- まえがき
- 第1章 教室・学級づくり
- 001 教室は、こぼれるところ
- 002 ぬいぐるみのある教室環境
- 003 ホームセンターでぼんやり
- 004 もう1つの時計を設置する
- 005 未然に防ぐ勝手にチャイム
- 006 きれいな黒板には秘密あり
- 007 クレームを言われない文字
- 008 黒板をきれいに等分する印
- 009 黒板の張り替え調査の有無
- 010 チョークでイラッとしない
- 011 小さいものから壊れる秩序
- 012 目標は短く覚えられること
- 013 朝に日記を書かせてみては
- 014 返事が欲しいとき“●方式”
- 015 ご自由に〈ホワイトボード〉
- 016 使えない壁を、使える壁に
- 017 大きな紙にメモをする視点
- 018 提出物/小テスト専用掲示板
- 019 その子の誕生日に〈氏名印〉
- 020 伝えないとよく伝わらない
- 021 格安写真で賞状を渡す裏技
- 022 無駄に説明しない手書き!
- 023 A3紙で具体的に伝える
- 024 掲示物の賞味期限を書いて
- 025 紙の処理に各自のルールを
- 026 黒の色画用紙に銀色のペン
- 027 〈箱〉先生への提出物はここ
- 028 ぬりつぶし提出物管理方式
- 029 再提出印と〆切はセット
- 030 子どもに訊いてみるんだな
- 031 思春期だから泣きがはいる
- 032 子どもの気質が意外と重要
- 033 割り箸ばかりじゃ芸がない
- 034 #3goodで書く日記はいい
- 035 給食は命を削るかんなかも
- 036 掃除の時間を暇人にしない
- 037 お掃除のレシピを準備せよ
- 038 銀のパイプを信用してない
- 039 「激落ちくん」は切っておくの
- 040 模造紙を貼って糊の世界へ
- 041 一人前の帰りの会とは?!
- 042 定期試験解答用紙余白活用
- 043 上級試験監督者の過ごし方
- 044 赤点の反対語は、青点です
- 045 学級通信に時間をかけない
- 046 フォントと文字の大きさ編
- 047 Alphabetは地球上で使用中
- 048 学級通信を廊下に貼る意味
- 049 よく意味がわからないもの
- 050 〈情報〉を家に届けるために
- 051 紙の流通システムを〈構築〉
- 052 夏休みの宿題をフライング
- 053 ビニールテープはあとが楽
- 054 学校を探検する価値はある
- 055 〈場所〉の名づけ親になる
- 056 実のなる木を植えて植樹祭
- 057 退部推進教員としての経験
- 第2章 職員室・お仕事の工夫
- 058 生活目標は、自分のために
- 059 みんなが見える場所に貼れ
- 060 上機嫌のモデルになろうよ
- 061 お手元に年間行事予定あり
- 062 忘れられない出張は、貼れ
- 063 アプリは〈色別〉で一面管理
- 064 色別Googleカレンダー
- 065 忙しい時期を、先取りする
- 066 〈部活動〉は先に予定を組む
- 067 Missionの順と見込み時間
- 068 はじっこを切ってしまえば
- 069 じぶん流気分転換の方法論
- 070 朝の打ち合わせは手短に
- 071 文章を書くときに〈梵天〉!
- 072 学級日誌を楽しくしてみる
- 073 盲点の移動時間と〈時間割〉
- 074 大きな鞄で仕事に行かない
- 075 誰の机か意外とわからない
- 076 一軍文房具は机に入れない
- 077 軽いボールペンを使おう
- 078 椅子についてよく考えよう
- 079 〈細長い〉引き出しは難しい
- 080 使い回せる写真を1枚用意
- 081 清掃用具庫の場所に行くぞ
- 082 ペンは剣よりも増え続ける
- 083 黒服ならぬ黒紙で掲示する
- 084 口にするときは手洗い&嗽
- 085 机を拭くための、臨戦態勢
- 086 問題がなければ、自動的に
- 087 教科書は買ってしまうべし
- 088 ポモドーロ・テクニック?
- 089 住所を、電話を、言える。
- 090 この朱肉が目に入らぬか!
