学級ギアアップ 2学期からのクラスづくり

学級ギアアップ 2学期からのクラスづくり

一年間の“波”を読み,2学期から飛躍しよう!

学級経営というと、学級開きなど年度はじめに着目しがちですが、その真価が問われるのは2学期以降。しかし、多くの行事がある中で授業も着実に進めなければならず、簡単ではありません。そんな2学期からのクラスづくりの工夫・アイデアを、月ごとに詳しく紹介します。


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ISBN:
978-4-18-319720-7
ジャンル:
学級経営
刊行:
対象:
小学校
仕様:
四六判 208頁
状態:
在庫あり
出荷:
2024年7月29日

もくじ

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序章 主体的な子どもを育て、自治的な風土をつくる2学期からのクラスづくり
1章 9月[全員が安心してリスタートを切れるようにする]
1 2学期開き
夏休みの思い出を楽しく交流する
夏休みの作品のプチ展覧会を実施する
初日から子どもをほめてほめてほめまくる
下校前の教師の温かい言葉で一日を締めくくる
2 9月の学級づくり
係や当番の仕事をアレンジさせる
ルールを再確認する
子どもたちの声に耳を傾ける
1つの事案について全員で話し合う場を設ける
改善すべきポイントはしばらく教室内に掲示する
2章 10・11月[行事を通して学級のレベルアップを図る]
1 運動会・学芸会
目指すゴールを全員で共有する
子どものアイデアが生かされる場を設ける
練習はリーダーを中心に子ども主体で取り組ませる
高学年は、係の仕事や準備・片づけで心を育てる
プチ打ち上げと1人ひと言で連帯感を高める
2 宿泊行事
目的を全員で共有する
しおりを自分たちで作成させる
1人1役をもたせ、終始子ども主体で行う
活動中に1人ひと言の場を設ける
学習の成果を発表する場を設ける
3 10・11月の学級づくり
「静」と「動」を意識して授業を確実に進める
読書で子どもたちを落ち着かせる
大きな行事が終わった後の声かけを大切にする
3章 12月[学級独自のイベントで創意工夫を促す]
1 学級オリジナルイベント
どんなイベントをしたいか子ども自身に考えさせる
イベント成功に向けて、チームを組織する
「失敗大歓迎」という広い心で、子どもに任せきる
教師からのプレゼント&1人ひと言で会を締めくくる
2 冬休み前
冬休みを意識させ、残った課題を一気に終わらせる
冬休みの課題は早めに配付して自由に取り組ませる
個人懇談では、どの子もとにかくほめる
オリジナルの年賀状で3学期初日を演出する
4章 1月[残り3か月をしっかりがんばり抜く意欲を高める]
1 3学期開き
初日はとにかく明るい雰囲気づくりに力を注ぐ
年賀状の答え合わせで初日を盛り上げる
初日は新年らしく書き初めを行う
一日中子どもたちをほめてほめてほめまくる
2 1月の学級づくり
次の学年を常に意識して行動させる
可能な限り子どもたちに任せてみる
ルールを再々確認し、何か起きたら即話し合う
5章 2月[学年のまとめに向けて動きを加速させる]
1 6年生を送る会
5年生を中心に計画・準備に取り組ませる
1〜4年生にも、何かの形で感謝の気持ちを伝えさせる
6年生には、感謝の気持ちを伝える出し物を考えさせる
振り返りの時間をもつ
2 卒業に向けて
卒業式に向けて少しずつ練習を始める
余裕をもって3月を迎えられるように授業を進める
卒業文集を子ども主体で作成させる
オリジナルのアルバムを制作させる
6章 3月[別れを演出し新しい学年への意欲をもたせる]
1 進級に向けて
児童会、委員長などの引き継ぎの場を設定する
6年生はサポート役に回り、最後まで気を抜かせない
卒業式に向かう態度を指導する
卒業式の準備・片づけで高学年の自覚をもたせる
2 卒業の日
卒業式に臨む心構えをつくる
卒業ムービーをみんなで視聴する
1人ひと言の時間を設ける
家族との手紙交換で感動を演出する
教師から一人ひとりに手紙を書く
3 学級じまい
これまでの経験を生かして最後のイベントを企画させる
黒板アート・寄せ書き・記念撮影を行う
全員の力を結集して教室を片づける
最後の1人ひと言の時間を設ける
教師から1人ずつにメッセージを送る

はじめに

 「スタートはよかったのに、2学期になってから子どもたちの落ち着きがなくなった」

 「もうすぐ修学旅行があるのに、子どもが完全にお客様状態になってしまっている」

 「卒業前の子どもたちが浮き足立ち、どう指導すればよいかわからない」

 教師になって二十数年。まがりなりにもベテランの域に達してきた私ですが、最近若い先生方からこのような相談を受けることが多くなりました。その都度感じることは、やはりだれしも同じような悩みを抱えているのだということです。

 若いころの私自身もそうでした。4月、張り切って学級をスタートさせたにもかかわらず、日々訪れる学校行事や子ども同士のトラブルによって、次第に足元を見失い、気がつくと、目の前には失望の目をした子どもたちの姿が…。教師として、若さや情熱はもちろん大きな武器になりますが、それだけでは一年間学級を維持させるのは難しいということを、これまでの教職生活の中で何度も痛感させられました。

 こうした状況を回避するために必要なことは何か。それは、「波」を読み、必要な対策と工夫を講じ、その都度学級をギアアップさせていくことに他なりません。本書で詳しく解説していますが、学級には様々な波があります。よい波と悪い波、おだやかな波と激しい波…。これらの波を読み、事前にしっかりと準備を行うことで、間違いなく、クラスをよりよい方向に進めていくことができます。

 本書の前身となる『学級システム大全』(明治図書)では、4月の学級づくりに特化して、具体的な方法をお示ししました。続編となる本書では、一年間の学級づくり、とりわけ2学期以降の学級づくりの具体的な方法についてお示しします。月ごとにポイントを整理しましたので、一年間の学級経営で困り感を抱かれている先生方のお役に立てれば幸いです。

 さあ、本書を通して一年間を見通した学級づくりの方法を学び、早速2学期からの学級経営に生かしていきましょう。そして、「一年間このクラスでよかった」と子どもたちが思えるような、笑顔あふれる学級を共につくっていきましょう!


  2023年7月   /有松 浩司

著者紹介

有松 浩司(ありまつ こうじ)著書を検索»

1979年,広島県生まれ。2001年より教職に就く。広島県内の公立小学校教諭を経ながら,2008年に授業研究サークル「STORY」を発足。広島県内の熱意ある若手教員と共に,切磋琢磨しながら日々授業研究に励んでいる。現在は広島県竹原市立忠海学園(義務教育学校)教諭。主な研究教科は国語科と道徳科で,研究内容は国語教育,道徳教育,メディアリテラシー教育,ICTを活用した教育活動全般と,多岐に渡る。第31回道徳と特別活動の教育研究賞で文部科学大臣賞・最優秀賞,第68回読売教育賞で最優秀賞を受賞。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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