- はじめに
- 第1章 河村式作文プリントを用いた指導システム
- 1 本書のプログラムの特徴
- 2 指導の原則
- 3 作文指導を開始する前に(前駆的スキルの確認・指導)
- 4 本書の構成
- 5 プログラムの進め方
- 6 指導がうまくいかない時に
- 第2章 基礎プログラム
- 1 ステップ1 疑問詞と応答の確立
- いつどこカード
- いつどこプリント1
- いつどこプリント2
- 2 ステップ2 助詞の基礎
- くっつきプリント1(が・に)
- くっつきプリント2(で・は)
- くっつきプリント3(が・に・で・は)
- くっつきプリント4(を・へ)
- くっつきプリント5(で・は・を・へ)
- くっつきプリント6(に・と)
- くっつきプリント7(が・に・を・へ・と)
- くっつきプリント8(ぜんぶ)
- くっつきプリント9
- いつどこゲームをうつそう1
- 3 ステップ3 敬体と句点
- ていねいプリント1
- ていねいプリント2
- ていねいプリント3
- いつどこゲームをうつそう2
- 4 記録用紙(基礎プログラム)
- 第3章 日記プログラム
- 1 ステップ1 出来事の短文化
- にっき1(なにをした)
- にっき2(だれと・なにをした)
- にっき3(どこで・だれと・なにをした)
- にっき4(いつ・どこで・だれと・なにをした)
- 2 ステップ2 題名と名前の追加
- にっき5(だいめい)
- にっき6(なまえ)
- にっき7(あけるマス)
- 3 ステップ3 読点の使用と時系列の語彙
- にっき8(できごとのじゅんばん)
- にっき9(できごとのじゅんばん)
- おたすけシート(できごとのじゅんばん)
- 4 ステップ4 展望と感想
- にっき10(こんどはどうしたい)
- にっき11(こんどはどうしたい)
- にっき12(どうおもった)
- にっき13(どうおもった)
- 5 ステップ5 漢字量の増加と質問量の調整
- 日記1(漢字で書こう)
- 日記2(漢字で書こう)
- 6 ステップ6 時系列の語彙増加
- 日記3(それから・そのあと)
- 日記4(それから・そのあと)
- お助けシート(それから・そのあと)
- 7 ステップ7 読点とセリフ
- 日記5(、を使おう)
- 日記6(、を使おう)
- 日記7(セリフの書き方)
- 日記8(セリフの書き方)
- 8 ステップ8 丁寧さの確保
- 日記9(きれいな字)
- 日記10(きれいな字)
- 9 ステップ9 比較表現
- 日記11(よりも・比べて)
- 日記12(よりも・比べて)
- 10 ステップ10 理由の説明
- 日記13(なぜなら・理由は・から)
- 日記14(なぜなら・理由は・から)
- 11 ステップ11 比喩と例示
- 日記15(ような・みたいな)
- 日記16(ような・みたいな)
- 日記17(例えば)
- 日記18(例えば)
- 12 ステップ12 仮定表現
- 日記19(もしも)
- 日記20(もしも)
- 13 ステップ13 順接と逆接
- しかしプリント
- だからプリント
- だから・しかしプリント
- 日記21(だから・しかし)
- 日記22(だから・しかし)
- 14 ステップ14 高難度な単語への置換
- 15 ステップ15 拡散的な文章
- 日記23(オリジナル)
- 16 記録用紙(日記プログラム)
- 第4章 観察文プログラム
- 1 ステップ1 観察
- 絵の練習
- 2 ステップ2 名称・部位ごとの色
- 観察文1(名前と色)
- 3 ステップ3 個数・大きさ
- 観察文2(個数と大きさ)
- 4 ステップ4 擬音語・擬態語の使用
- 観察文3(感じ)
- 5 ステップ5 比喩
- 観察文4(ような・みたいな)
- 6 ステップ6 過去との比較・類似と相違
- 観察文5(前と比べて)
- 7 ステップ7 漢字と丁寧さ
- 観察文6(漢字で書こう)
- 観察文7(きれいな字)
- 8 ステップ8 拡散的な文章
- 観察文8(オリジナル)
- 9 記録用紙(観察文プログラム)
- 第5章 感想文プログラム
- 1 ステップ1 読んだ本の題名
- 感想文1(本の題名)
- 2 ステップ2 本の内容の紹介
- 感想文2(本の内容)
- 感想文3(本の内容)
- 3 ステップ3 見どころの紹介
- 感想文4(見どころ)
- 感想文5(見どころ)
- 4 ステップ4 仮定表現
- 感想文6(もしも)
