高1担任のための学級経営&生徒指導ガイド

高1担任のための学級経営&生徒指導ガイド

新刊

BEST300

数々の経験から導き出された、タテマエなしの高1担任術

多くの進路多様校で学級担任、生徒指導の経験を積んできた著者による、高1担任の心得帳。生徒との出会いから、教室環境、保護者との関係づくり、進路指導まで、ジャンル別に深堀り。多感な16歳の心に寄り添いつつも、集団を逞しく統率するための1冊です。


紙版価格: 1,980円(税込)

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ISBN:
978-4-18-411029-8
ジャンル:
学級経営
刊行:
対象:
高校
仕様:
A5判 144頁
状態:
在庫あり
出荷:
2021年4月13日
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Contents

もくじの詳細表示

はじめに
第1章 高1担任のための学級経営&生徒指導の原理原則
1 生徒に敬意を抱く
2 「一世代」の時間感覚をもつ
3 担任は皇帝
4 担任は焼き豆腐
5 生徒を信じる。でも,信じない
6 授業がうまくなれば,学級経営もうまくいく
第2章 ジャンル別に深堀り! 高1担任のための学級経営&生徒指導ガイド
春休みから入学式まで
1 出会いは入学式前にある
2 優先順位を確認する
3 入学式は教室での最初の15分で決まる
教室環境
1 教室に花を置く
2 担任は毎日が掃除当番であると割り切る
3 背面黒板とゴミ箱の位置を工夫する
生徒との関係
1 リキャストのテクニックを使う
2 個別面談をトーク番組にする
3 お弁当の時間を有効活用する
4 生徒の欠席への対応基準を明確にする
5 焼き豆腐の精神で怒る
6 焼き豆腐の精神でほめる
7 生徒の変化に敏感になる
8 校内CIAになる
保護者との関係
1 時代に応じた保護者対応術を身につける
2 懇談会・保護者会を演出する
3 対面で話し,保護者のねらいを理解する
4 進級がかかった保護者面談を乗り切る
HR
1 話術をトレーニングする
2 自己紹介の方法をアレンジする
3 担任としての話術を鍛える
4 仕事は選ばせる,任せる
5 作文をたくさん,とにかく書かせる
6 自分を語る,悩みを相談する場をつくる
授業
1 トレーニングで授業力を鍛える
2 体育の授業を見に行く
3 放課後の教室を塾にする
留年・進路変更
1 もしものときのために2学期から手を打つ
2 留年・進路変更に対処する
学級・学年での生徒指導
1 平等の前に公平に対処する
2 学級通信を書き続ける
3 席替えの方法を工夫する
4 時間を守らせる指導で教師の姿勢を見せる
5 いじめ・いじりの指導は学年・学校単位で取り組む
6 SNSとスマホの指導は敏感かつ鈍感に行う
定期考査
1 1週間前の教室整備,意識づけを工夫する
2 不正行為を未然に防ぐ
生徒指導部と行う生徒指導
1 喫煙・飲酒の指導は保護者と,窃盗の指導は教師間で連携する
2 服装指導で「大人のルール」を教える
3 学校を隈なく回ることで生徒の実態をつかむ
長期休業前後の指導
1 被害者になることを想定させる
2 夏休み中はリセット,リフレッシュに専念する
3 芸術力を鍛える
特別指導
1 事情聴取はとにかく冷静に,感情はいらない
2 理の指導と情の指導を両方行う
3 保護者と一体になって指導に当たる
進路指導
1 アルバイトの意味を考えさせる
2 お金の指導はひたすらリアルに行う
3 「10年後」を考えさせる
4 社員教育ではなく,共同体教育をする
修了式
1 旅立ちの指導と引き継ぎで一年間を締めくくる
その他
1 愚痴をこぼさないトレーニングをする
2 同僚問題を解決するトレーニングをする
おわりに

はじめに

 こんにちは。都立高校で英語を教えている吉村良太です。

 書店もしくはネット通販でこの本に興味をもち,購入してくださった皆さん,ありがとうございます。もちろん,自分では購入しなかったけれど,同僚や先輩,友人から借りるなど,いずれにせよこの本を読むことになった方も,ありがとうございます。

 ものを書く人間にとっては,読まれることは何よりもうれしいことです。これも何かのご縁です。末永くおつき合いください。


 自己紹介がてらにエピソードを1つ。

 私は,教師になりたてのころ,書店に行くたびに肩を落としました。教科指導に関するテクニック本や学級経営や生徒指導に関する教育書のほとんどが,小学校・中学校の教師向けのものばかりで,高校の教師のために使える書籍が少なかったからです。

 たまに英語の授業づくりの本に出合えても,「こんな高度な活動や実践例,どこの進学校の話ですか」とため息をついたことは,1回や2回ではありません。進路多様校で学級経営をするために手助けとなってくれそうな書籍にもなかなか出合えませんでした。最近はアクティブ・ラーニング推進の波もあり,高校の先生向けの書籍も増えてきましたが,それでもまだ小中に比べたら十分とは言えないでしょう。

