答と解説
- 問題2/解答と解説
- 練習問題1
- 模範解答
- 練習問題2
- 模範解答
- 演習問題1
- 演習問題2
- パターン一覧
はじめに
突然ですが,みなさんに小学生になってもらいます。もちろん,みなさんは大学生や短大生でしょうから,実際に小学生になるわけではありません。そうではなく,小学生のような学び方をしてもらうのです。それが,実習日誌や指導案を書けるようになる近道だからです。
本書を手にしているということは,みなさんは実習日誌や指導案が書けないと悩んでいるのではないでしょうか。それは,大学や短大の授業や教科書に原因があります。実習の授業は研究者や園長先生のような,保育に詳しく,保育が大好きで,保育を語りたくて仕方がない人が担当することが多いです。ですから,一度に伝える量は多く,内容も最初から細かい話が多く,みなさんが迷子になりやすいのです。また,教科書も大事なところとそうではないところの区別がつきにくく,実習日誌や指導案の見本は掲載されていても,どうやって作ったのかわからないことが多いです。ですから,みなさんは教科書を読んでいるときは実習日誌や指導案が書けるような気がしても,いざ書こうとすると書けないことが多いのではないでしょうか。
小学生の学び方は,最初に公式(解法のコツ,パターン,ポイント)を覚えて,練習問題を解いて,その後で公式の背景や論理の理解をする,という形式です。
例えば,みなさんが小学生の頃に使っていた算数の問題集を思い出してください。最初に,「三角形の内角の総和は180°である」という公式がありましたよね。その次に,「三角形の2つの内角が34°と66°であるとき,残りの内角の大きさは?」というような,公式を使う練習問題に取り組んだでしょう。公式が使えるようになってきたら,そもそもなぜ三角形の内角の総和は180°なんだろうという公式が導かれた背景や論理を学んだでしょう。最初に公式,次に練習問題,最後に詳細の順で学ぶことは,実はとても効率がよいのです。
そこで本書では,小学生のような学び方で実習日誌や指導案を書けるようにしていきます。誤解を恐れずに言えば,本書では,パターン(公式)を使ってみたらなんとなく書けた,理屈はわからないけどとりあえず形になった,を目指します。「なんとなく」,「とりあえず」でも,できたという実感を得ることが大事です。できた,前に進んだと感じると学習意欲が高まり,次の学習につながるからです。本書を読んだ後に,講義を聞いたり教科書を読んだりすると,実習日誌や指導案に対する理解はぐんと高まります。
本書の練習問題と演習問題は,山崎彩華さん,平野明日香さん,千葉心さん,高桑美羽さんが学生の頃に作成したものです。4人ともいま保育士として活躍しています。学生が実際に書いたものですから,みなさんと同じような悩みや課題が見られるでしょう。快く協力してくれた4人に,この場を借りてお礼申し上げます。
2020年10月 執筆者を代表して /浅井 拓久也
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- 明治図書