1人1人の力を伸ばす教材シリーズ3
基礎・基本から活用力まで 新国語力ワーク 高学年編

1人1人の力を伸ばす教材シリーズ3基礎・基本から活用力まで 新国語力ワーク 高学年編

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新しい国語の力である「言葉の力」が実践で身につくワーク

表記、文法、語彙という国語の基礎となる力から、読む、書く、話す・聞く、そして活用力まで、実践的な「言葉の力」が身につく一冊。高学年編では、敬語、要約、ディベート、文章の比べ読み、段落関係の図示、新聞の読み方、文語文、漢文、短歌、俳句などを取り扱う。


復刊時予価: 2,134円(税込)

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ISBN:
978-4-18-384318-0
ジャンル:
国語
刊行:
対象:
小学校
仕様:
B5判 100頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

もくじ

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まえがき
本書の使い方
Chapter 1 表記編
1 漢字の組み立て 五年生の漢字
[コラム]  漢字と「六書」
2 漢字の組み立て 六年生の漢字
3 「じ」「ぢ」や「ず」「づ」の使い方
4 ローマ字とよく見る英語のちがい
5 四年までのむずかしい漢字
6 五年で習うちょっとむずかしい漢字@ 送り仮名
[コラム]  漢字の「点」の有無
7 五年で習うちょっとむずかしい漢字A 同じ読み方でちがう漢字
8 六年で習うちょっと難しい漢字@ 音読みと訓読み
[コラム]  同じ漢語でも……
9 六年で習うちょっと難しい漢字A 同じ読み方でちがう熟語
Chapter 2 語彙編
1 漢語・和語・外来語 意味・語順
2 慣用句
3 言葉の意味のちがいを考えよう@
4 言葉の意味のちがいを考えようA
5 組み合わさった言葉
Chapter 3 文法編
1 敬語
2 指し示す言葉
3 文をつなぐ言葉
4 文の切れ目はどこだろう
5 要約しよう
Chapter 4 話す・聞く編
1 速さや間を考えた効果的な読み方
2 聞いてメモを取ろう
3 聞いて考えよう
4 こんな話し合いをしよう
5 司会の進め方
Chapter 5 書く編
1 段落の中の「中心の文」と「支える文」
2 ディベートをしよう
3 事実と意見を分ける
4 感想文と推薦文
5 分かりやすい文章に推敲しよう
Chapter 6 読む編
1 大切な言葉はどれ?
2 人物像や感情をえがく表現に注目
3 足りない情報は?
4 文章を比べて読んでみよう
5 段落の関係を図に示そう
6 物語の描写から分かること
7 文章の切れ目はどこだろう
8 この主張、どこかおかしい クリティカルな検討
9 調べてグラフで考えよう
[コラム]  グラフと表
10 新聞の読み方
[コラム] 「言葉の学びをふり返る力」を育てるための伝え合い/ 手軽な多義表現から分析的な表現へ/ 教室言語と言葉のバリエーション
Chapter 7 たのしい古典編
1 文語調の表現
2 漢文を味わおう
3 短歌を楽しもう
4 俳句に親しもう
[コラム] 敬語の五分類!?/ レジ言葉の奥にあるもの

まえがき

 最近、国際的な学力調査での日本の「読解力」の低下など「学力低下」の議論や、「知識基盤社会」への移行をめぐる議論が盛んになされています。教育関連法案の改正もありました。こうした状況の中で、国語科をめぐるとらえ方は、ここ数年で大きく変化しています。この変化を方向づける考え方は、大きくまとめれば、二つのポイントに整理できるように思われます。

 一つは、「言葉」は、すべての「学び」の基礎であり、そのための「言葉の力」をしっかりつけなければならないということです(注1:中学年編99頁参照)。あらゆる学習活動では、「言葉」を使って、考え、表現し、理解することから成り立っています。そのため、文字・表記の運用力、語彙力、文法的な言語操作力、といった基盤となる国語の学力と、それらを応用しての「読む」「書く」「話す・聞く」そして、「考える」という実践的な力を自分のものにしていくことが必要です。「言葉の力」という観点から国語科のあり方を考えるわけですから、「国語科」を「言葉」という側面から、新たに発想し直すことが求められているとも言えます。

