小学校国語科 考えの形成を促す説明文の発問・交流モデル

小学校国語科 考えの形成を促す説明文の発問・交流モデル

BEST300

発問・交流をワンランクアップし対話的な説明文の授業をつくる!

「読むこと」の学習プロセスのゴールとして示された「考えの形成」。その考え方がわかる理論とともに深い学びを実現する教材の特性を生かした構造と内容の把握、精査・解釈、共有の工夫のポイントを授業の流れやルーブリックを含む評価や発問モデルとともに詳しく紹介。


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ISBN:
978-4-18-394716-1
ジャンル:
国語
刊行:
対象:
小学校
仕様:
B5判 120頁
状態:
在庫あり
出荷:
2020年10月21日
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目次

もくじの詳細表示

はじめに
第1章 理論編 考えの形成を促す説明文の授業づくり
1 読むことにおける「考えの形成」とは
2 説明文の読みにおける「考えの形成」
3 「考えの形成」のための説明文の精査・解釈
第2章 実践編 考えの形成を促す説明文の発問・交流モデル
1 教材の特性と考えの形成
2 考えの形成に向かう読みの過程
1 構造と内容の把握の工夫
2 精査・解釈の工夫
3 共有の工夫
3 単元の計画
4 授業の流れ(精査・解釈の授業)
5 授業の流れ(考えの形成・共有の授業)
6 考えの形成の具体例と実践のポイント
7 評価のポイント(ルーブリック例)
第1学年「うみのかくれんぼ」(光村)1 理由を明らかにして考える
第1学年「じどう車くらべ」(光村)2 「しごと」と「つくり」の関係を考える
第2学年「どうぶつ園のじゅうい」(光村)3 じゅういの仕事について考える
第2学年「すみれとあり」(教出)4 自分が「筆者」になって考える
第3学年「こまを楽しむ」(光村)5 読むことと書くことを体験で融合させる
第3学年「すがたをかえる大豆」(光村)6 「昔の人々のちえ」に学ぶ
第4学年「アップとルーズで伝える」(光村)7 対比構造を捉えて,説明文を書く
第4学年「ウナギのなぞを追って」(光村)8 問いの答えと主張を考える
第4学年「ヤドカリとイソギンチャク」(東書)9 筆者の主張に疑問をもちながら読む
第5学年「想像力のスイッチを入れよう」(光村)10 実生活に引き付けて考える
第5学年「和の文化を受けつぐ―和菓子をさぐる」(東書)11 知りたいことを見つけて自分とつなげる
第5学年「『弱いロボット』だからできること」(東書)12 テクノロジーとの関係を多角的に考える
第6学年「時計の時間と心の時間」(光村)13 「時間」と自分の関係について考える
第6学年「『鳥獣戯画』を読む」(光村)14 筆者の表現の工夫を自分のものにする
第6学年「イースター島にはなぜ森林がないのか」(東書)15 問題に対する意見を形成する
おわりに
執筆者一覧

はじめに

 「考えの形成」が「読むこと」の学習プロセスのゴールとして示されたことは,大きな意味をもっている。皆さんもご存じのように,現在の授業改善の方向性は「主体的・対話的で深い学び」であり,これまで受動的と捉えられていたであろう子供たちの学びを「主体的〜」に変えようということである。これまでの「読むこと」の授業について振り返ってみると,私たちは発問や学習活動の工夫などをしていたが,結局子供たちは教師の指示に従って活動し,教師の文脈の中で教師が望む答えを探していたということを否定できない。

 現在は,その状況から少しでも「主体的」な学びとなるような工夫をしているけれども,うがった見方をすれば,「主体的」な学びとは,一見子供が自分で考えてやっているような錯覚を起こさせて学習に対するモチベーションを高めているに過ぎないと言えるかもしれない。つまり,「読むこと」の学びを本当に子供のものにするためには,教師の文脈で読んでいた状態から脱して子供たち自身の文脈で読むようになるということなのだ。そのための方法であり目指すところが作品について自分事として「考える」ことである。常に授業では考えているけれども,それは授業で扱っている「教材として」考えているのであり,授業で扱おうが扱うまいが自分にとって必要な「作品として」考える域に達すれば,それは主体的を通り越して「自律的」と言えるだろう。他律的な学びから自律的な学びへと「読むこと」の学びを進化させる上で,「考えの形成」は大きなチャンスなのである。

 『小学校国語科 考えの形成を促す〜』シリーズの文学編,説明文編のいずれにおいても,実践モデルは,「1 教材の特性と考えの形成」,「2 考えの形成に向かう読みの過程 @構造と内容の把握の工夫,A精査・解釈の工夫,B共有の工夫」,「3 単元の計画」,「4 授業の流れ(精査・解釈の授業),「5 授業の流れ(考えの形成・共有の授業)」,「6 考えの形成の具体例と実践のポイント」,「7 評価のポイント(ルーブリック例)」という構成で提案している。これは,単元を構成する際に,まずはゴールである「考えの形成」で何を考えさせたらよいかを定めた上で,そこを中心にデザインしていくべきという考えに基づいている。そして,ゴールまでの学びをどう評価するか,その具体をルーブリックとして示している。だから,単元の途中で方向性がぶれることがないし,各時間のつながりが強くなり,前時を受けて本時が成立し,本時が次時に生きる展開となる。豊かな「考えの形成」で説明文を自分のものにした子供たちは,より豊かに読んで情報を使いこなし,そしてより豊かに書けるようになるだろう。説明文の学習は,その形式と内容をその後の日常生活にどう生かせるようになるかが勝負であり,「考えの形成」を取り入れることで,大きく日常に近付けることができると考える。


  2020年4月   編者

著者紹介

石丸 憲一(いしまる けんいち)著書を検索»

略歴 兵庫教育大学大学院修了。静岡県公立小学校教諭として勤務の後,創価大学教育学部准教授等を経て創価大学大学院教職研究科教授。

専門分野 国語科教育学,道徳教育学

東京・国語教育探究の会(とうきょう・こくごきょういくたんきゅうのかい)著書を検索»

2008年発足。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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