1年間まるっとおまかせ! 小1担任のための学級経営大事典

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新刊

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がんばる先生を、豪華執筆陣が1年間フルサポート!

春休みから学級開き、授業開きまで、新年度のスタートダッシュを完全アシスト。「魔の6月」「リスタートの9月」など、4月以外の学級経営の要所も徹底的に解説。小1担任が陥りがちな学級経営の悩みも、Q&Aで達人教師がズバッと解決します!


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ISBN:
978-4-18-344112-6
ジャンル:
学級経営
刊行:
対象:
小学校
仕様:
A5判 168頁
状態:
在庫あり
出荷:
2019年3月25日
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もくじ

もくじの詳細表示

達人に学ぶ小1担任の学級経営5つの鉄則
/宇野 弘恵
第1章 これで完璧! 春休み〜新年度1週間の小1担任の全仕事
春休み
1日目(入学式)
2日目
3日目
4,5日目
みんな笑顔! 入学式成功5つのポイント
/佐々木 陽子
第2章 学級開きを成功に導く,とっておきアイデア
「出会いの演出」のアイデア
「自己紹介」のアイデア
「学級目標」のアイデア
「仲間づくり・集団づくり」のアイデア
第3章 年度はじめで必ず押さえたい生活・学習指導のポイント
「生活指導」のポイント
「学習指導」のポイント
第4章 必ずうまくいく達人の授業開きネタ
国語 絵からわかること,わからないことを話そう!
算数 ブロックゲットゲームで数に親しもう!
生活 ぼく・わたしの「○○しタイ!」を考えよう!
音楽 わらべうたで友だちの輪を広げよう!
図工 あいすくりいむやさんになろう!
体育 こんな動きができるかな?
第5章 クラスが安定する環境づくり・システムづくり
「教室環境」づくり
「日直」のシステムづくり
「係活動」のシステムづくり
「朝の会・帰りの会」のシステムづくり
「給食」のシステムづくり
「掃除」のシステムづくり
第6章 中だるみを見逃すな! 「魔の6月乗り切り」術
6月の教室の「小さな重大問題」対処法
梅雨の時期におすすめの「教室遊び」
保護者も子どもも喜ぶ! 1学期の通知表ポジティブ文例集
第7章 荒れ知らずでパワーアップ! 「9月のリスタート」術
観点別 夏休み明けのチェックポイント
子どもを学習モードに素早く戻す「二度目の授業開き」ネタ
クラスがもう一度まとまるコミュニケーション・エクササイズ
第8章 クラスがまとまる行事指導のポイント&アイデア
「運動会」指導のポイント&アイデア
「遠足」指導のポイント&アイデア
「はじめての授業参観」のポイント&アイデア
「学芸会」指導のポイント&アイデア
「作品展」指導のポイント&アイデア
保護者も子どもも喜ぶ! 2学期の通知表ポジティブ文例集
第9章 ワンランク上を目指す,学級アップグレード作戦
「教室環境」のアップグレード作戦
「給食・掃除」のアップグレード作戦
「宿題」のアップグレード作戦
保護者も子どもも喜ぶ! 3学期の通知表ポジティブ文例集
達人がズバッと解決! 小1担任の学級経営の悩みQ&A
/藤木 美智代

達人に学ぶ小1担任の学級経営5つの鉄則

  北海道旭川市立啓明小学校 /宇野 弘恵


1 細分化する

 指導事項をいかに細分化できるかは,1年生指導において大きなカギです。細分化には2つのステップがあります。1つ目は,指導事項を詳細に段階分けすることです。板書をノートに写させる初日の指導を例にしましょう。

 他学年であれば,「ノートを開いて,まずは日付を書きましょう」と言って書く場所を示せば,大部分の子は書けるでしょう。ところが,1年生にはこれが通じません。ノートってどっちから開くの? どのページから使うの? 上ってどこ? 色鉛筆で書くの? どんな大きさで書けばいいの? …と,わからないことだらけなのです。教師は事前に,普段当たり前に行っていることすべてを細かく分解し,必要な指示や説明を洗い出します。そうすることで,1年生は何につまずくのかが見えてきます。

 2つ目は,指導手順の細分化です。指導事項を細分化したものを,一気に伝えても1年生は対応できません。一つひとつ提示し,一人ひとり確認しながら進みます。ノートの事例だと,「ノートのこちら側(実物提示)を上にして机に置きます」→一人ひとりができているかの確認と「できてるね」という称賛→「このページを開きます(実物提示)」→一人ひとりができているかの確認と「できてるね」という称賛→……と繰り返します。大変時間と手間がかかりますが,これを怠ると取りこぼしが生まれます。全員ができた状態で次に進むことは,特に1年生の初期指導で大切にしたいことです。


2 同時に提示する

 1年生は長い時間集中して話を聞くことができません。また,記憶の容量が少ないため,同時にたくさんの指示や説明を頭の中にとどめておけません。1年生への指示,説明は「同時提示」が必須です。

 文字が読めるようになると,キーワードを板書しながら説明することが可能です。そうなるまでは,画像やイラストの準備は欠かせません。ICTを活用することはもちろん有効ですし,プリントアウトしたものでもOKです。合言葉やよく使うワードを画像とともに提示できるよう常備しておくのもよいでしょう。

 また,動作との同時提示も効果的です。教師が演劇的に動きながら見せるのもよいですし,ぬいぐるみなどを動かし人形劇風に伝えるのもOK。いくつかのバリエーションの用意があるとよいでしょう。

