アクティブ・ラーニングで授業を変える!「判断のしかけ」を取り入れた小学校国語科の学習課題48

アクティブ・ラーニングで授業を変える!「判断のしかけ」を取り入れた小学校国語科の学習課題48

好評2刷

インタビュー掲載中

子どもが熱中し、みるみる意欲を引き出す学習課題が満載!

資質・能力の三つの柱の一つである「思考・判断・表現力」。「判断のしかけ」を切り口にその力を育てながら主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)につながる教科書教材に合わせた小学校国語科の学習課題を導入・展開・まとめの授業展開例とともに紹介。


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ISBN:
978-4-18-209618-1
ジャンル:
国語
刊行:
2刷
対象:
小学校
仕様:
B5判 128頁
状態:
在庫僅少
出荷:
2024年12月5日

目次

もくじの詳細表示

監修のことば
/中洌 正堯
序章 「主体的・対話的で深い学び」を実現する学習課題と授業づくり
1 「深い学び」の実現を志向するアクティブ・ラーニング /三津村 正和
2 「演出的読解方法」が導く文学作品のダイナミックな読み /中洌 正堯
―「学習課題」開発の新たな視点―
1章 「深い学び」を実現する文学教材の学習課題と授業づくり
1 文学教材の学習課題とアクティブ・ラーニング /長崎 伸仁
2 文学教材の学習課題とアクティブ・ラーニングの授業づくり
1年
@MVPは誰だ?
「おおきなかぶ(共通)」
A一緒に遊びたかったのはくじらぐも?それとも,子どもたち?
「くじらぐも(光村)」
Bエルフへの大好きレベルを考えよう
「ずうっと,ずっと,大すきだよ(光村)」
Cたぬきが糸車で糸をつむいでいたのは,いたずらか?いらずらじゃないか?
「たぬきの糸車(光村)」
2年
@この物語で欠かすことができないのは誰?
「スイミー(共通)」
Aきつねは,ひよこ・あひる・うさぎを食べようと思っているかな?
「きつねのおきゃくさま(共通)」
B「お手紙」の主役は,がまくん?それとも,かえるくん?
「お手紙(共通)」
C「かさのじぞうさま」と「手ぬぐいのじぞうさま」の感謝の気持ちは同じ?
「かさこじぞう(共通)」
3年
@どちらのかげおくりの方が幸せだったのかな?
「ちいちゃんのかげおくり(光村)」
A昔からの「言い伝え」とおもしろい「歌」,これから,村人が伝えていくのは,どっち?
「三年とうげ(光村)」
B女の子に,おにたの本当の姿を伝えた方がいい?
「おにたのぼうし(共通)」
C最後に,あなぐまにお礼を言ったのは,きつねでもいい? (もぐらでないとダメ?)
「わすれられないおくりもの(共通)」
4年
@この物語の題名は,「夏みかん」でもいい?
「白いぼうし(共通)」
Aゆみ子は,お父さんのことを知らないままでいい?知らせてあげたい?
「一つの花(共通)」
Bのぶよにとって,運動会の思い出ベスト3は?
「走れ(東書)」
Cごんは,兵十のおっかあに何を語るのだろうか?
「ごんぎつね(共通)」
5年
@大造じいさんと残雪の「ライバル度」はいくつ?
「大造じいさんとガン(共通)」
A紳士たちへのおしおき?それとも…?
「注文の多い料理店(共通)」
B幻灯会に招待したのは誰のため?
「雪わたり(共通)」
C神様はいたのか?いなかったのか?
「わらぐつの中の神様(光村)」
6年
@ひろしとお父さん,どっちがどれだけ悪いのだろう?
「カレーライス(光村)」
Aノリオは何も言わなかったのか?何も言えなかったのか?
「川とノリオ(共通)」
B「きつねの窓」に隠された「真実」は何か?
「きつねの窓(共通)」
C太一は,クエから逃げたのだろうか?
「海の命(共通)」
2章 「深い学び」を実現する説明文教材の学習課題と授業づくり
1 説明文教材の学習課題とアクティブ・ラーニング /正木 友則
2 説明文教材の学習課題とアクティブ・ラーニングの授業づくり
1年
@どこが似ている?どこが違う?仲間探しをしよう!
「歯がぬけたらどうするの(東書)」
Aどちらの題名の方がいいかな?
「みぶりでつたえる(教出)」
Bどの「つくり」を書いた方がいいかな?
「じどう車くらべ(光村)」
Cライオンの赤ちゃんとしまうまの赤ちゃんが「けんか」をしたら… どちらが強いかな?
「どうぶつの赤ちゃん(光村)」
2年
@アニメにするとしたら,主人公は「たんぽぽ」?「わた毛」?「たね」?
「たんぽぽのちえ(光村)」
A獣医さん,その仕事は明日もしますか?1年後もしますか?
「どうぶつ園のじゅうい(光村)」
B「〈すごいvs.賢い〉メーター」をつくろう!
「ビーバーの大工事(東書)」
C「人生って大変だよ!ランキング」をつくろう!
「さけが大きくなるまで(教出)」
3年
@「少しだけ役立っている」でもよいのでは!?
「自然のかくし絵(東書)」
A「まいご」の絵文字から,「親しみ」を感じる…?
「くらしと絵文字(教出)」
B題名は本当に「すがたをかえる大豆」でいい?
「すがたをかえる大豆(光村)」
Cウィルソンさんは,どの実験・研究に興奮した!?
「ありの行列(光村)」
4年
@ヤドカリとイソギンチャク,どちらが得をしているのでしょう…?
「ヤドカリとイソギンチャク(東書)」
A実験3以外は必要ない?
「花を見つける手がかり(教出)」
B勉強でも動かなくてはいけないの…?
「動いて,考えて,また動く(光村)」
Cアップとルーズ…?ルーズとアップ…?
「アップとルーズで伝える(光村)」
5年
@6段落は必要…?
「動物の体と気候(東書)」
Aもしも一つに絞るとすれば…?
「言葉と事実(教出)」
B筆者と自分が「伝えたかったこと」を比較しよう!
「生き物は円柱形(光村)」
C弟子入りするなら…どちらを選ぶ?
「千年の釘にいどむ(光村)」
6年
@イースター島に森林がなくなったのはなぜ…?
「イースター島にはなぜ森林がないのか(東書)」
Aもしも鳥獣戯画の作者が本文を評価するとすれば,どのように評価するのだろう?
「『鳥獣戯画』を読む(光村)」
B新しい暮らし方ランキングを作ろう!
「自然に学ぶ暮らし(光村)」
C「ぼくの世界」と「君の世界」の関係を図で表そう
「ぼくの世界,君の世界(教出)」
あとがき
/長崎 伸二
執筆者一覧