- 感想文7(もしも)
- 5 ステップ5 著者名・選んだ理由・推薦する相手
- 感想文8(作者の名前)
- 感想文9(作者の名前)
- 感想文10(選んだ理由)
- 感想文11(おすすめの人)
- 感想文12(おすすめの人)
- 6 ステップ6 紹介文と感想の追加
- 感想文13(くわしい内容)
- 感想文14(くわしい内容)
- 感想文15(思ったこと)
- 感想文16(思ったこと)
- 7 ステップ7 疑問点と知りたい点
- 感想文17(?のところ)
- 感想文18(?のところ)
- 8 ステップ8 漢字と丁寧さ
- 感想文19(漢字で書こう)
- 感想文20(漢字で書こう)
- 感想文21(きれいな字)
- 感想文22(きれいな字)
- 9 ステップ9 拡散的な文章
- 感想文23(オリジナル)
- 10 記録用紙(感想文プログラム)
- 第6章 手紙・新聞プログラム
- 1 手紙
- 手紙のメモ1(お礼の手紙)
- 手紙のメモ2(誕生日の手紙)
- 手紙のメモ3(招待状)
- 2 新聞(インタビュー型)
- 3 新聞(調査型)
- 手紙のメモ4(取材のお願い)
- Q&A作文
- リード文とまとめの文
- 新聞シート1
- 新聞シート2
- 新聞シート3
- 調べ学習メモ
- ダウンロード教材
- 支援用ポスター
はじめに
通級指導教室・特別支援学級向けの作文指導プログラムおよび教材として、本書を作成しました。
文章を自由自在に書けるようになることは児童の成長と自立に対して大変意義深いことです。日記や作文を書くことは、出来事を客観的に振り返ることにつながります。また、出来事の叙述は将来就労先で書くことになるであろう、作業日報の記述の基礎になるスキルです。手紙が書けるようになれば、校外学習等でお世話になった方への感謝を目に見える形で表現できるようになります。観察文を書くことができるようになれば、昆虫や植物を育て、生き物が成長した喜びを文章にして表現することもできます。感想文が書けるようになると、ただ漫然と本を借りていた図書の時間が、きちんと本の内容を理解し、それに対する自分の考えをもつための時間になります。このように、文章を書くスキルは、他のあらゆる教育活動の充実につながっているのです。
通級指導教室・特別支援学級の児童の中には、習った内容を他に活用することが苦手な児童もいます。例えば、ドリル学習で1文字単位での文字の筆記ができるようになったとしても、きちんとしたトレーニングを積まなければ、文章の筆記にはつながらないことがあります。そのため、ひらがなやカタカナ、漢字の学習と並行し、スモールステップで文章筆記のトレーニングを行うことが大切です。「この子は文章が書けないのだ」と児童の力を早々に考える方もいますが、有効性が科学的に証明された指導法を組み合わせて行うと、大きな成果がもたらされることもあります。ぜひ本書の方法をお試しください。
本書は初任者からベテランまで、簡単に指導ができるようデザインされています。しかしそれだけではなく、本書のプログラムに即して指導を行うことで、教師も知らず知らずのうちに専門的な指導法を身に付けてスキルアップを図ることができるように構成されています。多くの教師が知らないテクニックの数々、例えば「シェーピング」「バックワードチェイニング」「プロンプトフェイディング」「バックアップ強化子」等、専門家が用いる高度な知識や指導技法を習得することができれば、その後の他教科の指導のレベルアップにもつながるはずです。
本書はひらがな・カタカナの清音を1文字単位で筆記する行動が、大部分習得されていることを前提として作成されています。仮に未習得であれば拙著『通級指導教室・特別支援学級で使える河村式ひらがなプリント』『通級指導教室・特別支援学級で使える河村式カタカナプリント』を用いて学習してみてください。
2025年6月 /河村 優詞
本書の特典は、下記よりダウンロードできます。
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内容 | ファイル名 | サイズ | |
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支援用ポスター | poster_.zip | 81KB | ![]() |
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