- 091 印鑑の国の先生なんだから
- 092 ほとんどは、手書きで十分
- 093 似顔絵はいろいろと使える
- 094 “まな板立て”は、最強説
- 095 「手帳」も立ててみる
- 096 付属のマウスからの〈卒業〉
- 097 名前は見える位置に書く癖
- 098 位置を変えてみると意外と
- 099 電話周辺を、整える心意気
- 100 レターケースでの整理整頓
- 101 〈封筒〉で紙を管理する方法
- 102 前から貼っておけばいい
- 103 長靴と喪服といい電卓購入
- 104 時間軸で紙を受け取る方法
- 105 45Lのゴミ箱は私物です
- 106 ゴミの捨て方は、ご存知?
- 107 職員会議は〈転記〉のお時間
- 108 印刷室にカレンダー設置
- 109 どこにお主はいるのじゃ?
- 110 募金はいつも10円と決める
- 第3章 教師人生をもう少し豊かに・リフレッシュ
- 111 ずっと頑張りつづけない
- 112 車検ならぬ人検を定期的に
- 113 行きと帰りが、ジムなんだ
- 114 「ごめんなさい」の上級者
- 115 夏&冬休みはシュレッダー
- 116 自分なりのSNSルールを
- 117 勝手に免許更新してしまう
- 118 年休をいくつ使えるか実験
- 119 Zoomでならいごとしよう
- 120 PPTづくりの超初心者講座
- 121 馬鹿にならない傘のお作法
- 122 ゴミ箱1つで人事異動する
- 123 教育職員免許法は読むべし
- 124 名刺を持っている先生に
- 125 すぐ「はがき」で送っちゃう
- 126 悪かったことは占いのせい
- 127 ホワイトボードのある生活
- 128 道づれFacebookの〈旅〉
- 129 わけがわからないところへ
- 130 異国の学校へ行ってみる
- あとがき
まえがき
「スピード」よりも「スムーズ」のための<小さなヒント>
この本は、学校のセンセイになりたいと思っている方、もしくは学校のセンセイになったばかりの方をイメージして書いています。つまり、題名どおりの「入門書」です。1ページに1枚の写真とそれにまつわる文章、そして隠れたポイントが2つ書かれています。番号の1番から順番に読んでもいいし、ぱらぱらとめくって気になったところを読んでもらってもいいでしょう。(もくじや左上のチェック欄(□)を活用すると、便利かもしれません)
さて、ここのところ「働き方改革」や「#教師のバトン」など、学校のセンセイに関係する言葉が使われるようになりました。その結果、当たり前の「定時に帰る」ということに視点が集まったことは、改めていいことです。
しかし、その反面「定時」という見えないゴールテープのために、スピードだけ重視の風潮がさらに広がっていることに、少し不安を覚えます。教育界では、以前から比喩的に「スタートダッシュ」や「ロケットスタート」などの「スピード」を意識した言葉が、ときどき使われます。
「てきぱき」仕事をやるのはいいことですが、ダッシュは永遠にはダッシュできません。最終的には、へとへとになってしまいます。また、ロケットに乗ったことがない人が、訓練もしないでロケットに乗ったらひどいことになるはずです。最悪「アポロ13号」のようになってしまうことだってあります。
だから、本著はどちらかというと「スピード」よりも「スムーズ」を増やすための「ヒント」となっています。もちろん、むだなことばかりで「もたもた」しては困りますが、身体に鞭を打って365日スピードだけ重視では、心がすりへって、この教育という仕事を長くは続けられないでしょう。
20年ぐらい教育の世界にいて、いろいろなことがある程度スムーズで、なめからに仕事を進めることができれば、それだけで合格点ではないかと最近は考えています。最終的に「教育」という世界は、スピードだけでは「しあわせ」になれないのです。そこをある時期までに気がつく必要があります。
いま一度考えてみても、この国は世界に誇れるような資源がありません。この国にあるのは、きれいごとではありませんが「子どもたちの可能性」です。学校のセンセイは、その「子どもたちの可能性」に直接的に関わります。大げさに言えば、この国の行く末に関わる仕事なのです。センセイの仕事は、未来につながる仕事であるとも言えます。そのセンセイたちが元気で、いい表情で仕事をしていれば、きっと未来は大丈夫でしょう。
この本には、忍法のような「術」は書いてありませんが、センセイをこっそり助けてくれるヒントはいくつかあるかもしれません。そのヒントが、1つでも必要なセンセイに届いたら、この本を書いた大きな目標の1つは達成したことになります。もしお近くで困っているセンセイがいたら、こっそりプレゼントしてもらえれば幸いです。
永き日のセンセイたちの手に未来 /山本 純人
※永き日(春の季語)
なぜその方法が有効なのかという理由まで理解できました。
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