- はじめに
- 01 ひらがなロジックで登場人物を確かめよう
- [物語文]1〜6年
- 02 体の向きを変えて音読しよう
- [物語文]1〜2年
- 03 登場人物主語ランキング
- [物語文]1〜6年
- 04 絵や図の出てくる順番を思い出そう
- [物語文・説明文]1〜6年
- 05 登場人物に似合う言葉は?
- [物語文]3〜6年
- 06 順序を表す言葉を基に文章を直そう
- [説明文]1〜6年
- 07 「時」に注目しよう
- [物語文]1〜6年
- 08 作品内の時代を捉えよう
- [物語文]3〜6年
- 09 設定を捉えよう―書き出しを書き出そう!―
- [物語文]3〜6年
- COLUMN ことばあそび
- 10 設定を表にまとめよう
- [物語文]3〜6年
- COLUMN 無料の映画パンフレットを集めよう
- 11 パンフレットやWebサイトを参考に物語の人物関係図を作ろう
- [物語文]5〜6年
- 12 あらすじを挿絵や図表を使って説明しよう
- [物語文・説明文]1〜6年
- COLUMN 子どもたちの印象深い発言に「わかる!ヒット賞」
- 13 接続詞を探してみよう
- [説明文]3〜6年
- 14 説明文をまんがでまとめよう
- [物語文・説明文]3〜6年
- COLUMN ドラえもんの主人公は誰だ?@
- 15 文章構成をマトリクス図でまとめよう
- [説明文]3〜6年
- 16 文章構成マップでまとめよう
- [説明文]5〜6年
- 17 物語のあらすじを書いてみよう
- [物語文]2〜6年
- 18 1・2年生にわかるように説明しよう
- [物語文・説明文]3〜6年
- 19 場面にひと言!―場面メモ―
- [物語文]1〜6年
- 20 場面の様子を実況中継風にして書いてみよう
- [物語文]5〜6年
- 21 繰り返し出てくる言葉を探そう
- [物語文・説明文]1〜6年
- 22 長文間違いさがし
- [物語文・説明文]1〜6年
- 23 文末表現を集めよう
- [説明文]3〜6年
- 24 ファンタジーの構造と伏線を捉えよう
- [物語文]5〜6年
- 25 言い換えているところを探そう
- [説明文]1〜6年
- COLUMN ドラえもんの主人公は誰だ?A
- 26 感覚を研ぎ澄まして読もう
- [物語文]3〜6年
- COLUMN ドラえもんの主人公は誰だ?B
- 27 色に着目しよう
- [物語文]3〜6年
- COLUMN まんがも読もう! 085
- 28 比喩を探そう
- [物語文]3〜6年
- 29 作者(筆者)の雰囲気で書いてみよう〔視写〕
- [物語文・説明文]5〜6年
- 30 登場人物に関する言葉でビンゴ!
- [物語文]1〜6年
- 31 登場人物の話しぶりに着目しよう
- [物語文]3〜6年
- 32 主人公を捉えよう
- [物語文]3〜6年
- 33 パンフレットやWebサイトを参考に物語の人物紹介を作ろう
- [物語文]5〜6年
- 34 人物ビフォーアフター
- [物語文]3〜6年
- COLUMN アニメやまんがを通した子どもたちとの関係づくり@
- 35 登場人物の変わり方に着目しよう
- [物語文]3〜6年
- 36 語り手を変えて書いてみよう
- [物語文]3〜6年
- COLUMN アニメやまんがを通した子どもたちとの関係づくりA
- 37 どんな予想をして読んでた?
- [物語文]1〜6年
- 38 2人の心の距離をゲージで表そう
- [物語文]3〜6年
- 39 この場面でCMを入れるとしたらどこで?
