「THE 教師力」シリーズ
THE ほめ方・叱り方

「THE 教師力」シリーズTHE ほめ方・叱り方

子どものやる気を引き出すほめ方、心に響く叱り方の極意!

教師の言葉がけにおいて「ほめること」「叱ること」の2つは双璧です。時宜をはずさずにほめること、しっかりと叱ることの2つのバランスが取れていないと、教師の言葉がけは機能しません。ほめ方・叱り方のポイントについて、多様な実践例でわかりやすくまとめました。


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PDF EPUB
ISBN:
978-4-18-347819-1
ジャンル:
学級経営
刊行:
対象:
小・中・高
仕様:
四六判 144頁
状態:
在庫僅少
出荷:
2024年5月7日

目次

もくじの詳細表示

まえがき
第1章 子どもの意欲を高める!「ほめ方」の極意
1 私たちは子どもに何を伝えたいのか? 子どもに何が伝わったのか?
@吃音のある子ども
Aスラスラ読めることをほめるかほめないか
2 ほめ方の極意「ほめない」
@ほめることほど危険なことはない
A教師の仕事は主体性を育てること
B代替案としての勇気づけ
1 感謝を示す
2 感動する,喜ぶ
3 できていることを指摘する
Cバランス
3 その子の自信につながるように接する
@どんなほめ方をしたいか
A感謝する
B喜びを伝える(喜びを分かち合う)
CI(アイ)メッセージで語る
D子どもの心に火を灯す
4 「えっ?」は最高のほめ言葉
@ほめるは簡単?
Aいつほめるのか
B結果評価にも二種類
C何をほめるのか?
D『ほめるな』
E最高のほめるは?
5 「ほめること」の影響に想像力を働かせよう
@大人の役割は限られている
Aほめることは猫なで声を出すことである?
B中学校では本当にほめられた時だけ少し照れる
C子ども同士がほめ合うことに価値がある
6 ほんの些細な積み重ねが大きな違いを生んでいく
@はじめに
A声かけ一つが,子どもを伸ばす,潰す!
Bスキンシップが子どもとの距離を縮める
C具体的にほめることが信頼を得る
7 子どもを育てる最重要技術
@ほめるとは評価である
A経過の立ち会いと評価のインフレーション
B酒井式鑑賞法の極意
8 本音で・作為的に・方便で
@本音でほめる
A作為的にほめる
B嘘でもほめる
C番外編
9 ただ,ほめればいいってもんじゃない!
@ほめて喜ばれる教師になる
A具体的な事実をほめる
B友達をほめた子をほめる
C子どものタイプによってほめ方を変える
10 「ほめ方」に,マニュアルはない
@子どもをほめることは簡単なことではない
A子どもにはほめてほしいポイントがある
Bみんなの前でほめない方がよいときもある
C最高のほめ言葉
11 「ほめ方」は「哲学」ある指導法の1つである
@「哲学」ある指導とは
A「ほめ方」の基本的な考え方
B「ほめ方」の実際
1 進んで学級の仕事をしてくれる子
2 自分から気づいて動ける子
12 ほめ点は,いくらでもある
13 ほめるべきときにだけほめる
@“ほめる”の自己目的化
Aマニュアル型ほめ言葉の時代
Bコンテクストとタイミング
14 ほめることを意識するだけで教師力アップ!〜そのポイントと留意点〜
@ほめることを意識するだけで変わる
Aほめる際の原則
Bもちろん留意点もある
15 ほめ方上達論
@まずほめること
A「たくさんほめる」のデメリット
B価値を認めること
C「価値」を見つける「もしも思考」
16 相手が喜ぶことを喜びとする子どもを育てる
@出し惜しみせずにほめる
A大袈裟な表現は避け,心からほめる
Bエピソードを語り,ほめる
CIメッセージでほめる
第2章 子どもを受けとめ伸ばす!「叱り方」の極意
1 子どもの感情を受けとめてから,子どもの捉え方を探って叱ること
@絶対に謝らない子ども
A「本人論理」を読む
B「本人論理」とやりとりする
2 叱り方の極意「叱らない」
@「ほめて育てよ」の意味
A不快感の意味
B叱ることをやめる
3 「納得して人は変わる」という考え方で接する
@叱ってどうしたいのか
A正論をぶつけても心に不満が蓄積されるだけ
B受容的に聞き,気持ちを確かめ,今後のことを尋ねる
4 叱るのゴールは,ほめるである
@叱るのゴール
A叱れない若者
B叱り方の原則
1 叱る前に確認する
2 その場で一回目から平等に逃げ道を残して叱る
3 フォローとセットで叱る
5 「叱ること」の影響に想像力を働かせよう
@大人の役割は限られている
A叱ることは大声を出すことである?
B叱ることは説明し説得することである
C包帯でぐるぐる巻きの生徒に感じた…
6 『叱る』で終わらない叱り方が大切!
@はじめに
A『叱る』と『怒る』の違い
B子どもたちに叱られ方を教える
C叱り方で大切なこと
7 「叱る姿勢」こそ大切
@「叱る」は指導だということの自覚
ATPOによる使い分け
B「叱る」立ち位置
8 相手に合わせて本気で叱る〜上から目線・下から目線・同じ目線〜
@上から目線で叱る
A下から目線で叱る
B横から目線で叱る
C根底にあるのは
D誰が叱るか
9 子どもが納得できる叱り方を
@言い分を必ず聞く
A負の感情を否定しない
B論理的な説明に肯定的な見方も入れる
Cこれからどうするか,を問う
D感情的に怒ることも必要
10 子どもは叱られて育つ
@叱らないで教育できるのか?
A叱るときは,本気で叱る
B叱りっぱなしはダメ
C人格否定となる言葉
11 「叱り方」は「哲学」ある指導法の1つである
@「哲学」ある指導とは
A「叱り方」の実際
1 「自分を磨く」ことを怠った場合
2 「他を思いやる」ことをしなかった場合
12 「おかしい」「やり直し」「おしい」〜よく「叱る」時に使う言葉〜
13 叱るとはメタ認知させること
14 心から感謝される「叱り」のありかた〜教師の想いを「叱り」に込め,伝える技術〜
@感謝されるような叱り方ができるように
A感謝まで導くことができる「叱る際の原則」
B道徳授業で扱いたい「叱ること,ほめること」
15 叱る目的は教えること
@叱る目的を意識する
A傾聴する
B尋ねる
16 叱ることで人生の基準を教える
@だめなものはだめと,はっきりと叱る
A信頼関係を築いてから叱る
Bすぐに戻るつもりで叱る
CIメッセージで叱る
あとがき

