国語科重要教材の授業づくり
たしかな教材研究で読み手を育てる「海の命」の授業

国語科重要教材の授業づくりたしかな教材研究で読み手を育てる「海の命」の授業

ロングセラー

重版出来

好評4刷

教材研究力×実践力=子どもにたしかな読みの力を

超定番教材「海の命」をどう授業するのか?―教材を分析・解釈する力&指導方法を構想する力を高める読解の視点と各種言語活動を例示。それに基づく授業実践をもとに、子どもを読み手として育てる授業づくりに迫る。教材研究に欠かせない一冊。


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ISBN:
978-4-18-259816-6
ジャンル:
国語
刊行:
4刷
対象:
小学校
仕様:
A5判 176頁
状態:
在庫あり
出荷:
2024年3月29日

目次

もくじの詳細表示

はじめに
第1章 教材を分析・解釈する力を高めよう
1 読者として教材と出合おう
2 教材「海の命」を読み解こう
(1)教材「海の命」の背景について知ろう
(2)主人公「太一」の設定と物語の発端「父の死」を読もう
(3)対人物「与吉じいさ」の人物像を読もう
(4)「母」の人物像を読もう
(5)主人公「太一」の変容を読もう
(6)後日譚を読もう
(7)場面構成から読もう
(8)語りや表現描写を読もう
3 学習の目標を設定しよう
(1)教材の特性から目標を考えよう
(2)「海の命」から指導目標を設定しよう
第2章 指導方法を構想する力を高めよう
1 学級の実態と教師の力量に応じた指導方法を設定しよう
2 教材の特性に応じた活動を設定しよう
(1)音読・朗読
(2)ディベート
(3)日記
(4)手紙
(5)劇・動作化
(6)新聞
(7)書評
(8)作品論
(9)他の物語を読む
3 単元を構想しよう
(1)子どもたちの実態を捉えよう
(2)学習のゴールである「目指す子どもの姿」を明確にしよう
(3)学習課題と学習活動を設定しよう
第3章 板書と思考の流れで展開がわかる 実践!「海の命」の授業
〈第2次〉課題について話し合いながら、太一の行動・心の動きや登場人物との関係を読み、各授業のまとめとして作品論を書く。
第1時 「太一はどんな少年だったのか」について話し合い、少年時代の太一について自分の読みをまとめる。
第2時 「どうして太一は与吉じいさの弟子になったのか」について話し合い、修行時代の太一の思いについて自分の読みをまとめる。
第3時 「父と与吉じいさは似た人物か」について話し合い、二人の共通した考え方や海に対する生き方の違いについて自分の読みをまとめる。
第4時 「この物語に母は必要か」について話し合い、物語における母の役割について自分の読みをまとめる。
第5時 「太一はなぜ瀬の主にもりを打とうと思っていたのだろう」について話し合い、クライマックス前の太一の心情について自分の読みをまとめる。
第6時 「太一は瀬の主にもりを打たなかったのか・打てなかったのか」について話し合い、太一の変容について自分の読みをまとめる。
おわりに
〈注〉本書で使用している教科書は、特に記載がなければすべて、平成27年度版光村図書六年です。

はじめに

 今、日本の教育は激動の時代にあります。知識基盤社会化、グローバル化に対応すべく、世界に照準を合わせた教育改革が行われ、未来に生きる子どもたちの資質・能力の育成に向けて様々な政策が打ち出されています。学校現場では、新たな教科等の実施やICT教育設備の活用など、従来の授業のあり方の見直しが求められています。


 しかし、どんなに教育を取り巻く状況や授業の方法が変化しても変わらないものもあります。それは、学習者としての「子ども」、指導者としての「教師」、両者を関わらせる学習内容としての「教材」という三つの要素が授業の成立には不可欠だということです。

 そして、子どもたちが主体的に学習する原動力となるのは、やはり課題意識です。教科の本質や内容に迫る子どもたちの問いをいかにしてつくり出すか、教師の力が問われています。

 では、どのようなものが価値ある問いであり、その問いをつくり出させるために教師は何をすればいいのでしょうか。

 それには、まず何よりも教師の教材を分析する力が必要です。授業を構成する要素である教材を分析し、その「価値」を教師が見出すことができなければ、授業の中で子どもたちに気づかせたり、考えさせたりすることはできません。

 現在、使用されている国語の教科書には、長い間掲載されてきた文学教材が数多くあります。

 なぜ、これらの文学教材は、多くの教師や学校現場で支持され続けてきたのでしょうか。それは、その教材で子どもたちを学習させる「価値」を多くの教師が感じてきたからに他なりません。そして、多くの先達が、その「価値」に子どもたちを迫らせるための読ませ方を研究・実践してきました。


 本シリーズでは、そのような教材を国語科における「重要文学教材」と位置付け、教材分析・解釈を通してそれらの教材の「価値」に迫るとともに、どのようにしてその「価値」に迫る読み方を子どもたちにさせていくか、授業づくりのステップに合わせて構成しています。

 本シリーズは、基本的に次のような三つの章で成り立っています。


 第一章 教材を分析・解釈する力を高めよう

 第二章 指導方法を構想する力を高めよう

 第三章 板書と思考の流れで展開がわかる授業


 本シリーズを読み、読者のみなさんにも一緒に考えていただくことで、今後の授業づくりの一助になれば幸いです。


   /立石 泰之

著者紹介

実践国語教師の会著書を検索»

立石 泰之(たていし やすゆき)著書を検索»

1972年,福岡県春日市に生まれる。東京学芸大学卒業。福岡県公立小学校教諭,広島大学附属小学校教諭を経て,現在,福岡県教育センター指導主事。

大江 雅之(おおえ まさゆき)著書を検索»

1974年,岩手県水沢市に生まれる。弘前大学大学院教育学研究科卒業。現在,青森県公立小学校教諭。全国大学国語教育学会,日本国語教育学会会員。全国国語授業研究会理事。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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      明治図書
    • 教材研究でかなり使えました
      2022/4/930代・小学校教員
    • 「海の命」の教材研究が充実していました。大変、勉強になりました。
      2020/2/1130代・小学校管理職
    • 国語の授業の教材研究に活用させていただきました。
      2019/4/2840代・小学校教員
    • 教材研究部分が充実しており、気づきの多い書籍でした。
      2019/2/330代・会社員
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