 そういう現状の中で,本書を刊行できることをうれしく思っています。


 本書は,高校の教師として採用されていよいよ1学年の担任に入ろうとしている,もしくはすでに1学年の担任をされている先生方に向けて学級経営・生徒指導の「明日から使える技術・ヒント」をまとめたものです。

 ただ,私の教職に対する信条としては「まず授業力が根底にあり,そこから学級経営や生徒指導,進路指導がある」ですから,授業力を鍛えるためのトレーニング法のエッセンスも紹介しています。また,進路指導やキャリア教育のテクニック,保護者対応の方法,さらには他書ではあまり語られることのない同僚や管理職とのつき合い方,プライベートの過ごし方や芸術力の鍛え方など,およそ高校現場に勤めているとぶち当たる問題についての解決法を多岐に渡って紹介しています。

 ゆえに,学年担任を一周経験して生徒を卒業させた先生方や,はじめて学年主任を経験される先生,管理職になろうかどうか迷っている中堅どころの先生方などにも,日々の仕事を少し違った角度から見つめ直していただけるのではないかとひそかに期待しています。


 この本でご紹介するテクニックのベースは2つあります。1つは,私自身の数々の失敗経験(bitter experience)からつかみ取ったアイデア。確かに若いころは成功続きよりも,ある程度失敗経験を積んだ方が,教師として大輪の花を咲かせられると思うのですが,私たちの持ち時間には限りがあります。犯さなくてもよい過ちは避けるに越したことはなく,生徒の進退にかかわる失敗も許されません。ですから「こうすればむだな時間を使わずに済むよ。生徒を被害者にしなくて済むよ」という気持ちが本書の根底にあります。

 本書で紹介するテクニックのもう1つのベースは,私がこれまでに出会ったすばらしい諸先輩や同僚から教えていただいたものです。諸先輩や同僚から教えていただいたアイデアやヒントを,その時々の学校や生徒の状況に合わせて私なりにアレンジして自分の技術にしてきました。ですから,皆さんも本書で紹介する方法はレシピの基本であると受け止めていただき,必要に合わせて塩胡椒や焼き加減・蒸し加減を調整していただければと思います。


 本書で私は積極的に「教師」という表現を使用し,「教員」という表現は限定的な意味でしか使用しないようにしました。私は教師自身が謙遜の気持ちで教員という言葉を使用する分には問題ないと思っているのですが,この2,30年の世の中の変化を見ていると,あまりに世間の人が教員という言葉を当たり前に使用するようになってきたことを問題視しています。教師から教員という言葉への変化は,教職のステータスの低下と無関係ではないでしょう。やはり,どんな時代でも,教師は世間から憧れ尊敬される,ステータスの高い存在でなくては,最良の学校教育は展開できないのではないでしょうか。教育の基本は「師弟関係」だと私は信じています。ですから,私は教師という言葉の復権を目指してあえて教師という言葉を選びました。


 言葉に関してもう1つ。本書では「困難校」「底辺校」という表現は使用していません。私が忌み嫌う言葉です。これほど生徒に対して,またそういった学校で日々汗水流されている先生方に対して侮辱的な言葉はありません。ですから私は,これまで書いてきた論考等では,一貫して「進学校」に対比させる意味で「進路多様校」という言葉を使用してきました。本書でも「進路多様校」という言葉を使わせていただきますことをご理解ください。


 私は幼稚園から大学院,さらには浪人中の予備校時代も含め,すばらしい先生にたくさん出会えました(残念ながら,高校時代だけはあまり出会えませんでした)。小学6年生のときの担任のH先生とは今でも交流があります。

 考えてみれば,そうやって生徒の立場で指導してもらった無数のこと(「ギフト」と呼んでいます)を今こうやって次世代に渡していける教師という仕事は,実にすばらしい職業だと感じています。確かに大変な仕事です。責任も伴います。しかし生徒の成長を通して,30年後,50年後の未来を見ることができる夢のある仕事です。その夢のある仕事のために,どうか明日も素敵な一日をお過ごしください,という気持ちで最後まで書きました。もし,この本で紹介したアイデアを実践していただき「こうしたらもっとうまくいった」「紹介されている方法より私のやっているこちらの方がいいよ」というアイデアがあれば,ぜひお知らせください。お待ちしております。


  2021年1月   /吉村 良太

著者紹介

吉村 良太(よしむら りょうた)著書を検索»

1974年神戸市生まれ。東京学芸大学大学院教育学研究科(修士課程)修了。東京都立小平南高等学校主任教諭。

英語教育と生徒指導・進路指導の有機的な統合を考えて日々過ごしつつ,3年前から勤務校が「アクティブラーニング推進校」に指定されたことをきっかけに,同僚たちと「教科・科目横断型」の授業を研究・実践中。『月刊 生徒指導』誌等で,進路多様校を中心とした学級経営,生徒指導,教科指導にかかわる執筆多数。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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