国語教育立国論6
魅力あるすぐれた教師への道程

国語教育立国論6魅力あるすぐれた教師への道程

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指導技術やこれからの教師の生き方、実践の記録も収録

教育基本法の改正をふまえ学校教育法など三法も改正され、それをふまえて新しい学習指導要領が生まれた―この事実をふまえて教師はどう生きるべきかを提案したのが本書のねらいである。新世紀の教育を拓く教師の条件、教師像など具体的にその方法を示した。


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ISBN:
978-4-18-302425-1
ジャンル:
国語
刊行:
対象:
小学校
仕様:
A5判 160頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

もくじ

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まえがき〜「教師の生き方」を探究する
序章 新教師論〜新世紀の教育を拓く教師の条件
――授業秘策練磨で授業達人を目指し教師力を高める――
一 誠実・謙虚に教師道を拓く努力精進の連続
二 授業名人を育てる奉仕貢献の指導者の存在価値
三 新世紀の教育道を拓くプロ精神に徹した教師像
四 一流国語教師の必須条件とは何かの明確化
五 一時間の授業で「生きる力」を習得する授業
T 教育現場に立った新世紀に求められる教師像を追究する
一 哲学・理念を追究する教育
二 「信・愛・敬」を基盤にした学校・学級経営
三 教師の指導力向上
四 教師の授業力錬磨
五 教師相互の人間関係力
U 「授業秘策」を駆使し質的に高い授業を展開する
一 新学習指導要領やPISA型読解法導入の教材開発
二 研究主任時代の研究法
三 感動共感の授業秘策
V 「よい授業づくり」を目指して授業力を錬磨する
――「第四十三回全国国語科教育研究大会東京(練馬)大会」シンポジウムより――
一 教師に求められる資質・能力
二 教育新時代の教師道
三 教師道錬磨と教育信条
W 充実した学級経営が感動の授業をつくる
一 「一期一会」〜先輩との出会い・子どもたちとの出会い
二 よい授業はよい学級経営から
三 「子どもたちが主役」の授業をつくるために
四 言葉の大切さを学び、学級経営に生かす
X 「文章構造図作成」で的確な授業を開発する
一 「誠実に子どもと向き合う」をモットーに
二 子どもの表情が変わる授業をするための研究
三 教材研究の継続・子どもの笑顔
「国語科教材研究の標準化」との出会いによる実践研究の深化
Y 「音読・朗読・暗唱」で真の学力を向上させる
一 瀬川先生との「出会いと感動」
二 中学校での音読・朗読実践
三 小学校での音読・朗読実践
Z 国語科教育の体系化・組織化で研究力を高める
一 教師道を拓く貴重な出会い
二 原稿を執筆する機会に感激
三 全国大会モデル授業に挑戦
四 すばらしい出会いによって拓かれる教師道
[ この道一筋で教師の生き甲斐を発見
一 「国語教育の今日的課題」講演
二 校内研究の歩み
三 最後の授業
あとがき

まえがき〜「教師の生き方」を探究する

 いつの時代にも、その時代の要請に応えるべく懸命に授業実践に取り組んだ教師がいました。

 本書を編集する過程で〈第[章の成瀬マリ子先生〉の原稿を読むうちに、こみ上げてくるものがあり、目が離せなくなりました。

 何故だろう、と自問するうち、私自身も一介の教師として、一人の人間として、そして授業者として、向き合ってきた日々が甦ってきたからなのだと気づきました。いま、複雑な状況にある教育現場で、崩壊寸前の学級を担任する教師たち、心の底から授業をしたいのに、現実には様々な問題が横たわっており、苦しみもがき、闘っている教師たちがおり、今日も実践の日々を刻んでいるに違いありません。


 教育基本法や学校教育法の改正などを踏まえ、「生きる力」を育むという学習指導要領の理念を実現するため、具体的な手立てを確立する観点から学習指導要領が改訂されました。

 PISA型読解力が声高に叫ばれ、新しい学習指導要領が示された今、私たち教師は新たな教育の方向性を求め、指導法の改善にたゆまぬ努力を続けています。

 子どもたちによりよい未来を拓くため、これからも教師は授業力を磨き続けることでしょう。確固たる信念を抱き、高い理想をもった取り組みを継続するとき、そこには「教師道」と言うべき自己研鑽の場が存在します。

 かつて同僚である先輩の先生が、日常的に新米である若い教師の話を聞き、相談にのり、授業をしてみせた時代がありました。このようにして、授業研鑽の場は、日常的自主的につくられていたのです。わが国の教育は、とりわけ「授業研究」という研究法が、世界の教育界から注目されていたと聞きます。

 今、多忙化する日常の中で、教師はこれからの時代に対応した教育観をもたなくてはなりません。それは、同時に教師としての生き方、「教師道」を登り続けることに連動します。


 本書は、研究における出会いが述べられています。そしてまた、ベテランの先生が教育実践を振り返りつつ、今の教育界を本質的に述べております。第V章では、「国語科教育研究大会東京(練馬)大会」における、「教師道」を主眼においたシンポジウムの発言も構成掲載しました。

 本書を執筆した先生方は、全国大会で提案授業を幾度も実践公開し、研究会での積極的な発言を重ねた教師たちです。各章には、一単位時間の授業の微細な部分から、指導技術の分析・研究法の探究、そして国語科教育の方向性に至るまで、多くの哲学が語られています。


 本書は、多くの分野を含む書です。指導技術はもちろん、これまでの、そしてこれからの教師の生き方、子どもに対する溢れる愛情と実践の記録が収められています。

 本書によって、教師としての生き方に目覚め、あるいは力強く支えられ、教師道を進め登り続ける教師が増えることを願ってやみません。


   /佐久間 裕之

著者紹介

佐久間 裕之(さくま ひろゆき)著書を検索»

福島県の公立小学校に勤務。全日本言語教育学会福島支部長や東北地方文通教育研究協議会常任委員等を務める。全国小学校国語教育研究全国大会においても静岡県浜松市をはじめ,新潟県五泉市,東京都渋谷区・豊島区・杉並区の小学校において,「詩」の授業・「情報発信」の授業・「対話」の授業・「たとえ」の授業・「俳句」の授業・「メモの方法」の授業等,国語科の本質をとらえた斬新な切り口によるモデル授業を数多く公開し講演会等を行っている。

国語科教育における指導理念とともに具体的な指導法を開拓している。

瀬川 榮志(せがわ えいし)著書を検索»

現在 中京女子大学名誉教授 全国小学校国語教育研究会名誉顧問

東京創造国語研究会名誉会長 全国創造国語研究会名誉会長

全国国語科教育研究所長 21世紀の国語教育を創る会代表

東洋大学国文学科卒業。鹿児島県・埼玉県・東京都の公立学校教諭。青梅市教育委員会〜東京都教育委員会指導主事として12年。墨田区〜中野区の校長として10年勤務。その間,文部省教育課程教科等特別委員・教育課程調査研究協力者並びに副委員長,学習指導要領指導書作成委員,NHK学校放送教育番組企画委員等を歴任。公立学校定年退職後中京女子大学教授として17年間勤務。現在も全国的規模で授業実践理論の確立と「国語教育立国論」の提唱と展開に全国的に活躍中。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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