- はじめに
- 1章 絶対評価規準の作成マニュアル
- §1 新しい評価の動向
- §2 絶対評価規準作成の必要性
- §3 絶対評価規準作成のポイント
- §4 絶対評価規準作成の手順と方法
- 2章 第2学年絶対評価規準作成の基礎・基本
- §1 第2学年の特質と評価の観点
- §2 国語科の評価の重点
- §3 算数科の評価の重点
- §4 生活科の評価の重点
- §5 音楽科の評価の重点
- §6 図画工作科の評価の重点
- §7 体育科の評価の重点
- §8 特別活動の評価の重点
- §9 行動の記録の評価の重点
- 3章 第2学年の絶対評価規準
- §1 国語科の絶対評価規準
- §2 算数科の絶対評価規準
- §3 生活科の絶対評価規準
- §4 音楽科の絶対評価規準
- §5 図画工作科の絶対評価規準
- §6 体育科の絶対評価規準
- §7 特別活動の絶対評価規準
- §8 行動の記録の絶対評価規準
- 4章 「観点別学習状況の評価」と「評定」
- §1 「観点別学習状況の評価」の仕方
- §2 「評定」の仕方
はじめに
○21世紀は,評価の時代になると思います。
教師には,「子どもに何をどのように学ばせたか?」を超えて,「何をどの程度身に付けさせたか?」が厳しく求められるようになります。また,子どもに,自分の能力や適性などを自覚し,将来に向けて歩み続けることができるよう自己評価の力をつけることや他人からの評価を主体的に受け止め生かすことができるようにすることが大切になります。
学校には,学校として,教育課程の実施状況についての事故点検・自己評価を行い,その評価結果と改善策を明確にして,保護者や地域に対して説明することが求められるようになってきます。
したがって,子どもに基礎・基本を身につけさせるとともに生きる力をはぐくむことができたかどうかを具体的にとらえ,その状況に応じて適切な援助をすることが重要になります。21世紀は,「評価」が学校の大きな責務になります。
○絶対評価と個人内評価が基本となります。
これからの評価は,目標に対する達成の状況で評価する絶対評価と,子どものよさ,進歩の状況,身につけることのできた力を肯定的に評価する個人内評価が基本となります。
このことは,学校(教師)として次のことがらを意識して,組織的に,評価についての理解を深め,評価の改善に努めることが不可欠となります。
1.総括的な評価に加えて,分析的な評価,記述的な評価を工夫し,学習や指導の改善に役立てる。
2.評価を行う場面を工夫する。
3.評価の時間を工夫する。
○学校としての「評価規準」を作成する。
絶対評価を行うためには,評価のよりどころとなる評価尺度すなわち「評価規準」が必要となります。各学校が適切な「評価規準」を作成するためには,次のようなものに基づいて作成することが大切です。
1.小学校学習指導要領(平成10年12月)
2.小学校学習指導要領解説・総則編,他(平成11年5月)
3.教育課程審議会答申(平成12年4月)
4.小学校児童指導要録,中学校生徒指導要録(中略)の改善等について(文部科学省初等中等教育局長通知,平成13年4月27日)
5.評価規準,評価方法等の研究開発(国立教育政策研究所教育課程研究センター)
○そこで,私たちは。
以上のことの中で,私たちが悩んだことは,学校としての評価規準をどのように作成したらよいかということです。
そこで,私たちは,各学級で評価規準の作成に先導的に取り組んでいる方々の協力を得て,学校としての評価規準の作成の仕方を話し合ったり,評価規準例を提案していただいたりしたものを整理して本書を作成いたしました。
☆新しい指導要録に対応させて作成しました。
☆各学校,各先生方がこのままでも使えるよう教科書レベルで単元ごとに具体的に例示しました。
☆A,B,Cの中の「B規準」で示し,各学校でアレンジしやすくしました。
本書が,各学校の評価規準の作成のきっかけづくりや参考になれば幸いです。読者諸兄姉の目に留まり,ご批正,ご指導を賜りたく切にお願いする次第です。
末筆になりましたが,ご多用の中を玉稿を賜りました諸氏に対して心からお礼を申し上げます。また,企画の段階からお世話になりました明治図書の安藤征宏氏に対しても特に名を記して感謝の意を表します。
2000年11月 編者 /小島 宏 /寺崎 千秋
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- 明治図書