 もう一つは、国語科でつけられた「国語」の学力は、生涯を通じて現代社会の中で生きて働く力となるものでなければいけないということです(注2:中学年編99頁参照)。これまで、国語科は、悪しき文学偏重という問題(「国語の道徳化」も含め)、学習が言葉の力ではなく教材内容そのものに横滑りするという問題(悪しき「内容主義」)、そして、文章を区分けして分かりきったことを「確認」していく「詳細な読み(=退屈な授業)」という問題、さらにパズル的な「受験国語」の問題、などを多かれ少なかれ抱えていました。この背景として、前述の「つけるべき力の焦点化」が十分でなかったということもありますが、もう一つ、国語の学習が「生涯学習や実社会での言葉の運用」ということから、少し離れすぎていた、ということがあります。いわば「教室での、国語科のための国語科の学習」になりがちだったと言えるのです。その意味で、国語科を、「実生活で活用できる言葉の学び」としてもう一度発想し直すことが必要です。

 本書は、こうした二つのポイントをおさえ、新しい「国語の学力(=言葉の力)」をつけることを念頭において編まれました。つけるべき力という観点からの構成ですので、どんな教科書でも、その進行に合わせて使えます。さらに、本書はワーク形式です。ワークではみんな一人ひとりが取り組むので、一人ひとりの、ひいてはクラスの子ども達全体の国語力を高めることができます。「学力低下」の背景には社会格差の関連を指摘する見方もありますが、こうしたワークを活用すると、塾などへ行っていない子どもでも、教科書での学習とは少し違った観点から自分の国語の学習を見直すことができます。

 本書を、新しい時代を担う子ども達一人ひとりの「言葉の力」の向上に、少しでも役立てていただけますことを願ってやみません。



本書の使い方


 ワークは、まさにピンポイントで学習の目当てに対応して使うことができます。学習内容を焦点化してありますので、様々な学習段階に対応した力がつくはずです。そのまま手軽にコピーして使えるように、氏名欄もあります。そのまま書き込みができます。なお、本書はB5判なので、必要に応じてA4判、B4判などに拡大していただければと思います。また、問題によっては、繰り返して復習することもできます。

(図省略)

 子ども達が自主的にできることを念頭において作られていますので、授業時間の一部はもちろん、始業前などの帯時間にも使っていただけます。さらに、聞き取り問題など一部の特別な問題を除けば、宿題でも十分使っていただけます。忙しい学校現場に対応して、特別な手当なしに使えるので便利です。もちろん、ワークから授業を展開することもできます。学習の予定に合わせて、教科書教材に連携して「学習準備のための耕し」として使うこともできますし、節目節目での学習のふり返りや復習にも使えます。題材は基本的に教材から独立していますので、どんな教科書でも対応できます。点数をつける形ではないので、結果を気にする必要はありません。なお、想定学年以上で学習する漢字には、ルビがふってあります。


 解説編には、「答えのヒント」と「指導のツボ」があります。答えは、子ども達が自分達だけでも答え合わせができるように、記号選択式がほとんどです。

 「指導のツボ」には、想定学年、想定される時間、学習指導要領との対応、などが示してあります。また、問題の解説のほか、指導上の留意点、発展問題なども挙げられています。

(図省略)


 読み切りのコラムも用意しました。聞きたくても聞けなかったこと、日々のちょっとした疑問点などに答える豆知識、指導に役立つ関連情報など、内容は様々です。ちょっとしたコーヒーブレイクといった位置づけで気軽に読んでいただけます。研究授業はもちろん、雑談などに役立てて下さい。

(図省略)


★★利用の様々なパタン

 予習型…「学習準備のための耕し」として、つけるべき力をあらかじめ意識化してから授業を進める。

 授業同時進行型…学習者の弱いところの補強など、関連問題によって学習を広げる。

 復習型…単元の終わりなどに、学習のふり返りとして使う。

 その他…学校で使われていない場合には、家庭学習として保護者の方に使っていただくことも可能です。


   /森山 卓郎

著者紹介

森山 卓郎(もりやま たくろう)著書を検索»

京都教育大学教授,学術博士。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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