- はじめに
- Chapter1 子供に伝わる教師の言葉かけスキル
- 1 教師の言葉を短くする
- 2 問い返す技術
- 3 算数用語を使う
- 4 一人に一回言葉かけをする
- 5 継続する大切さを伝える
- 6 発表の言葉を教える
- 7 似ている考えを引き出す
- 8 「次は?」で授業が進む言葉かけ
- 9 苦手な子を励ます言葉かけ
- 10 得意な子をのせる言葉かけ
- 11 形式的な言葉かけも必要
- 12 黒板に書かせる意味21
- 13 タブレットで言葉かけ@
- 14 タブレットで言葉かけA
- 15 タブレットで言葉かけB
- 16 タブレットで録画指導
- 17 コース選択もOK
- 18 子供同士をつなげる言葉かけ
- 19 おすすめ算数レポート
- 20 見方・考え方を鍛える言葉かけ
- 21 アプリを活用する言葉かけ
- 22 ノート指導の言葉かけ
- 23 導入の言葉かけ
- 24 展開の言葉かけ
- 25 終末の言葉かけ
- Chapter2 子供が主体的に動きたくなる!算数教師の変換言葉50
- 「数と計算」における変換言葉
- 1 立式した根拠を確認するとき 印をつけます。→ 式を書いた根拠を見付けます。
- 2 自分に合った問題数を決めるとき 全ての問題を解きます。→ コースを選びます。
- 3 筆算以外の方法を考えるとき 筆算をします。→ 筆算以外の方法でも解きます。
- 4 統合的に考察するとき 説明をします。→ 似ているところはどこですか。
- 5 順序良く説明するとき もう一度言える人?→ ペアの子にもう一度言ってごらん。
- 6 答えの見通しをもつとき 答えを求めます。→ どんな方法で答えを求めることができますか。
- 7 筆算の仕方を理解するとき 筆算の手順を読みます。→ 先生の後について言います。
- 8 式変形の過程を残すとき 式を省略します。→ 途中式を残します。
- 9 間違えた原因を見付けるとき 間違いです。→ 謎解きタイムです。
- 「図形」における変換言葉
- 10 公式について理解するとき 公式を覚えます。→ どうしてこの公式になるのかな。
- 11 図形に進んで関わるとき この図形は○○です。→ 似ているものを探します。
- 12 図形の構成の仕方について考察するとき 図形をかきます。→ 動画を見て図形をかきます。
- 13 平面図形の面積を求めるとき 公式を使って計算をします。→ 線を引いたり付け足したりして面積を求めます。
- 14 多面的に考えるとき どんな分け方がありますか。→ 何通りの分け方がありますか。
- 15 筋道を立てて説明するとき 説明します。→ 順序良く説明します。
- 16 体積の計算の求め方を理解するとき 体積を求めます。→ 体積ビンゴをします。
- 17 図形の性質を見いだすとき 発表を聞きます。→ 続きを言います。
- 18 図形の性質に気付かせるとき 図をかこう。→ オリジナルの図をかこう。
- 19 図形を構成する要素を理解するとき 何ができたかな。→ わかりやすく整理しよう。
- 「変化と関係」における変換言葉
- 20 演繹的に考えるとき これで求められます。→ この式はいつでも使えますか。
- 21 時刻や時間の単位を理解するとき 何時何分ですか。→ 時計のクイズ大会です。
- 22 基本的な量や長さをはかるとき このくらいの長さです。→ 校庭で確かめます。
- 23 身近な計器を正しく使うとき はかります。→ 使い方に気を付けてはかります。
- 24 量の大きさの直接比較や間接比較をするとき どちらが長いですか。→ こちらの方が長いですよね。
- 25 単位を理解するとき 単位を覚えます。→ 単位の謎を解きます。
- 26 変化の様子を表すとき グラフができたら見ます。→ 点をうったら見せます。
- 27 日常生活と結び付けるとき グラフを探します。→ グラフをつくります。
- 28 比例の関係を理解するとき 比例していますね。→ 比例の矢印を書き込みます。
- 29 グラフを用いて比例の関係を考察するとき グラフを読みます。→ 赤と青で印をつけます。
- 30 単位量あたりの大きさを求めるとき 速いのは誰かな。→ 何かをそろえよう。
- 「データの活用」における変換言葉
- 31 絵や図を用いた数量の表現を理解するとき どれが多いかな。→ 一番多いのは○○だね。
- 32 データを整理する観点に着目するとき 表をつくろう。→ 自分が調べたいものをもとにした表をつくろう。
- 33 適切なグラフを選ぶとき 円グラフを使います。→ どのグラフが使えますか。
- 34 数を比べることができるとき 数を比べよう。→ マス目を使おう。
- 35 データを批判的に考察するとき わかることを言います。→ 事実と予想を区別して言います。
- 授業全般における変換言葉
- 36 ミニ先生を充実させるとき ミニ先生です。→ 話しかけられてもいい人はミニ先生です。
- 37 学習の見通しをもたせるとき 自分で考えます。→ 今までどのような解き方をしましたか。
- 38 知識を定着させるとき 追加問題です。→ 自分で問題をつくろう。
- 39 学習の過程と成果を振り返るとき 振り返りをします。→「まず」「次に」「これからのこと」を書きます。
- 40 自分の力を確認するとき テストをします。→ 予想点数を書きます。
- 41 +αで考え方を示すとき テストを解きます。→ 考え方も示します。
- 42 学び方を示すとき 問題を解きます。→ 先生,友達,一人コースを選びます。
- 43 学習の軸を示すとき めあてを書きます。→ めあてを選びます。
- 44 友達の考えを聞いて説明をするとき 説明を聞きます。→ 説明をつなぎます。
- 45 自分の考えを広げるとき 話合いをします。→ Aの子の説明を聞きます。
- 46 間違えを受け入れるとき 違います。→ 考え方が素晴らしいです。
- 47 進み具合を把握するとき どこまで終わりましたか。→ チェックしましょう。
- 48 進んで問題に取り組むとき 何度も解きましょう。→ 取り組み方を決めて取り組みましょう。
- 49 発表のさせ方を工夫するとき 発表をします。→ 先生になりきります。
- 50 まとめを書くとき まとめを写します。→ 課題に対するまとめは何ですか。
はじめに
A:教科書10ページを開いて,(3)の問題を解いたら,終わったら先生に見せます。
B:教科書10ページを開きます。(3)の問題を解きます。終わったら先生に見せます。
どちらの指示が通るでしょうか。私はBです。一文を区切って指示をします。そうすることで子どもが指示の内容を理解します。次はどちらがよいでしょうか。
C:えー,(3)を,あのー解きたいと思います。
D:(3)を解きます。
私はDです。不要な言葉を削ることです。自分の授業を録音して,放課後に聞いて,不要な言葉を削る作業をしていました。少しずつ,短い言葉で言葉かけができるようになりました。
このような教師の腕を上げるための修業に加えて,何を言うのかも大切となります。学ばせたいことは何か,子供たちに何を考えさせたいのか,これらは全て教師が発する言葉に左右されます。
本書では,すぐに活用できる言葉かけを小学校学習指導要領解説(算数編)を参考につくりました。領域ごとになっているため,教材研究に生かしていただけるとうれしいです。
子供に学び方を教える一方で,一斉授業の中でも子供の学びを広げ,深めることが大切です。皆様の力になれればと思います。
2025年7月 /工藤 俊輔
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明治図書















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