「ふつう」に心がざわつく子どもたち LGBTQ+の子どもも含めたみんなが安心のクラスづくり

「ふつう」に心がざわつく子どもたち LGBTQ+の子どもも含めたみんなが安心のクラスづくり

新刊

どの子にとっても、居場所になる学級をめざす。

「LGBTQ+の子ども」といっても、そのあり方は一人ひとり違います。多様な一人ひとりと丁寧に向き合うためのマインドや、先生ができるほんのちょっとの工夫を集めました。今、ここをきっかけに、「みんなが安心」の教室や学校の在り方を考えてみませんか?


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ISBN:
978-4-18-280820-3
ジャンル:
学級経営
刊行:
対象:
小・中・他
仕様:
四六判 208頁
状態:
在庫あり
出荷:
2024年7月16日

CONTENTS

もくじの詳細表示

はじめに
序章 【対談】先生が「わからない」ままでもいい
第1章 LGBTQ+の子どもたち
01 同性が気になる マサシさん
02 同性が気になる ひなさん
03 制服と髪型の校則に不満がある らんさん
04 性的指向に揺らぎがある ゆうきさん
05 かわいいぬいぐるみや洋服が好きな そらさん
06 「男」「女」どちらにも当てはまらないと感じる りょうさん
07 他者に対して恋愛感情・性的欲求がほとんどない せらさん
08 性的指向が同性の女子に向くことがはっきりしてきた かなこさん
09 海外にルーツのある テイさん
10 バイセクシュアルの自覚がある大学生 キヨさん
11 ゲイの自覚がある高校生 ヨシさん
12 レズビアンかもしれない小学生 のあさん
13 トランスジェンダーの中学生 まなとさん
14 シスジェンダーでヘテロセクシュアルの大学生 たつとさん
第2章 LGBTQ+の子どもたちの声にどう向き合う?
髪を切って学ランを着るのがイヤでイヤで
恋バナが苦手
トイレ、着替え、ちょっとずつ我慢している
修学旅行を休んでしまった
そういうキャラとして認知されていたから教室はぜんぜん苦ではなかった
どうしていいかわからなかった
もっと重い悩みがあって気にならなかった
先生が一緒に戦ってくれた
特別で、優しい先生の言葉にいちいち傷ついてた
「大丈夫だよ」「気にしないで」カミングアウトしたときの言葉に傷ついた
両親へのカミングアウトに寄り添ってもらえた
第二次性徴がイヤ
考えても仕方ないとあきらめていた
将来が不安
性自認を学校で認めてもらっていた
第3章 大きな意味をもつ、先生の「ほんのちょっと」の心がけ
いるかもしれないという前提をもつ
アライになる
その子自身と向き合う
アウティングに最大限の配慮をする
小さな差別を見逃さない
周りの子どもたちの戸惑いや違和感に耳を傾ける
「特別扱い」しない
本人の望む一人称を尊重する
「さん」づけで呼ぶ
通称使用を認める
雑談に混ぜる
クラスの人権意識を醸成する
あえて見守る
その子の「今」を受け入れる
わからないときはわからないと言う
あいまいなままでいてもいいとわかっている
アンコンシャスバイアスに気づく
水泳授業における配慮
図書室や学級文庫に関連本を置く
聞く耳を持つ
教えるという選択・教えないという選択
ひとくくりにできないとわかっておく
保護者の理解を進める
廊下や階段の掲示板を使ってさりげなくLGBTQ+の「アドボカシー」
自分を責めない
自分だけで頑張らない
カミングアウトされたときに静かに受け止める
笑い飛ばす
心の裏側まで伝える
しつこくしない
子ども自身に力をつける
アイメッセージを教える
アサーティブコミュニケーションを教える
トリセツのすすめ
授業に盛り込む
授業を創る
通勤時のスマホいじり
LGBTQ+の社会・歴史的背景をざっくり知っておく
イベント(オンライン含む)に参加する
職員室の会話に挟み込む
今は「認めない」を認める
校則を見直す提案をし続ける
多様な進路を見せる
マイノリティ性を強みに
変わってもいい、変わる可能性も変わらない可能性もある、と伝える
差別と区別を意識する
親へのカミングアウトに寄り添う
一緒に戦う
ネガティブケイパビリティを教える
この本を読んだだけで、わかったつもりにならないで
終章 【対談】「ふつう」っていったい何?
おわりに
参考資料一覧
コラム
1 「わからなさ」を許してほしい
2 「デトランジショナー」を知っていますか
3 自分の「差別感」についてわかっておこう
4 新時代のLGBTQ+の子どもたち
5 体育や部活動はどうすればいいのか
6 トイレ、着替え、お風呂のこと……
7 LGBTQ+は子どもだけじゃない

