- 序文(解説)
- T 全教科
- 全学年
- ユーモア日付けベスト10
- 全学年
- 板書で書き慣れさせる
- 全学年
- 蛍光カラーチョークでどの子どもにも易しい板書を
- 全学年
- 学習課題や主発問を板書する
- 全学年
- 強調するためのミニ小道具を使う
- 全学年
- 討論をするときは左右対称に
- 全学年
- 板書はノートのフォーマット
- 全学年
- サブシートで黒板すっきり!
- 全学年
- ホワイトボードで授業を盛り上げる
- 全学年
- 次の時間にも使える板書〜模造紙を使おう〜
- 全学年
- 4月,板書そっくり視写
- 全学年
- 電子黒板を利用した板書法
- 全学年
- 1人1人に「短冊黒板」を持たせ板書
- 全学年
- ポストイット法利用〜板書
- 全学年
- 支援を配慮した黒板@〜カードで指示をする〜
- 全学年
- 支援を配慮した黒板A〜挿絵を映す〜
- 全学年
- チョークの使い方を指導する
- 中・高学年
- 移動黒板を活用しよう
- 全学年
- 板書を美しくする黒板の作成
- U 算数
- 全学年
- 黒板を子どもたちの意見で埋め尽くす! オープンエンドアプローチを使った算数授業
- 全学年
- 算数ミスを減らすミスバチ付き板書
- 5年「割合とグラフ」
- 解き方をシンプルな形式で与えよ
- 4年「きまりをみつけよう」
- 板書をヒントに思考活性化
- 4年
- コツマークで要点整理
- 4年
- 役立つ板書グッズ〜教師用ミニ定規
- 4年「大きな数」
- 大きな数を万ション・億ションで教える
- 低学年
- 低学年の算数では板書は1枚の絵
- 1年「にているかたち」
- ノート指導を容易にする板書の工夫
- 1年
- 黒板にマス目を
- 1年「答えが10以下の足し算」
- ぜんぶでいくつ
- V 理科
- 全学年
- 重用語句をこう押さえる@〜「詩」の暗記の要領で
- 全学年
- 重用語句をこう押さえるA〜黒板を問題集に!
- 全学年
- 「一斉板書」で逆転現象を生む
- 全学年
- モノを貼り立体的な板書に
- 全学年
- 立体型板書で資料提示を工夫する
- 全学年
- 拡大コピーを使った理科指導の板書
- 3年「太陽の動き」
- 太陽の動きがばっちりわかる板書術
- 3年「植物のからだをしらべよう」
- 「消して,残す」板書でスケッチの仕方を教える
- 3年
- 学習内容の要点を全体として組織する板書づくり
- W 総合
- 高学年 英語活動
- フラッシュカードを有効に使った板書
- 3年 食育
- 牛乳をしっかりと飲もう
- X 図画工作
- 3年
- パレットの使い方における板書の工夫
- Y 生活
- 1年「あさがおをそだてよう」
- 活動の手順を入れた板書の工夫
- 1年
- 気づきを導くための板書方法
- Z 道徳
- 中学校
- 「ハートメーター」で気持ちを整理
- 高学年
- 子どもが最後にあっと驚く板書
- 3年
- 発言の要点を絞る板書
- 1年「きれいなことばをつかおうね」
- 真ん中から書き始める板書
- [ 特別活動
- 中学校
- 学級の合い言葉を決めよう
- 全学年
- 列対抗の板書リレー
- 全学年 連絡黒板
- 明日の授業の思考を深める連絡黒板3つのポイント
- 6年
- 出会いの4日間,黒板メッセージで子どもを動かす
- 5年 係活動
- 全体表示と色分けで係活動を振り返る
- 中・高学年 係活動
- 係に黒板を開放しよう!
- 中・高学年
- 話し合いをスムーズにする「小黒板」
- あとがき
序文(解説)
本書には,大小55本の論文が掲載されている。その多様さに驚かれるはずである。わたしも一読して,驚くことばかりであった。アイディア満載である。「板書に,こんなにアイディアがあるのか」と,驚いたのである。
全教科19,算数11,理科9,総合2 図工1,生活2,道徳4,特別活動7で,合計55本である。
古川光弘氏は,この原稿を集めるとき,100本以上になるとは思わず,1冊にまとめる予定であったようだ。それが,あまりにも多いので2冊にしようということになった。まとめるのが大変だったことだろう。
とにかく,全教科にかかわることが,なかなかユニークである。日付の書き方の工夫1つで,子どもを集中させ,引きつけることは証明ズミである。工夫は限りなくできる。子どもにも工夫させるとより面白くなる。1時間ごと,あるいは,1日ごとに交代で毎時間,日付を書かせるのも1つの方法である。
6年生ともなると,驚くような工夫をし,みんなを「あっ!」といわせる。いわせようと工夫してくる。順番を決めておくといい。「日付なんて」といわないで,実践してみると効果のほどがわかる。
「蛍光カラーチョーク」を使う例も出ている。これは実に美しい文字や絵になり,子どもはとても喜ぶ。いつも使わないで,時々使うと効果的である。
「ミニ小道具」の例として,「」などを紙に書き,磁石をつけておいて,必要なときに使うと板書に変化ができ,動きも出てきて面白い。蛍光カラーチョークなども,「ミニ小道具」といえよう。「ふき出し」なども書いておいて,必要なとき使うのもよい。
とにかく,全教科にかかわる板書の工夫例は圧巻である。
算数は,とかく書きすぎる傾向がある。計算が黒板いっぱいに書かれていて,ノートする気にもならないものがある。不要なものは消して,もっとすっきりした板書にしてほしい。その例が,本書に出ている。
板書で大切なことは,1時間でちょうど黒板いっぱいになるくらい書き,途中で消さないことである。「黒板がいっぱいになったら終わりだな」とわかるようにすることだ。時計がわりにもなるようにすることだ。
わたしは,大学の授業でも,この方法をとっており,最後に,復習しながら消していき,全部消えたとき終わりになるように時間配分している。学生が教師になったとき,こうしてほしいということを行っているのである。
本書では,今述べたようなことが随所に書かれているので,とても参考になると思う。
理科の板書は,実験の図が必要なことがある。このために「ミニ道具」として,実験の絵を描いたものをストックしておくとよい。ノートに実験道具や方法を,きれいにきっちり書かせることも大切だ。このためには,多く書いてはダメ。書く意欲をなくす。強弱をつけることだ。実物の写真や子どもの描いた絵などが,展示された板書例が出ているが,とてもいい。
何しろ,総合,図工,生活,道徳から特別活動の板書のしかたが述べられているのは,ユニークである。これらの教科で,まともに板書しているのをみたことがない。いかにもおざなりである。だからこそ,本書のこの部分がとても役立つと思う。「こんな板書をしてほしい」と思うものが出ているので,参考になることはまちがいない。
bT,bUに投稿してくださった方々に敬意を表し,お礼を申し上げたい。多様なものをうまくまとめた古川氏にもお礼を申し上げたい。
もちろん本書も,明治図書の江部編集長のはからいで,2冊同時に発刊できるようになり,心よりお礼を申し上げたい。ありがとうございました。
2007年11月 /有田 和正
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- 明治図書