- まえがき
- 序章 令和の学級経営:考え方のヒント Q&A
- 1 学級経営の充実を図るには?
- 2 どうなったらいいの?
- 3 うまくいっていることは?
- 4 どこにアプローチする?
- 5 集団指導か個別の支援か?
- 6 べき?ねばならぬ?
- 7 子どもの求めていることは?
- 第1章 事前準備&教室環境 Q&A
- 1 引継ぎ情報,どう生かしたらよい?
- 2 新年度準備を漏れなく進めるにはどうしたらよい?
- 3 事務的な準備やシステムづくり以外にやっておくべきことは?
- 4 出会いの日までにやっておくべき教室環境整備は?
- 5 教室環境を整える上で意識しておくとよいポイントは?
- 6 よりよい学級のスタートのためにどんな準備をしておけばよい?
- 第2章 学級開き Q&A
- 1 学級開きでの子どもとの関係づくりのポイントは?
- 2 学級開きの教師と子どものよりよい出会いと自己紹介のポイントは?
- 3 緊張をほぐし安心感と居心地のよさをつくるには?
- 4 学級開きから進める秩序づくりは?
- 5 授業開きで押さえるべきポイントは?
- 6 授業開きで子どものやる気を高めるにはどうしたらよい?
- 7 学級目標をどのように作成すればよい?
- 第3章 ルール・システムづくり Q&A
- 1 宿題の出し方はどうすればよい?
- 2 話が聞けるようにするにはどうすればよい?
- 3 掃除に前向きに取り組めるようにするにはどうすればよい?
- 4 給食のシステムのポイントは?
- 5 意識したい秩序を崩す要因は?
- 6 整理整頓のポイントは?
- 7 子ども中心の係活動をどう進めればよい?
- 8 学級開きで押さえたいルールは?
- 9 学級活動の話し合いはどう進めればよい?
- 第4章 子ども・保護者との関係づくり Q&A
- 1 子どもが「信頼できる」教師とは?
- 2 子どもとの信頼関係構築のポイントは?
- 3 子どもとのつながりづくりはどうすればよい?
- 4 気になる子どもとの信頼関係を築くポイントは?
- 5 子ども同士のきつい注意の仕方への対処は?
- 6 交流活動がうまくいくポイントは?
- 7 子どもたちが互いに認め合うつながりをつくるには?
- 8 違いを尊重し合う関係を築くにはどうしたらよい?
- 9 協力し合う関係を育むにはどうしたらよい?
- 10 保護者と信頼関係をつくるポイントは?
- 11 学級懇談会で保護者からの信頼感を深めるにはどうしたらよい?
- 第5章 学校行事 Q&A
- 1 儀式的行事に真面目な態度で参加できるようにするには?
- 2 全員が意欲的に取り組み,学びのある運動会にするには?
- 3 安全で学びある遠足・集団宿泊的行事にするには?
- 4 学年・全体練習の集合や態度を改善するには?
- 5 練習中を巡るトラブルに対してどのように指導したらよい?
- 6 学校行事に子どもが主体的に取り組むポイントは?
- 第6章 トラブル・生徒指導 Q&A
- 1 思い通りにならないとキレる子どもへの対応はどうすればいい?
- 2 授業中に勝手に立ち歩く子どもの対応はどうすればよい?
- 3 登校渋りのある子どもにどのようにアプローチすればよい?
- 4 子どもが連続で欠席した時,どのように対応したらよい?
- 5 けんかやトラブルが起きた時,どのように対応すればよい?
- 6 高学年の女子グループへの対応のポイントは?
- 7 ネットやSNSのトラブルの対応はどうしたらよい?
- 8 トラブルで自分の非を認めない子どもへのアプローチは?
- 9 保護者から指導に関する懸念や不満の連絡があった場合の対応は?
- 10 トラブル対応に関する不満,憤りを伝えられた際の対応は?
- 第7章 こんな時どうする? Q&A
- 1 子どもの変化に気づくには,どんな点に注目すればよい?
- 2 いつもと様子が違い元気のない子どもがいる,どう声をかける?
