- はじめに /篠原 京子
- 本書の構成と使い方
- T 基礎型
- 小学校低学年
- 1 もじれつのなかから……………(5分間)
- 2 かるいのはだれ…………………(5分間)
- 3 せのたかいのは…………………(5分間)
- 4 一ばん大きいのは………………(5分間)
- 小学校中学年
- 5 だれがはやおき?………………(5分間)
- 6 正しく答えて……………………(5分間)
- 7 四人でならびっこ………………(10分間)
- 8 積み木がたてに…………………(10分間)
- 9 車が六台…………………………(10分間)
- 小学校高学年
- 10 カップラーメン………………(5分間)
- 11 昨日の天気は…………………(5分間)
- 12 粉ふきいもの作り方…………(10分間)
- 中学校
- 13 生物似哺乳類似人間…………(5分間)
- 14 デートをした…………………(5分間)
- 15 ウィンタースポーツ…………(5分間)
- 16 具体例から抽象例へ…………(5分間)
- 17 レストランで……………………(10分間)
- 18 ディズニーランドの基本思想…(10分間)
- 高校
- 19 スキー場に………………………(10分間)
- 20 二十年以上も前…………………(10分間)
- 21 言語についての新しい認識……(10分間)
- 22 品質管理の国際標準……………(10分間)
- 23 ニューヨークの地下鉄…………(10分間)
- U 法則発見型
- 小学校低学年
- 1 どちらのグループ………………(5分間)
- 2 べんきょうするきょうか………(5分間)
- 3 トランプゲーム…………………(20分間)
- 4 ことばのなかま…………………(20分間)
- 5 なかまはずれのことば…………(20分間)
- 小学校中学年
- 6 どうぐとしごと…………………(5分間)
- 7 運動会で…………………………(5分間)
- 8 作るしなもの……………………(5分間)
- 小学校高学年
- 9 野菜とくだもの…………………(5分間)
- 10 調理実習の日……………………(5分間)
- 11 食 中 毒………………………(5分間)
- 12 仲間はずれの言葉………………(5分間)
- 13 人がらと性格……………………(20分間)
- 中学校
- 14 言いかたでわかる………………(5分間)
- 15 運 動 会………………………(5分間)
- 16 いろいろな特徴…………………(5分間)
- 17 性格を考える……………………(5分間)
- 18 テレビゲーム……………………(5分間)
- 19 説明をじょうずに………………(5分間)
- 20 鑑賞教室…………………………(20分間)
- 21 運動会の作文メモ………………(20分間)
- 22 遠足の作文メモ…………………(20分間)
- 23 文化祭の作文メモ………………(20分間)
- 24 筆者が言いたいこと……………(20分間)
- 高校
- 25 技術による進歩…………………(5分間)
- 26 読書することは哀しい…………(5分間)
- 27 生物の進化の謎…………………(5分間)
- 28 死亡原因を推測する……………(20分間)
- 29 選挙と得票率……………………(20分間)
- 30 昼食の弁当………………………(20分間)
- 31 携帯電話の普及率………………(20分間)
- 32 日本の女性は……………………(20分間)
- V 推論型
- 小学校低学年
- 1 わたしはなんでしょう…………(10分間)
- 2 そうじをするのは………………(10分間)
- 3 やさいのなかま…………………(10分間)
- 小学校中学年
- 4 トランプゲーム…………………(10分間)
- 5 だから、人間は…………………(10分間)
- 6 石炭は、資源である……………(10分間)
- 7 アスレチックが全部できて……(10分間)
- 小学校高学年
- 8 遅刻をした人は…………………(5分間)
- 9 犬は、ほ乳類である……………(5分間)
- 10 本は明るいところで……………(5分間)
- 11 母の妹の子が…… ……………(10分間)
- 12 いいことをすれば………………(10分間)
- 中学校
- 13 かぜをひいたら…………………(5分間)
- 14 水蒸気は気体である……………(5分間)
- 15 金星の大気は……………………(5分間)
- 16 給食をゆっくり楽しく…………(10分間)
- 17 猫の証言 ………………………(10分間)
- 18 席替えの目標……………………(10分間)
- 19 市民ホールまで…………………(20分間)
- 高校
- 20 母は、朝五時に…………………(5分間)
- 21 花子さんは、学級委員を………(5分間)
- 22 よく似ている山田くん…………(10分間)
- 23 テーブルに四人座って…………(10分間)
- 24 運動会の証言……………………(10分間)
- 25 借金を返さない…………………(20分間)
- W 情報活用型
- 小学校低学年
- 1 オニごっこ………………………(10分間)
- 2 百円玉を落とした………………(20分間)
- 小学校中学年
- 3 四人の会話………………………(5分間)
- 4 食べたのはだれ?………………(5分間)