- [物語文]3〜6年
- 40 物語の結末をいくつかのパターンで作ってみよう
- [物語文]5〜6年
- 41 違う教科書の同じ作品を比べよう
- [物語文]5〜6年
- 42 ヒントで書ける!初発の感想
- [物語文]3〜6年
- 43 登場人物になって日記をつけよう
- [物語文]1〜6年
- 44 高学年になって読んでみると……
- [物語文]5〜6年
- 45 同日新聞記事を集めよう
- [メディアリテラシー]5〜6年
- 46 題名の言葉の関係を考えよう
- [物語文・説明文]1〜6年
- COLUMN ちょっとした交流で役立つ「交流カード」
- 47 レーダーチャートで自分の読む力を振り返ろう
- [物語文・説明文]5〜6年
- 48 こんな題名ダメですか?
- [物語文・説明文]1〜6年
- 49 ラスト一文から・ラスト一文に
- [物語文]3〜6年
- 50 文章の特徴的な言葉を使って短文を作ろう
- [物語文・説明文]1〜6年
- おわりに
- 参考文献
はじめに
「読むこと」の力を付けるには,「読む視点をもたせること」と「読む基礎体力づくり」が必要です。どういうところに着目して読むのかということについて力を高めることと,「読むこと」に関する活動に日常的に取り組んで意識を高めることが大切だと考えます。
「国語科は難しい。特に文学的文章や説明的文章はどのように教えてよいのか正直わからないときもある」という先生方の言葉をこれまで何度か耳にしたことがありました。また,国語科教育をこれからもっと深く学んでみたいという方に「読むことの力を育てるにはどうしたらいいのか。具体的な方法を教えてほしい」と相談を受けることもありました。
そこには,「読むこと」の指導には時間と手間がかかるという思いや,子どもに合った具体的な手法が多く思い浮かばないということがあるのかもしれません。
「読むこと」の指導だけとは限りませんが,子どもたちに付けさせたい力を見極め,これまでの多くの指導法研究や指導実践,そして教材研究をベースに,子どもたちの実態に応じてライブ感を忘れずに授業づくりをしていくことが大事だと私は思っています。また,冒頭にも書きましたが,「読む力」を高め,保たせるためには,日常的な取り組みも大切です。文学的文章や説明的文章の指導直後は子どもたちの力も意識も高まっていると感じることがあるかもしれません。しかし,しばらくして新しい教材を読む単元に入ると,力や意識が下がってしまっている……ということがあるのではないでしょうか。やはり,日頃の取り組みが大事なのです。
しかし,だからといって,いつも同じ切り口の活動だけでは,子どもたちのモチベーションが下がったり,文章を味わう幅が極端に狭くなったりしてしまいます。そこで,「読むこと」の指導において,教材の特徴を生かしながら,子どもたちに必要な力を付けるための「活動ネタ」が多くあるとよいと考えました。
また,小学校6年間では,教科書の教材の持ち味をひと通り味わって終わりということがあるかもしれません。教材を素材,指導法を調理法と置き換えた場合,素材を生かした調理法は一つではありません。一つの教材,なかでも文学的文章の作品は様々な味わい方ができます。小学校生活の中で,子どもたちには様々な作品の味わい方を体験し,読みの楽しさを感じてほしいと思っています。
そこで,言葉に対する感覚を高めながら,文章に様々な方向からアプローチして「読む視点をもたせること」と「読む基礎体力づくり」ができるような活動を本書では紹介したいと思います。
活動はゲーム的なライトなものから,単元の中で使うことができるもの,自身の読書体験と結び付けるものなど,幅広いラインナップになっています。
本書は,活動を単元の指導計画の中に位置付けたり,国語の時間のはじめなどに単発で行ったり,朝の会や帰りの会,ちょっとしたスキマ時間,家庭学習の課題など,機会や子どもたちの実態に応じて使っていただけるよう構成してみました。
子どもたちが様々な活動を通して言葉に対する感覚と意識を高め,読む力を共に育み,楽しい国語科の学びの時間にできたらといつも考えております。
/山本 亘
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- 明治図書
- すぐに実践できそうな活動がたくさんあってよかったです。2024/8/1320代・小学校教員