- はじめに
- 第1章 中学校技術・家庭 家庭分野「主体的に学習に取り組む態度」の学習評価のポイント
- 1 3観点による家庭分野の学習評価
- 1 指導と評価はどう変わったのか
- @ 学習評価の改善の基本的な考え方
- (1)学習評価の改善の趣旨
- (2)カリキュラム・マネジメン卜の一環としての指導と評価
- (3)主体的・対話的で深い学びの視点からの授業改善と評価
- (4)学習評価の改善の基本的な方向性
- A 評価の基本構造
- (1)平成29年改訂を受けた評価の観点の整理
- (2)平成29年改訂学習指導要領における各教科の学習評価
- B 観点別学習状況の評価
- (1)「知識・技能」の評価の考え方と方法
- (2)「思考・判断・表現」の評価の考え方と方法
- (3)「主体的に学習に取り組む態度」の評価の考え方と方法
- C 学習評価の充実
- (1)学習評価の妥当性,信頼性を高める工夫
- (2)学習評価の流れと計画
- (3)評価する時期や場面の精選
- (4)観点別学習状況の評価の留意点
- 2 家庭分野で育成する資質・能力と学習評価
- @ 家庭分野で育成する資質・能力と評価の観点
- (1)目標に示された資質・能力
- (2)各内容に示された資質・能力
- (3)家庭分野における評価の観点
- A 家庭分野における学習評価の基本的な進め方
- (1)家庭分野の評価の観点とその趣旨の確認
- (2)「内容のまとまりごとの評価規準」の作成
- (3)題材の評価規準の作成
- (4)「指導と評価の計画」における学習活動に即した具体的な評価規準の作成
- (5)観点別学習状況の評価
- (6)観点別学習状況の評価の総括
- 2 家庭分野における授業改善と「主体的に学習に取り組む態度」の評価
- 1 家庭分野における授業改善
- @ 主体的・対話的で深い学びの視点からの授業改善
- (1)「主体的な学び」の視点
- (2)「対話的な学び」の視点
- (3)「深い学び」の視点
- A 授業改善につながるICT(1人1台端末)の効果的な活用
- (1)「主体的な学び」の視点
- (2)「対話的な学び」の視点
- (3)「深い学び」の視点
- B 「主体的に学習に取り組む態度」を見取る指導と評価の計画
- 2 「主体的に学習に取り組む態度」の評価と評価方法の工夫
- @ 「主体的に学習に取り組む態度」の評価に当たっての留意点
- A 評価方法の工夫
- (1)ポートフォリオによる評価
- (2)行動観察による評価
- (3)イメージマップを活用したワークシートによる評価
- 3 学習評価についてのQ&A
- 第2章 「主体的に学習に取り組む態度」の学習評価の具体例
- モデル事例の構成・特徴
- A 家族・家庭生活
- 1 第3学年|A(1)ア,(2)ア(ア)(イ)イ 幼児とよりよく関わるために〜自分の成長を振り返り,これからの生活を考える〜
- 2 第3学年|A(3)ア(イ)イ 未来へつなげ地域の絆〜「ふれあいまつり」を通して〜
- B 衣食住の生活
- 3 第2学年|B(1)ア(ア)(イ)イ,(2)ア(ア)(イ)イ 食生活をマネジメントしよう
- 4 第1学年|B(3)ア(ア)(イ)(ウ)イ 魚や肉の調理にチャレンジ〜食品の選択や調理の工夫〜
- 5 第1学年|B(4)ア(ア)(イ)イ お手入れマスターへの道〜制服の取扱説明書をつくろう〜
- 6 第2学年|B(5)アイ 家族の思いを大切に 生活を豊かにするものを作ろう
- 7 第2学年|B(6)ア(ア)(イ)イ 家族のための安全な「住まいプロジェクト」
- 8 第2学年|B(7)ア 暮らしを見つめるMyアクション
- C 消費生活・環境
- 9 第1学年|C(1)ア(ア)(イ)イ めざせ 自立した消費者〜計画的な金銭管理と購入〜
- 10 第2学年|C(1)ア(イ),(2)アイ 考えよう よりよい消費生活〜私たちにできること〜
- 執筆者一覧
はじめに
今回の学習指導要領の改訂では,各教科等の目標及び内容が,育成を目指す資質・能力の三つの柱(「知識及び技能」,「思考力,判断力,表現力等」,「学びに向かう力,人間性等」)で整理されたことを踏まえ,観点別学習状況の評価の観点は,「知識・技能」,「思考・判断・表現」,「主体的に学習に取り組む態度」の三つに整理されています。中学校では2021年度から学習指導要領が全面実施となっており,各学校においては,「主体的・対話的で深い学び」の視点から授業が実施されるとともに,新しい学習評価のもとで,先生方が生徒の学習状況を的確に捉え,評価の結果を次の指導に生かす取組が行われています。
しかしながら,家庭分野を教える先生方からは,三つの観点のうち,特に「主体的に学習に取り組む態度」の評価は難しい,もっと学びたいという要望が多く寄せられました。そこで,「主体的に学習に取り組む態度」の評価の工夫や他の観点との違いを,事例と共にわかりやすく解説したガイドブックを作成することになり,今回は元文部科学省初等中等教育局教育課程課教科調査官の筒井恭子先生に編著者として加わっていただきました。
第1章は理論編として,新しい学習評価の内容,家庭分野で育成する資質・能力と学習評価の関係に加え,家庭分野における授業改善と「主体的に学習に取り組む態度」の評価についてまとめています。第2章は事例編として,各地の先生方にご協力いただき10のモデル事例を紹介しています。事例の中では,「主体的に学習に取り組む態度」の学習評価に重点を置いて,ワークシートやポートフォリオ等の評価方法と共に,生徒の具体的な記述例を示しています。
本書が、家庭分野の先生方の今後の指導と評価の一助となり,より充実した授業が実現されることを願っております。
2023年5月 /杉山 久仁子・鈴木 明子
-
- 明治図書