心理テクニックで子どもの深層にアプローチ! 学級担任のための「メンタルケア」ブック

心理テクニックで子どもの深層にアプローチ! 学級担任のための「メンタルケア」ブック

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メンタルケアは、新時代の教師の必須スキル

コロナウイルス、地震や豪雨などの自然災害、入試改革… 目まぐるしく変化する社会にストレスを抱える子どもが増えています。担任は、子どものストレスサインをどう見取り、どう対応するべきか。臨床心理士の資格をもつ著者が詳しく解説します。


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PDF
ISBN:
978-4-18-314923-7
ジャンル:
学級経営
刊行:
対象:
小・中
仕様:
A5判 136頁
状態:
在庫あり
出荷:
2021年10月20日
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CONTENTS

もくじの詳細表示

はじめに
第1章 理論編 ストレスサインの見取り方とメンタルケアの基本
1 世の中の状況と子どものメンタルヘルス
2 子どものストレスサインはどう表れるのか
3 メンタルケアの原則
第2章 実践編 子どものストレスサインとメンタルケア
「オン/オフの切り替えが難しい子ども」のメンタルケア
CASE1 授業中にぼーっとしていることが多い 意図的に声をかけて授業への関わりを促しましょう
CASE2 やり始めると,時間を過ぎてもやめられない 明確な指示で,子どもに時間の感覚をもたせましょう
「なかなか決断ができない子ども」のメンタルケア
CASE1 いつも友だちの言うことばかりきいてしまっている クローズドクエスチョンを活用しましょう
CASE2 行動が遅く,友だちから厳しく言われてしまう 手順の確認と,周りの子の寛容さを育てましょう
「思い通りにならないと怒る子ども」のメンタルケア
CASE1 友達が自分の思い通りにならなくて怒っている 現実との折り合いをつけてあげましょう
CASE2 学校のきまりで自分のやりたいことができずに怒っている 怒りの「目的」を見極めましょう
「友達と協力できない子ども」のメンタルケア
CASE1 自分のやりたいことと周りの考えとが合わない 教師が「良き理解者」になってあげましょう
CASE2 そもそも友達と活動したがらない 意図的にコミュニケーション量を増やしましょう
「時間を守れない子ども」のメンタルケア
CASE1 朝,遅刻してしまう 事情を詳しく聞き,「例外探し」をしましょう
CASE2 集合時刻を守らない,休み時間が終わっても教室へ戻ってこない I(アイ)メッセージで教師の思いを伝えましょう
「話を聞くことができない子ども」のメンタルケア
CASE1 教師の話を聞くことができない シェアリングを活用してフォローしましょう
CASE2 友達の話を聞くことができない 聞き合うトレーニングをしましょう
「取り組む前からあきらめている子ども」のメンタルケア
CASE1 テストを受ける前からあきらめている 過去の成功例からヒントを探りましょう
CASE2 学級委員になりたいのに立候補をためらっている 教師がその子の「勇気」になってあげましょう
「友達をからかう子ども」のメンタルケア
CASE1 友達の欠点をバカにする バカにする子の「勇気づけ」をしましょう
CASE2 友達をしつこくイジる 教師が違和感を表明しましょう
「友達に命令や注意が多い子ども」のメンタルケア
CASE1 友達に対して上から物を言う 言葉遣いを整えてあげましょう
CASE2 友達ができていない点を強く指摘する 強く指摘する子の辛さに共感しましょう
「苦手なことに取り組めない子ども」のメンタルケア
CASE1 自分が嫌なことには取り組まない 動機付けの理論を活用しましょう
CASE2 自分がやりたくないことを先延ばしにする どうなったらいい?と尋ねてみましょう
「忘れ物が多い子ども」のメンタルケア
CASE1 必要な学用品を持ってこない 忘れないための作戦会議をしましょう
CASE2 宿題を忘れてくることが多い 休み時間をフォローの時間にしましょう
「ふざけて発言する子ども」のメンタルケア
CASE1 授業中に不規則な発言をする 成長を見守る体制をつくりましょう
CASE2 わざと間違えた答えを言う 場合によっては複数の職員で対応しましょう
「道具を粗雑に扱う子ども」のメンタルケア
CASE1 公共の物や道具を乱暴に扱う ストレスかスキル不足かを見極めましょう
CASE2 自分の物を大切にしない 「思い入れ」の変化を見つけましょう
「周りに合わせるのが難しい子ども」のメンタルケア
CASE1 友達の話題に合わせて話せない グループ全体に働きかけましょう
CASE2 周りの空気を読むことができない 状況を説明してあげましょう
「なかなか下校しない子ども」のメンタルケア
CASE1 教室からなかなか退出しない 雑談に応じて話を聞く姿勢を示しましょう
CASE2 昇降口や校門にいつまでもいてしまう グループの人間関係を注視しましょう
「学校の物を壊す子ども」のメンタルケア
CASE1 壁にあるスイッチを押し込んで壊す 見つけ次第すぐに修理しましょう
CASE2 怒ってドアや壁を蹴る 破壊行為を見つけたらすぐに止めましょう
「やめられない癖がある子ども」のメンタルケア
CASE1 よく爪を噛んでいる 噛むとどんな感じになるのか尋ねてみましょう
CASE2 チック症状がある 優しくスルーする環境をつくりましょう
「一人ぼっちでいる子ども」のメンタルケア
CASE1 他の友達と関わりをもたない 関わりをもたない意図を確認しましょう
CASE2 仲間に入れてもらえない 可能ならば「折り合い」をつけてあげましょう
「友達に手をあげてしまう子ども」のメンタルケア
CASE1 友達を責めるときに手が出る まずは気持ちを聞いてあげましょう
CASE2 理由もなく手が出る 衝動性を10段階でスケーリングしましょう
「うそを繰り返してしまう子ども」のメンタルケア
CASE1 話を盛って大げさに話す 話す目的に注目しましょう
CASE2 事実と異なる話をする 本人に直面(コンフロンテーション)しましょう
「気分の浮き沈みが大きい子ども」のメンタルケア
CASE1 日によって浮き沈みが大きい 今よりマシな状況に注目させましょう
CASE2 1日の中での浮き沈みが大きい 睡眠時間を整えさせましょう
「一生懸命に取り組む友達を揶揄する子ども」のメンタルケア
CASE1 まじめな子をからかう,ばかにする すぐに介入して,良いことの価値づけをしましょう
CASE2 まじめに取り組む子の陰口を言う 質問紙で状況を把握しましょう
「自分を傷つけてしまう子ども」のメンタルケア
CASE1 自分の髪を抜いてしまう 緊張感の低い学級づくりをしましょう
CASE2 リストカット,アームカットをしてしまう なるべく早く気づいて,メッセージを受け取ってあげましょう
「差別をしてしまう子ども」のメンタルケア
CASE1 友達のルーツや家族を見下す 自分の中の偏見に気づかせてあげましょう
CASE2 自分と異なるセンスの友達を排除する 子どもの辛さに寄り添ってあげましょう
「すぐに泣いてしまう子ども」のメンタルケア
CASE1 友だちに何か言われると泣いてしまう 泣いてしまう気持ちに名前をつけましょう
CASE2 うまくいかないと泣いてしまう どうなりたかったのかを尋ねましょう
「感染症の影響で,心身に不調が出てしまった子ども」のメンタルケア
CASE1 友だちとの接触を極端に怖がる 本人の心配をリストアップしましょう
CASE2 メディアの情報を鵜呑みにしてしまう 利益不利益分析をしましょう
CASE3 「ウイルスにかかっている」といじめが発生している ウイルスと人を分けて考えさせましょう
主要参考文献
おわりに