まえがき

 ほめることと叱ること─教師の言葉がけにおいて,この二つは双璧です。時宜をはずさずにほめること,正面からしっかりと叱ること,この二つのバランスがとれていないと,教師の言葉がけは子どもたちに機能しません。教師による的確なほめ言葉と適切な叱り言葉は,子どもたちがまっすぐに成長するために欠かせません。その意味で,「ほめ方」と「叱り方」は教師の指導力の根幹をなすスキルといっても過言ではないでしょう。

 そこで「THE 教師力」シリーズにおいて,「ほめ方」と「叱り方」の双方について,ベテラン教師16人にその極意を語っていただくことにしました。経験に裏打ちされた「ほめ方」と「叱り方」のスキルを集めてみようというわけです。執筆者をご覧いただければおわかりかと思いますが,これ以上ないという布陣で構成されています。このラインナップが実現したことに,編者としてこれ以上ないという歓びを感じています。

 本書は2部構成になっています。

 第1章は「ほめ方」です。ほめることが子どもたちの意欲の喚起にどれだけの力を発揮するか,教師であればだれもが知っています。しかし,なかなか時宜をはずさずに適切にほめることがどれほど難しいことかも,教師であればだれもが知っているところです。本書の16人の執筆陣はそうしたほめるべき場面,ほめるべきタイミングに自覚的なベテラン教師ばかりです。きっと,みなさんの「ほめ言葉観」ともいえるものに変化をもたらしてくれるに違いありません。そして,それはまた,みなさんの日常的な子どもたちとの接し方にもさまざまな示唆を与えてくれるはずです。

 第2章は「叱り方」です。言うまでもなく,時代の変化とともに「叱り方」は難しくなる一方です。叱り方を誤ったために,或いはその子に合わない叱り方をしてしまったがために,子どもとの関係が修復不可能なところに陥ってしまう,最近そんな事例が多々見られます。かといって,優しく説諭していれば事足りるというほど,子どもたちの現状は甘くはありません。教師には,手を変え品を変えての叱り方の工夫が求められる時代になりました。

 16人のベテラン執筆陣はこのことにも自覚的です。正しいことは正しい,悪いことは悪いという原則は貫きながらも,随所にその場その場に応じた機転や工夫が垣間見られます。また,「叱る」という行為が,他ならぬ教師自身の日常的な「在り方」と大きく関連していることにも多くの論考によって触れられています。

 本書が,ほめ方・叱り方を中心とした「子どもたちへの言葉がけ」に悩む読者のみなさんに,少しでも参考になるなら,それは編著者として望外の幸甚です。

 では,これ以上のないというラインナップによる「ほめ方の極意」と「叱り方の極意」をどうぞ心ゆくまで味わっていただきたく思います。


   /堀 裕嗣

著者紹介

堀 裕嗣(ほり ひろつぐ)著書を検索»

1966年北海道湧別町生。北海道教育大学札幌校・岩見沢校修士課程国語教育専修修了。1991年札幌市中学校教員として採用。学生時代,森田茂之に師事し文学教育に傾倒。1991年「実践研究水輪」入会。1992年「研究集団ことのは」設立。

現在,「研究集団ことのは」代表,「教師力BRUSH-UPセミナー」顧問,「実践研究水輪」研究担当を務める傍ら,「日本文学協会」「全国大学国語教育学会」「日本言語技術教育学会」などにも所属。

「THE 教師力」編集委員会著書を検索»

堀 裕嗣   北海道札幌市立札幌中学校

青山 新吾  ノートルダム清心女子大学

赤坂 真二  上越教育大学

阿部 隆幸  福島県本宮市立岩根小学校

池田 修   京都橘大学

石川 晋   北海道上士幌町立上士幌中学校

糸井 登   京都府立命館小学校

大谷 和明  北海道札幌市立厚別東小学校

駒井 康弘  青森県弘前市立青柳小学校

佐々木 潤  宮城県石巻市立山下小学校

多賀 一郎  追手門学院小学校

土作 彰   奈良県広陵町立広陵西小学校

福山 憲市  山口県下関市立勝山小学校

桃ア 剛寿  熊本市立白川中学校

山田 洋一  北海道恵庭市立和光小学校

渡邉 尚久  千葉県教育庁教育振興部教職員課

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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      明治図書
    • 具体的で明快で、経験年数の若い人でもわかりやすい。どの年代の実践者にも、他の方や他の書物等から学んだことと重ね合わせることにより、自己の実践を客観的にとらえるのに使いやすい。自らの現場での実践に生かすには工夫が必要であるが、その哲学に裏打ちされた指導の根拠は自らの教育を見直すのに極めて有効である。
      2015/8/2気がつけば定年まであと10年
    • 若手教職員への指導に活かすつもりで購入。大変分かりやすく参考になりました。
      2015/7/2650代 中学校管理職
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