国語教育スペシャル版
国語力をつける「基礎・基本・統合発信力」ワーク1年

国語教育スペシャル版国語力をつける「基礎・基本・統合発信力」ワーク1年

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単なる断片的なスキルでなく、目的や必要あるいは相手や場面に応じて、適切に対応できる「言語行動力」を獲得させる国語科教育の具体化として学年別ワークが実現しました。


復刊時予価: 2,332円(税込)

送料・代引手数料無料

電子書籍版: なし

ISBN:
4-18-364141-1
ジャンル:
国語
刊行:
対象:
小学校
仕様:
B5判 128頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

目次

もくじの詳細表示

まえがき 国語学力向上運動を具体的に推進する――基礎的技能・基本的能力・統合発信力を獲得するスペシャルワーク――
学習者主体・言語行動主体の国語教育――スペシャルワークの理念・理論・実践――
第1学年「生きて働く国語力」系統表
生きて働く国語力 1年生の基礎的技能ワーク
1 くちを おおきく しっかり あけて はなそう
2 くちを おおきく しっかり あけて よもう
3 ひらがなを よんだり かいたりしよう
4 かたかなを よんだり かいたりしよう
5 かんじに チャレンジしよう(象形文字等)
6 かんじに チャレンジしよう(間違いやすい漢字)
7 かんじに チャレンジしよう(虫食い等)
8 長音(ちょうおん)に チャレンジ
9 ちいさい「ゃ」「ゅ」「ょ」に チャレンジ
10 つまる音にチャレンジ
11 撥音(はつおん)を ただしくつかおう
12 濁音(だくおん)を ただしくつかおう
13 「 」と「 」を しっかりつけよう
14 かぎ「 」のつかいかたに なれよう
15 「は」「へ」「を」のつかいかたに なれよう
16 ぶんのつくりを しろう
17 ていねいな ことばで はなそう
18 ていねいな ことばで かこう
19 しせい、ようぐのつかいかたに きをつけて かこう
20 ながさやほうこうに きをつけて かこう
21 ひつじゅんに きをつけて かこう
■ 「基礎的技能」ワークの書き込み例
生きて働く国語力 1年生の基本的能力ワーク
1 しらせたいことを えらぼう
2 わかりやすく はなそう
3 だいじなことをおとさないように きこう
4 したことやみたことを はなそう
5 たのしかったことを はなそう
6 だいじにしているものについて はなそう
7 となりどうしで えんぴつで おはなししよう
8 かきたいことを みつけよう
9 かんたんなくみたてを かんがえよう
10 つなぎことばに きをつけよう
11 よみかえして、まちがいを みつけよう
12 えにあうことばを かこう
13 みたこと、おもったことを かこう
14 「ありがとう」のてがみを かこう
15 すきなほんを よもう
16 だいたいを よみとろう(説明文)
17 だいたいを よみとろう(物語文)
18 ほんのすきなところを えにしよう
19 こえにだして よもう
■ 「基本的能力」ワークの書き込み例
生きて働く国語力 1年生の統合発信力ワーク
1 たのしかったことを はなそう
2 きもちを てがみで つたえましょう
3 よんだほんを クイズにしよう
■ 「統合発信力」ワークの書き込み例

まえがき

 国語学力向上運動を具体的に推進する
   ――基礎的技能・基本的能力・統合発信力を獲得するスペシャルワーク――
      中京女子大学名誉教授 /瀬川 榮志


 戦後半世紀を超えるながい歳月をかけて、わが国の国語教育は、学者や実践者によって継続的に研究を重ねてきました。母国語としての日本語力を確実に獲得して、世界の中の日本人として、国際社会に伍していく国民を育成する萬学の基礎としての国語教育を充実させるために、国語科の授業時数は、他教科に比べて最も多く配分されてきました。すべての教科の基礎教科として位置づけられ、多くの研究団体が国語教育の理念や理論を提言し論争して、あるべき姿を求め続けてきたのです。

 しかし、今、問題になっているのは、「他教科や二〇〇二年から創設される総合的学習、あるいは日常生活に『生きて働く国語力』が身についていない」という児童・生徒の実態です。

 東京のある小学校で、全教科を対象に学力定着を図るための研究に取り組みました。その研究の特色は「国語科で培った基礎的技能や基本的能力が、他教科にどのように生きて働いているか」ということを実証する研究でした。全教科の学習指導案には、本時の展開表の中央に「要点をおさえて話す・聞く、書く、読む力」を記載する欄を設けて授業研究をしたのです。つまり、他教科の学習で、国語の力が働かないと充実した学習が成立しないということの実証的研究です。その結果はほとんど波及・応用されていないという結論に達したのでした。

 穐世紀を拓く国語科教育の重要課題は、「生きて働く国語力とはなにか」の究明ではないでしょうか。真の国語力は「価値ある課題を自力で解決できる『統合的な言語行動力』である」と結論づけることができると思います。

 単なる断片的なスキルでなく、目的や必要あるいは相手や場面に応じて、適切に対応できる「言語行動力」を獲得する国語科教育を構想する必要があります。具体的には、@「言語の基礎的技能」を確実に定着し、その技能をA「言語活動の基本的能力」に波及・応用し、そこで完全習得した能力をB「言語の統合発信力」に生きて働くように体系化しました。この基礎的技能・基本的能力・統合発信力の系統化に当たっては、学習指導要領の目標、低・中・高の段階的系統の趣旨を的確におさえたうえで、各学年の目標と活動等を設定しました。例えば一年生で習得した技能・能力が、二年生に波及・応用され、確実に生きて働く国語力として獲得されるように配慮しました。

 また、新能力「統合発信力」については、各教科との密接な関連を配慮し、知の統合化を重視し総合的学習や日常の言語生活に駆使・運用されるようにシステム化しました。

 これからの国語科教育においては、この統合発信力が重視されていくのではないかと考えています。基礎・基本・統合発信力の各指導過程は易から難へのステップを踏む学習法をシステム化し、「行動学習法」で一貫しなければ、「生きて働く国語力」は完全獲得されません。このような実践理論に基づいて、行動学習すること、つまりワークすることを通して国語の力を定着するスペシャルワークを作成し、「子供が創る学習法」を開発しました。

 本書は、明治図書の教育図書企画編集室代表の江部満様に、「これからは国語学力向上運動を推進する時代である――」という提言を受けて企画しました。極めて重要な今日的課題をいただき心から感謝しています。編集推進に当たっては、プロジェクトを組織し調査研究を積み重ねました。その誠意・情熱に頭の下がる思いでした。

 「『基礎的技能・基本的能力・統合発信力』を獲得するスペシャルワーク」の企画が、新世紀を拓く国語科教育進展の役割を果たすことを念願しております。

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      明治図書

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