はじめに

 教師はメンタルケアの専門家である,と私は考えています。


 「心を扱う」仕事,というのは,何もセラピストや精神科医だけではありません。確かに「病」の世界に入ったら,セラピストや精神科医の出番です。それは間違いありません。


 しかし,メンタルケアで大事なことは,「病」の世界に入らせない予防的・開発的なアプローチです。


 この予防的・開発的なメンタルケアこそが,教師の得意分野です。


 何しろ,私たち教師は子どもたちと毎日過ごします。子どもの異変にすぐに気づくことができますし,その場でケアすることができます。予約を入れたり,何週間も待ったりする必要がまったくないのです。


 私は臨床心理士をはじめとするいくつかの資格を持っています。しかし,「あなたはカウンセラーですか?」と聞かれたら,「いいえ,教師です」と自信をもって答えます。現に,900人を超える大規模校の教頭として,毎日校内,校外を問わず駆け回っています。


 かつて,「食べる前に飲む!」という胃薬のキャッチコピーがありましたが(古っ!),「病む前に指導する!」というのが教師のメンタルケアの肝だと考えています。「打って出る教育相談」「打って出る生徒指導」という言葉があります。「打って出る」は教師のアプローチにおいて,非常に大事なポイントです。


 この本で紹介する手法は,案外,真新しいものはないのかもしれません。普段,私たち教師が何気なくやっている経験則を,心理学的な裏付けで整理し,偶然成功していたやり方が,成功するに決まっているやり方として,先生たちの心強い武器になるように書いてみました。


 人生100年時代,子どもたちには様々な困難が待ち受けていることでしょう。どんな困難な状況においてさえ,子どもたちが豊かに生きていくための力を私たち教師がつけていかなくてはなりません。子どもたちが「正解のない問い」に答えを出し続けなければならない時代が来ますが,それを支えるのは自分自身を肯定できる心の安定や,困難を乗り越えられる力です。


 この本が多くの子どもたちや保護者,そして同志である先生たちの何らかの糧になれば,この上ない幸せです。


  2020年11月   /岩田 将英

著者紹介

岩田 将英(いわた のぶひで)著書を検索»

1976年東京都生まれ。千葉県柏市公立小学校教頭。

千葉大学教育学部卒。鳴門教育大学大学院学校教育研究科教育臨床コース臨床心理分野修了(長期研修)。

臨床心理士。学校心理士。上級教育カウンセラー。ガイダンスカウンセラー。NPO千葉県教育カウンセラー協会常任理事。

千葉県船橋市公立小学校,千葉大学教育学部附属小学校,柏市教育委員会勤務を経て現職。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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