- 第1部
- 第1章 授業改善とティームティーチング
- 授業をかえるということ
- ひとり一人の子どもが生きる授業へ
- 教師もかわる授業へ
- 授業をかえるための課題
- 課題を克服するティームティーチングとは
- 第2章 個性化教育とティームティーチング
- 個性化教育とは何か
- ティームティーチング(T・T)に対する教師の心理
- T・Tの授業をはじめて行おうとしたときの教師の不安
- T・Tの授業に対する違和感
- ティームティーチング(T・T)の影響
- T・Tの授業だからこそ実現できたこと
- T・Tのメリットとデメリット
- 個性化教育におけるティームティーチングの役割
- 愛媛大学教育学部附属中学校の「教科間選択学習」
- 香川大学教育学部附属坂出中学校の「合科型自由学習」
- 千葉県東金市立鴇嶺小学校の「国際理解教育」
- 愛知県東浦町立緒川小学校の「オープン・タイム」
- 第3章 ティームティーチングと教師の成長・発達
- 個体史的ティームティーチング論の取り組み
- 近年のT・T導入とその評価
- 筆者のT・Tの経験
- 学級王国の扉をティームティーチングで開く
- T・Tの意義と問題点
- ティームティーチング実施の条件
- ティームティーチング担当教師の人間関係と権力関係
- T・Tにおける教師の関係、子どもの関係
- 協力学年担任制というティームティーチング
- 教師の成長・発達とティーム・ティーチング
- 初任者の目でみたティームティーチング
- 中堅時代のティームティーチング的体験
- ベテラン時代のティームティーチング――高学年のT・T
- 終わりに
- 第2部
- 第1章 ティームティーチングによる授業づくりの技術
- T・Tは授業設計を変えたか
- 授業づくりのT・Tの技術
- 個人差に対応するために
- 多様な学習活動を展開するために
- きめ細かな対応ができる指導案を作成するために
- クラス間の学力差や進度差をなくすために
- 指導に関する学年での共通理解を図るために
- 教師の授業準備の簡略化・効率化を図るために
- T・Tの基本パターンをつくるために
- 加配教員を活用するために
- T・Tによる授業づくりから学校づくりへ
- 第2章 ティームティーチングを支える指導・支援の技術
- ティームティーチングには新しい指導技術が必要
- 指導・支援のスキル
- 課題提示の技術
- 指導の役割分担の技術
- 発問と作業分担の技術
- 説明円滑化の技術
- 指導・共同追求の技術
- 分けて指導する技術
- 机間指導の技術
- 指名・指示の技術
- 評価・見取りの技術
- まとめの技術
- 第3章 ティームティーチングによる評価の技術
- T・Tは評価活動を変えたのか
- T・Tによる評価の技術
- 多様な評価・多面的な評価のための技術
- 子どもの自己評価を促し、活用するための技術
- 評価活動を効率化するための技術
- 評価情報を蓄積し、活用するための技術
- 授業改善のための評価の技術
- 柔軟な授業展開をするための技術
- T・Tによる評価のポイント
- ティームティーチングの学習指導案づくり
- T・Tは学習指導案を変えているか
- 新しい学力観・評価観と学習指導案の変化
- 学習指導案作成の目的と機能
- T・Tにおいては何故学習指導案の作成を重視するのか
- 全国のT・Tの学習指導案の特徴
- 学習指導案づくりで重視する授業の構成要素
- T・Tによる学習指導案づくりのポイント
- 総合的学習・異教科(合科)とT・T
- 岡山県吉備高原のびのび小学校
- 香川大学附属坂出中学校
- 熊本県山鹿中学校
- 個別化・個性化教育とT・T
- 広島県東広島市西条小学校
- 青森県八戸市白銀南小学校
- オープンスペースの活用とT・T
- 岡山県遷喬小学校
- 東京都台東区浅草小学校
- T・Tにおける評価の活用
- 宮城県仙台市荒町小学校
- 京都府宇治市宇治中学校
- 学校全体としてのT・Tの取り組み
- 広島県東広島市高美が丘小学校
- 静岡県磐田市磐田北小学校
- 宮城県気仙沼小学校
まえがき
ティーム・ティーチング(T・T)が導入されて早くも6年目を迎えた。かつてT・Tがブームになったとき,学校教育を変えるまでにはT・Tは展開しなかった。今回もT・Tは,単なる一指導法として授業で活用されるだけにとどまってしまうのだろうか。そうではない。自己教育力,新しい学力観の登場から生きる力へと学校で培うべき学力が知識・理解に偏った知育偏重からの脱却という学校教育の改革の具体的な方策として,T・Tの可能性は探られているのである。ここでいう具体的とは,授業実践の形でT・Tのあり方を示すことが,教師に求められたのである。
そこで,平成7年度にわたしたちが,教員の加配を受けたT・T実践校と考えられる全国の小中学校のT・T担当者(実践者)を対象に,具体的な授業実践に基づく調査を行なった。同時に,研究報告や研究紀要,指導案を送付していただいた。本書は,その調査結果に基づき具体的なT・Tによる授業づくりの課題を,設計・実施・評価の各段階ごとに明らかにし,それらに対応するためにT・T実践校で用いられている指導技術を整理し,解決策として提案したものである。また,T・Tの指導案づくりのポイントもT・T実践校の指導案をモデルに提案している。本書は,その意味で具体的なT・Tによる授業づくりのあり方を提案した書であるといえる。
同時に,T・Tという指導法を鍵として,授業改善,個性化教育,さらに教師自身の成長という問題を提起した。T・Tが学校教育,授業,教師を変える旗手となりうることを改めて考えていただきたいと思ったからである。
そして,学校による取り組みとしてのT・Tの実践校を,今後T・Tに学校として取り組んでいただきたいという願いを込めて紹介している。
その意味で本書がT・Tの授業づくりに少しでも役立てばこの上ない喜びである。また,さらなるT・Tによる授業改善のために,忌憚のないご意見・ご批評もいただきたいと思っている。
最後になりましたが,本書の出版を奨めていただき,辛抱強く執筆を励ましていただいた明治図書の江部満氏,笹岡敏紀氏に深く感謝を申し上げます。
1998年5月 編者を代表して /浅田 匡
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明治図書