- 5 どんなメニューに………………(5分間)
- 6 宝島の地図………………………(5分間)
- 小学校高学年
- 7 調理実習 ………………………(5分間)
- 8 火事の避難訓練…………………(5分間)
- 9 運転しているのは………………(5分間)
- 10 石の階段のところに……………(5分間)
- 11 シュークリームをつぶさずに…(10分間)
- 12 おつかいに行く…………………(10分間)
- 13 賛成する意見を…………………(10分間)
- 中学校
- 14 具体的な文………………………(5分間)
- 15 生徒会長なのに…………………(5分間)
- 16 正しい返事は……………………(5分間)
- 17 希望する職業は…………………(5分間)
- 18 病気の対策………………………(5分間)
- 19 仮説を確かめるために…………(10分間)
- 20 ウソの証言………………………(10分間)
- 21 介護タクシー……………………(10分間)
- 22 フリーター志向が………………(10分間)
- 23 女性の関心は……………………(10分間)
- 24 延長18回の熱戦の末……………(10分間)
- 高校
- 25 「私」の年齢 ……………………(5分間)
- 26 バイオエコロジー………………(10分間)
- 27 シャネルは昨年…………………(10分間)
- 28 セイコークロックは……………(10分間)
- 29 ライフスタイルを変えるもの…(20分間)
- 30 宝 探 し………………………(20分間)
- 31 家の間取り………………………(20分間)
- X プレゼンテーション型
- 小学校低学年
- 1 せつめいしましょう……………(5分間)
- 2 転入生の太郎君に………………(5分間)
- 3 ペットのスピーチ………………(5分間)
- 小学校高学年
- 4 おまつりのお店ばん……………(10分間)
- 5 強い順と早い順…………………(5分間)
- 6 遊び方の説明……………………(5分間)
- 7 形のせつめい……………………(5分間)
- 8 クラスの人に伝える……………(5分間)
- 9 老人福祉センターで……………(10分間)
- 10 きのうは、体育朝会があって…(20分間)
- 中学校
- 11 ちらしの宣伝文…………………(10分間)
- 12 わかりやすい放送を……………(10分間)
- 13 歩いて花子さんの家へ…………(10分間)
- 14 富士見駅の西口から……………(10分間)
- 15 大林駅の東口から………………(10分間)
- 16 東京都のJR地図………………(10分間)
- 高校
- 17 迷子の放送………………………(10分間)
- 18 文化祭の予算の説明……………(10分間)
- 19 報道番組の見出し………………(10分間)
- 20 宝 探 し………………………(10分間)
- 21 誤った推論に反論を……………(20分間)
- あとがき /市毛 勝雄
はじめに(「論理的思考力を育てるドリル」を着想したころ)
「論理的な作文」を指導してみると、一回の作文指導にどうしても四時間は費やしてしまう。その後には評価・評定の処理があるから、どんなにがんばってみても一年間にせいぜい四回が限度である。もっと気楽に効果的に論理的思考力や表現力を育てる方法はないか。これがいつも頭から離れない課題だった。
そうしたある日、ふと子どものときに使った漢字ドリルや計算ドリルを思い出した。わたしは小学生のころから漢字ドリルや計算ドリルが好きだった。同じ方法のくり返しのなかで、内容がしだいに高度になっていく。自分から学習できるし、学習効果も自分ではっきりわかるので、友人と競争しながらがんばったものである。今となっては楽しい思い出である。それと同じものが作れないか。そう考えたわたしは、短いドリルは十分間くらい、長いドリルでも三十分間くらいで終わる長さのドリルをいくつか作ってみた。
最初は心配だったが、じっさいに教室で使ってみると、指導する側としてはとても便利であった。説明文の授業の息抜き的な新鮮さがあり、また、時間があまったとき(これは生徒がまったく気づかない)の補充教材になった。生徒は気軽に近くの生徒とわいわい楽しく相談しながら取り組んでいて、負担に感じる様子はまったくなかった。
この実践の価値についてはまったくわからず、自信もなかったのだが、この教材の一部を修士論文に載せたところ、明治図書の江部満編集長のお目にとまって、書評でたいそうお褒めの言葉をいただいた。これにはとても驚いたが、同時に教室での工夫が正しかったとわかって、嬉しかった。
今回、研究仲間のみなさんが協力してくださって、このような多彩なドリル集としてまとまった。
この上は本書が、少しでも多くの先生方のお役に立つことを心から願っている。
平成十三年六月 /篠原 京子
-
- 明治図書
- んー。「論理的思考力」を掲げる本は増えました。本書は、かなり早くにその「方法」を提示したもの(と理解しています)。手元において、学ぼうではありませんか。2018/6/7すずらん
- 故香西秀信先生もかつて書評で「うちの子が喜んでやっている」と認められた本書。「論理的思考を育てる」ことを具体的に考えるために、持っておくべき本ではないか、と考える次第です。買おうよ。2018/3/7すずらん