- 3 不安が強い子どもへのサポート,どうすればよい?
- 4 周囲と関わろうとしない子どもに対するアプローチは?
- 5 何度言っても聞かない子どもへのアプローチは?
- 6 気になる行動がエスカレートしないようにするアプローチは?
- 7 きまりごとが守られず勝手な行動が増えてきた時のアプローチは?
- 8 教師に個別の対応を求める子どもたちへの対応は?
- 9 ザワザワして落ち着かずまとまらないと感じる時,できることは?
- 10 ネガティブな発言が多い時,どうしたらよい?
- 11 休み時間にもタブレットを使いたいと言われたらどうしたらよい?
- 12 長期休業明けのリスタートはどうしたらよい?
- 13 気分が落ち込んだ時にはどうしたらよい?
- 【引用・参考文献】
- あとがき
まえがき
学級のことで困った時,どうしていますか?
一番に思い浮かぶのは,職場の先生に相談することかもしれません。子どもたちのこと,学校の雰囲気,地域の特色など,共通理解のある同僚の先生は,何よりも心強い存在です。でも,いざ相談しようと先生の方を見ると,どうでしょう。パソコンと向き合っていたり,管理職の先生と話し込んでいたり,保護者からの電話に対応していたり……。とても忙しそうで,なんだか声をかけられない。そんな経験,ありませんか?
そんな時,そっと開いていただきたいのが,本書です。教師として20年以上日々悩みながらもがきながら学級経営の実践を重ね,また,スクールカウンセラーとして先生方の相談に乗ってきた私が,この本を通して,あなたの悩みごとの解決に寄り添いたいと思います(もちろん,時間と気持ちに余裕がある時は,ぜひ同僚の先生にも相談してみてください)。
近年,テクノロジーの進化や価値観の多様化,家庭環境の複雑化など,社会の変化は目まぐるしく,子どもを取り巻く環境にも大きな影響を与えています。そのため,学級経営はかつてないほど難しい営みになっています。
しかし,どんなに時代が変化しても,子どもたちの成長発達は待ったなしです。私たちが目指すべきゴールは,人格の完成につながる社会的な自立の力を育むこと。多様な他者とつながり,尊重し合い,社会を形成していく力は,不透明な未来を幸せに生きるために,決して揺らぐことのない大切な力です。学級経営とは,その土台を育む営みに他なりません。
目の前の子どもたちの実態や,学級担任であるあなた自身との関係性など,様々な要素が相互に絡み合って,学級はそれぞれに唯一無二の個性を有します。だからこそ,どのクラスにも当てはまる「完璧な答え」は存在しません。大切なのは,目指すべき方向性,そして柔軟性とバランスを意識した学級経営です。
本書のQ&Aの「A」は,「Answer(答え)」ではなく,「Advice(助言)」です。「こうすれば必ずうまくいく」という答え集ではありません。私のこれまでの経験と学びに基づき,「こんなことを意識してみては?」「こんな考え方をポイントに実践してみては?」という,ヒントやきっかけを示しました。
この本では,具体的な対応例も示していますが,それらをそのまま実践するのではなく,「なぜそのように考えるのか」「何のためにその対応をするのか」という本質を大切にしながら,ご自身の学級に合わせてアレンジしてみてください。直面している課題そのものでなくても,似たような困りごとの対応を読んでみることで,きっと,問題への向き合い方や解決策を見つけ出す力,そして,どんな課題に対しても「何のために」と深く考える力が身についていくはずです。
学級経営は,困り,悩むことの連続です。でも,あなたが困っているということは,子どもの困りごとにもしっかりとアンテナが立っている,気づけているということです。
どうか,この本が,日々の忙しい業務の中で,目の前の課題を何とかしたい時,そっとあなたの心に寄り添う存在となることを願っています。デスクのそばに置いて,困った時や悩んだ時にぱっと開いてもらえる1冊になれたら,これ以上の幸せはありません。
2026年2月 /生方 直
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明治図書

















