- 序文(解説)/有田 和正
- T 子どもを熱中させる発問の開発・国語
- すらすら書ける行事作文──運動会を例に──
- ユーモアを育てる──おもしろコピーをつくろう──
- 文字のないページを授業する
- 変化のある繰り返しで上位概念・下位概念を教える「どこにはるの?」──はる位置をわざと間違える──
- カタカナの学習は音で決まり!
- 「知的興奮」を覚え・楽しむ授業づくり
- わかりやすく 伝えよう
- マネが熱中を呼ぶ狂言「附子」
- 見出しを工夫した新聞作り
- U 子どもを熱中させる発問の開発・算数
- 1年の1学期にできる「計算パズル」
- 九九の表は面白い/たし算・ひき算の筆算の「計算パズル」
- 長い針はたいせつだ
- カレンダーで問題を作ろう
- わり算の「計算パズル」
- 桁の多い計算の筆算パズル
- わり算の筆算パズル
- 約分と通分のパズル/分数のたし算パズル
- 約分フラッシュカードで熱中
- V 子どもを熱中させる発問の開発・生活
- うわぁ,お日様がかじられている!
- おたまじゃくしを育てよう
- W 子どもを熱中させる発問の開発・理科
- 1枚の写真から昆虫の成長を考えよう
- 教科書の表紙を使って
- 見えないものが見える!!「春一番」が見える?──星座に興味を持たせる──
- 「アルコール爆発」にびっくり
- 科学者の発想を生かした発問
- べっこう飴を作ってみよう
- 隠したヒレが子どもを引きつける
- 新聞の天気図1枚あればいい
- 「お砂場遊びをしマーチュ」で子どもの目が光る!
- 写真から生き物の知恵を知る
- 化石を見せて地球の不思議に迫る
- 海苔は植物か?──実験を楽しく! おいしく!──
- X 子どもを熱中させる発問の開発・社会
- 知っているようで知らない
- 「マスコット」から警察の願いをさぐる──「これは何でしょうか」の発問はネタが命!──
- 消防自動車は赤じゃないといけないの?
- 自動車工場で働く人は,服の違いで仕事が変わる
- 「雑煮」からふるさとを見る
- 子どもの登場するビデオでつかむ
- 身近なものを見つめ直す──校章の秘密──
- 回転寿司屋に行ってみよう/トリビアの海
- 魚の種類はどのくらい?
- 「この針何や?」
- 工場見学に行こう!
- モノとアウトラインで熱中
- 縄文時代の食生活に迫る!
- 「あなたは縄文人? それとも弥生人?」
- 「なんのなきごえですか?」ナウマン象の声を聞かせよう
- 君なら何点をつける?
- 「出入り口」から身分が見える!
- 「ビールのラベル」から,戦争中の生活の様子を追究する
- 市町村合併から考える政治の学習
- 「カップめん」から世界を見る
- 虫食いキャッチフレーズに熱中
序文(解説)
「教材・授業開発研究所」編で,発展教材と補充学習のワークを,4教科・全学年分を明治図書から出していただいたのは,昨年のことである。
なかなか好評で,よく売れていると聞いている。ワークの方は,子どもも買っているという。うれしいことである。
こうした折,兵庫の古川光弘氏から
教材・授業開発研究所のメーリング・リストをつくりたいが,やらせてもらえないか。
というお便りをいただいた。
全く予期しないうれしいことであった。
わたしには,MLを開く技術も時間的ゆとりもないので,ふたつ返事でお願いした。MLに,わたしも毎月小文を書く約束もした。
そして,各支部やサークルにMLの参加を呼びかけた。多くの支部やサークルが参加してくれた。今も,増えつつあるようである。
MLでは,毎日,面白い情報が飛びかっているようで,かなりの交流がなされているようである。この情報網を使って,何かアクションをおこしてはどうかと考えた。
明治図書の江部編集長に相談したところ,「MLの活性化のためにも,研究所の活性化のためにも,MLを使って原稿を集め,いいものをまとめて本にしたらどうか」
というありがたい提案をいただいた。方向性も示していただいた。
そこで,早速,古川光弘氏と相談の上,
導入で子どもを熱中させる発問のあり方
というテーマを決めて,原稿募集することにした。
募集教科は,国語・社会・算数・理科の4教科とし,1つの論文の長さを「400×3枚(1200字)」として募集することにした。このくらいの長さならば,応募数が多くなるだろうと考えてのことである。
10月末締切ということにしたが,集まり具合いで延ばすことも考えていた。12月になって,73本の原稿が集まった。
これを古川光弘氏が,教科ごと,学年ごとにきれいに整理して,年末にわたしのもとに送られてきた。
わたしは,国語と算数が圧倒的に多く集まるものと予想していたら,社会が一番多かった。しかし,国語13本,算数21本,理科15本,生活2本,社会22本で,バランスがとれていると思った。
著者をみると,1人で15本応募した黒川孝明氏が一番多かった。よくぞこれだけ書いたものだと感心した。
わたしは,73本の原稿に一通り目を通した。
「導入」にしぼったので書きやすいと思ったが,内容をみるとそうでもない感じがした。「導入」はもっと強力なものでないと,子どもの知的興奮をおこさないのではないかと思った。
「80ヘエー」を超えるものがもっとほしかった。
正直にいって,かなりの差がある。使えないようなものもあるし,かなりいいものもある。これだけで1冊の本にしたいと思うようないいものもある。
わずか3枚の中に,よくぞこれだけ内容をつめ込んだものだと感心するものもあった。読んでいて変化があって面白かった。何しろ1本の原稿が短いからである。
しかも,こちらから依頼したものではなく,自らの判断で,よくこれだけ応募して下さったと感謝している。
これまでに,MLで集めた原稿を本にした例はないのではないだろうか。この意味では画期的な本になるものと思う。
次は,また新しいテーマを決めて募集し,第2弾,第3弾を出したいと考えている。古川氏もはり切っている。
導入だけで4教科をまとめた例は少ないと思うので,使う方はかなり得だと思う。1冊で4教科,しかもいろいろな学年の導入例をみることができるからである。
使ってみた上で,ご批判いただければありがたいことである。どうぞ,手にとってみていただきたい。
前にも書いたように,本書は明治図書の江部編集長の強力な後押しでできたものである。そうでなければ,なかなかこのような企画は世に出るものではない。本当にありがたいことである。記してお礼を申し上げたい。ありがとうございました。
また,応募して下さった方々にも,厚くお礼を申し上げたい。そして,本書を実質的にまとめて下さった古川光弘氏にも厚くお礼を申し上げたい。ありがとうございました。
2005年1月 /有田 和正
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- 明治図書