 言葉の理解が未発達な1年生は,目に見えないものを想像しにくいため,言葉だけの指示や説明では通じません。「背中を伸ばしましょう」ではなく「おなかを伸ばしましょう」と言うだけでできるようになること,できない子には教師がおなかに手を添えるだけでできるようになることを知っているだけで,指導の幅は広がります。


3 モデルを示す

 大人にとって当たり前,知っていて当然,これは世間の常識ということが,1年生に通用しないことがあります。「これぐらい,わかっているよね」と説明を割愛すると,こちらが予想もしないことをする場合があります。

 そもそも1年生は(というより,子どもは),好奇心の塊です。赤ちゃんが食べものを手と舌の感触で味わいながら味を覚えていくように,子どもは基本的に体験しながら学ぶものです。だから,目の前のものは触って試してみたくなるのです。しかし,なんでも好き勝手に活動させては危険ですし,学習が成立しなくなってしまいます。その場にふさわしい行動や必要なことを,あらかじめ教えたうえで活動させることが肝要です。グラウンドでの最初の体育の授業を例に考えてみましょう。

 グラウンドでの授業における子どもの「土いじり」は,多くの低学年担任を悩ませる問題行動(というには大げさかな)の1つです。土いじりをすることによって聞く集中力が奪われ,説明を聞けないことによって安全に活動できない可能性が生まれます。また,不衛生ですし,目に入って手当を要する場合もあります。まわりの人に土がかかる,投げ合う,そばにあった小石もついでに投げるなどトラブルに発展することもあり,安全を確保する点において「してはいけない」指導が欠かせません。

 「してはいけない」と言われても,1年生には実感が伴わないので「守らなくてはならない」という意識にはつながりにくいものです。ですから,禁止事項として伝えるだけではなく,モデルを示しながら伝えることが肝要なのです。ここでいうモデルとは,その先の具体的な姿です。土いじりであれば,土いじりをするとどうなるかということが具体的にわかることです。

 例えば,「投げた小石が友だちの目にぶつかって血だらけになった子がいた」「その後は,救急車とおうちの人が来て大変だった」など,過去にあった事例として話します。そうすることによって,無意識に自分が行うかもしれない土いじりを,意識的に捉えることができるのです。結果,土いじりをせずに授業を進めることができ,最後に「土いじりしないでできたね」「よくがんばったね」「お話をちゃんと聞いていたからできたね」など,肯定的なフィードバックをすることができます。こうすることで体験的にふさわしい言動が身につき,次第に言われなくてもできるという好循環を生みます。


4 繰り返す

 一度の説明で身につくことなどありません。習慣化するまでには,実に多くの時間を要します。特に初めてのことだらけの1年生は,同じことを何度も何度も繰り返してできるようになります。ですから,毎日同じことを説明し,確認することが大事です。必要であれば手を貸し,できたことを認めていきます。

 例えば,椅子の座り方。教えなくてもできる子もいますし,教えてもなかなかできない子もいます。しかし,初期の段階で確認を怠れば,できない子はだらしない座り方を身につけてしまいます。一度身についたものの修正は困難です。そうなる前に,1日に何度も確認します。決して叱る必要はありません。「昨日教えたとおり,おなかをまっすぐ伸ばして座っていますね」「足の裏が床にぺたんとついていますね」と言うだけで,できている子は満足ですし,できていない子は気づきます。気づかない子やできない子にはそうっと手を添えて促します。

 1年生はできなくて当たり前。この前提に立つことができれば,できるようになるまで根気よく待とうと腹をくくれるようになります。


5 決して怒鳴らない

 怒鳴ることの功罪はいくつもありますが,その最たるものが子どもの評価を下げることです。私が詳細を説明するまでもなく,怒鳴ることは教師の抑えきれない感情をぶつけるだけの行為です。もちろん例外はありますが,できないことや間違ったことをいちいち怒鳴るのは,教育でも指導でもないといっても過言ではありません。

 怒鳴られることで子どもは自己肯定感を下げます。どうせできないんだ,どうせダメなんだと落ち込み,チャレンジしたり粘り強くがんばろうとしたりする意欲を失います。実力を発揮することができず,できないことやわからないことをどんどん増やしていってしまいます。

 まわりの子は,怒鳴り声を終始聞くことで心がささくれ立ちます。自分は怒鳴られないようにしようと,怒鳴られるか否かで善悪や価値を判断するようになります。あるいは,自分は怒鳴られなくてよかったという他人事意識や,怒鳴られるのはあいつがだめだからだという差別や歪んだ優越感をもちます。

 こうした学級には,他人を思いやるとか仲間を大事にしようという意識は生まれません。善悪を自分で判断し,よりよく生きていこうという素地も育ちませんし,社会とかかわろうとする意識も芽生えません。自分さえよければいい,異質は排除せよという,なんとも冷酷で無責任な人間を育てかねません。

 未熟ではありますが,1年生は人格をもった人間です。ときに私たち大人をも凌駕する,すばらしい感性や才能を見せる存在です。大人であること,教師であることに胡坐をかかず,まだ表に出ていないたくさんの感性や才能の芽を摘まぬよう,ときに導きときに勇気づけ,ともに泣きともに笑いながら,大事に育てていきたいものです。

著者紹介

『授業力&学級経営力』編集部(じゅぎょうりょく&がっきゅうけいえいりょくへんしゅうぶ)著書を検索»

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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