はじめに

 「シゲ先生! 最近よく聞くLGBTQ+とは、いったい何のことなのですか?」と同僚の先生に問われたことがありました。子どもにかかわる仕事をする方も、最近ようやく性の多様性について知る機会が増えてきました。しかし、まだ知る機会がない方もいると思います。LGBTQ+とはセクシュアルマイノリティ・性的マイノリティの総称です。詳細は以下の通りです。LGBTQ+といっても、その一人ひとりの性のあり方は、実に多様です。LGBのように性的指向(恋愛や性愛の方向がどんな性に向かうか、もしくは向かわないか)のマイノリティの方もいれば、Tのように性自認(自分がどんな性別だと思うか)のマイノリティの方もいます。いろいろな属性の方を十把一絡げにLGBTQ+と表現することに違和感を覚える方もいるかもしれません。私個人は、LGBTQ+の方の連携を示す「看板」のようなイメージでこの言葉を捉えています。違和感を覚えること自体は、全く悪いことではありません。この本を読み始めた今は、ご自身の感じたままで大丈夫です。

 LGBTQ+の「+」には、さらに多様な性のあり方が包摂されています。自分の性自認が百パーセント男・百パーセント女の枠の中に位置づかない、もしくは男女どちらでもないと感じている「Xジェンダー」「ノンバイナリー」という方もいらっしゃいます。他者に対して性的欲求がない、もしくはほとんどないと感じている「アセクシュアル」の方、他者に対して恋愛感情がない、もしくはほとんどないと感じている「アロマンティック」の方もいらっしゃいます。

 LGBTQ+は「マイノリティの方」を表すのですが、最近はすべての人の性のあり様を考える視点SOGIE(ソジ―)も使われるようになってきました。これはSO(Sexual Orientation)とGI(Gender Identity)、さらにGE(Gender Expression,ここではEだけ残す)を組み合わせた造語です。LGBTQ+の方を特別視するのではなく、多様な性のあり様の一つの形と捉えます。みなさんの性のあり様もSOGIEの視点で捉えると、スケール(矢印)のどこかに位置づき、より自分事になるのではないかと思います(詳細は次ページの「SOGIEをスペクトラムで捉える」を参照)子どもや大人の発達特性が様々であるように、性のあり様も様々なのです。ちょっとよくわからないなという方も、大丈夫! 第1章の具体的な子どもの姿から、SOGIEについて再考できると思います。ぜひ、「はじめに」と「第1章」を行ったり来たりしながら多様な性のあり様を感じていただけたらと思います。

 具体的にSOGIEを下のスケールで捉えてみましょう。「性自認」「性的指向」「ジェンダー表現」について、自分は百パーセント女・男と感じる・思っている方はスケールの右端に印が付くのではないでしょうか。自分を女・男以外の性で印を付けたいという方もいると思います。このスケールで自分の性を表しやすい、説明しやすいという方もいれば、逆の方もいると思います。ゲイ男性の私は、すべて男性のスケールの右端に印が付きます(すべてのゲイ男性がそうであるとは限りません)。

 みなさんも試しに、自分の性がスケールのどこに位置づくか位置づかないか考えてみてください。(図省略)


   /鈴木 茂義

著者紹介

林 真未(はやし まみ)著書を検索»

立教大学卒業後、明星大学通信教育課程で教員免許を取得。

雑誌記者を経て、家族支援者を志す。3児の子育てをしながら、通信教育でカナダ・ライアソン大学(現トロント州立大学)家族支援職資格課程を修了し、日本人初のファミリーライフエデュケーターに。

鈴木 茂義(すずき しげよし)著書を検索»

東京都公立小学校非常勤講師。上智大学基盤教育センター非常勤講師(半期)。常設のLGBTQセンター「プライドハウス東京レガシー」のスタッフ。自治体の相談員。専門は特別支援教育、教育相談、教育カウンセリングなど。1978年茨城県生まれ。文教大学教育学部卒業。14年間の正規小学校教諭として勤務を経て現職。教員23年目。教育研究会や教育センターでの講師経験も多い。学校に勤務しながらLGBTQ+や教育に関する講演活動を行い、性の多様性やよりよい「生き方」「あり方」について参加者とともに考えている。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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