- 待望の中学校実践事例集
- 発刊にあたって
- 自己実現への道,これこそ美術教育
- この本の見方・使い方について
- 第1章 押さえておきたい!美術指導の基礎基本
- 1 分野別 技法と実践のポイント
- 絵画
- @絵の具について
- A版による表現について
- 彫刻
- @彫刻について
- Aモビールの制作
- デザイン
- @デザインのいろいろ
- Aポップアップカードの制作
- 鑑賞
- @鑑賞の方法
- A鑑賞のワークシート
- 2 怪我をしない用具の扱い方と安全対策
- 第2章 自分らしくつくるアイデア満載!ザ・ヒット題材
- 絵画
- 1 作品で自己紹介しよう! [1年]
- 2 私の描いたものは何でしょう [1年]
- 3 風景に心を重ねて [1年]
- 4 思い出の一場面 [1年]
- 5 伝えたいわたし [2年]
- 6 たとえばこんな妖怪が [2年]
- 7 Abstract Painting [2年]
- 8 ヒカリノハンガ [2年]
- 9 漫画表現を楽しもう [3年]
- 10 心の色ってどんな色? [3年]
- 11 今,私はここにいる [3年]
- 彫刻
- 12 いろいろなわたし [3年]
- 13 そばにいて私の○○な人 [1年]
- 14 壁を彩る!ツナガレリ−フ! [1年]
- 15 発見する・感動する [1年]
- 16 変身!分身!なりたい自分お面! [2年]
- 17 ダイナミックに「柔毛」をつくろう! [2年]
- 18 最近,空気中に何かいる [2年]
- 19 わたしのあした [2年]
- 20 不思議な生き物ストーリー [2年]
- 21 ぬののいろいろ [3年]
- 22 Inside out [3年]
- 23 自分のカタチ [3年]
- 24 心の中に広がる風景 [3年]
- デザイン
- 25 文字の形を生かして [1年]
- 26 漢字の部屋 [1年]
- 27 ドリンク大作戦!! [1年]
- 28 自分だけの虹色をつくろう! [1年]
- 29 つながれ!みんなの思い!クラスの巨大団結シンボル! [1年]
- 30 つながる!ア〜〜トする文字! [1年]
- 31 牛乳パックをデザインしよう!〜中学生が買いたくなるパッケージ制作〜 [2年]
- 32 ○○中学校のよさを校章で表そう! [2年]
- 33 ○○中シューズコレクション2014 [2年]
- 34 心の中に種をまいたら [2年]
- 35 みんなの花,満開 [2年]
- 36 世界で1枚のTシャツ [3年]
- 37 つながる立体トリックアート [3年]
- 工芸
- 38 UTSUWAをつくろう [1年]
- 39 MY・郷土玩具 [1年]
- 40 大切な人のフォトコレクション [2年]
- 41 心と心をつなぐおもちゃづくり [2年]
- 42 ぐるぐるランプシェード [2年]
- 43 Horloge−共に時を刻む− [2年]
- 44 一生もののマグ&コースター [3年]
- 45 心フレーム [3年]
- 46 紙と粘土と私 [3年]
- 鑑賞
- 47 私はどんな人? [1年]
- 48 あなたの心に〜祈り・願い〜 [2年]
- 49 「美しい」とは何だろう [3年]
- 50 鑑術名人になろう〜体感型鑑賞を通して〜 [3年]
- 執筆者一覧
待望の中学校実践事例集
いよいよ待望の第2弾,名古屋市造形教育研究会による中学校版実践事例集が上梓された。
全体は2章構成になっており,名古屋市造形教育研究会のこれまでの実践研究の成果がまとめられたものである。
第1章は,中学校美術を進める上で,知っておくべき基礎・基本それに安全面への配慮がコンパクトにポイントアップされている。
ともすれば,常識の範疇ですませてしまい,見逃しがちなこれらの点は,とても大切な観点である。特に,具体物と対峙し,日常的にものづくりをする経験の乏しい中学生にとってはなおさらであろう。
そして,第2章は,本書の中核である絵画,彫刻,デザイン,工芸そして鑑賞の全領域にわたる50題材もの実践事例である。
事例では,実践事例の小学校版と同様,必要な環境,題材の解釈,学習の展開,言葉がけ,そして評価の観点が具体的に示されているので,事例を参考に追試する際にも実践のイメージがつかみやすい構成になっている。
本書を何より際立たせているのは,中学生のもつリアリティを捕らえ,造形表現活動に結びつけ,どう成立させるかという点に関し,実践者の様々な工夫が凝らされていることである。たとえば,人間集団においてかもし出される「空気」に着目し,それをどのように造形化できるかなどの実践は面白い題材である。工芸領域では,自分の「時」を刻む時計づくりの実践が載せられている。この題材自体は,特に目新しいものというわけではないが,ものづくりの原点に立ち返り,ものをつくるということの意義や意味を考えさせ,美術に本来の力を取り戻す大切な題材ということができる。この他にも,学習指導要領の観点を具体化した工夫に満ちた題材が所狭しと掲載されている。
本書をもとに読者の皆様のアイデアが加わり,子どもたちの琴線に触れる授業が展開され,ものを創る喜び,表現することの難しさ,楽しさを経験できるものと思う。
平成28年1月 愛知教育大学 教授 /竹井 史
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- 明治図書
- 免許外の教員にとって授業を行う上での参考になるアイディアがたくさん示されてあります「。しかも、生徒の個性が輝く題材例であるので、すぐに利用させてもらいました。良い本だと思います。2023/2/2250代・中学校教諭