監修のことば

 国語教育実践史上に,青木幹勇の『問題をもちながら読む』『書きながら読む』『考えながら読む』(明治図書,1976)の三部作がある。とりわけ『問題をもちながら読む』は,その書名からしても,本書の先行実践研究として,じゅうぶん検討,吟味するに値する。

 いま,『問題をもちながら読む』(単行本は1964)の「まえがき」から主要論述(○)を抜き出してみよう。一つ一つが,私たちの実践研究に関わる検討課題(→)であることに気づく。

 ○国語指導の中で,ほんとうに,自主的,自発的な学習のできる子どもを育ててみたい

  →私たちは「主体的」という言葉を採用している。

 ○自ら学ぶ子,すすんで学習をうちたてていこうとする子ども,それを,「問題をもちながら読む」という指導と学習の上にとらえようとした

  →青木幹勇の「問題」と私たちの「学習課題」との共通点,差異点は何か。

 ○おのずから段階があり……学年により,学習の内容により,適切な指導が必要

  →私たちの「学習課題」の系統性,関連性をどう考えるか。

 ○学級集団での協同学習,つまり子どもたちが,たがいに各自の解釈,各自の思考をもちよって,より高い,よりち密な学習の成果をもとめるという態勢をきずく

  →アクティブ・ラーニングでは,「協働性」「対話性」が求められている。

 ○子どもたちの書くこと,話すこと,解釈することの中から,教材の研究,指導の方法,その他の問題(資料)がほとんど無尽蔵に提示されてくる

 青木幹勇は,「子どもの作る問題」を,「問題の段階(質)」として,「第一類 質問や疑問に関する問題」「第二類 確かめ,確認を求める問題」「第三類 感想や,意見としてまとめられた問題(批判を含む―中洌)」「第四類 研究発表に関する問題」に分けている。また,「問題のひろがり(種類)」として,「1 文字,語,語句に関する問題」から,「2 文,文章/3 文法/4 表現/5 事実/6 人物/7 心情/8 意図や主題」,そして「9 読み手の意見や感想に関する問題」までの9類に分けている。今回,私たちが提示した「学習課題」は,青木幹勇のヨコ四類,タテ9類のどこに位置づくものか,それとも新たな座標を必要とするものか,考察してみるとよい。

 『問題をもちながら読む』の実践研究は,読書力の育成を視野におく個人の実践体系の一環であった。本書は,「学習課題」の開発について,各学年にわたる多くの実践者,多くの教材による「多様性」「協働性」を特色とする提案の書である。ひるがえってこの書は,実践者各人の「学習課題」の実践体系を創り上げていく際の有益な資料となるものである。


   監修者 /中洌 正堯

著者紹介

中洌 正堯(なかす まさたか)著書を検索»

兵庫教育大学名誉教授。元兵庫教育大学学長。全国大学国語教育学会等会員,日本国語教育学会(理事)。国語教育探究の会顧問,国語論究の会代表。国語教育地域学の樹立を目ざし,「歳事(時)記的方法・風土記的方法」を提唱する。

長崎 伸仁(ながさき のぶひと)著書を検索»

兵庫教育大学大学院修士課程修了。大阪府公立小学校教諭等を経て,山口大学教育学部教授,同附属光小学校長等を歴任し,現在,創価大学大学院教職研究科教授。全国大学国語教育学会理事。国語教育探究の会代表。

三津村 正和(みつむら まさかず)著書を検索»

インディアナ大学大学院修士課程修了。アリゾナ州立大学大学院博士課程修了。教育学博士。現在,創価大学大学院教職研究科専任講師。専門は,いじめ予防,多文化教育,演劇教育。

正木 友則(まさき とものり)著書を検索»

創価大学教育学部児童教育学科卒業。創価大学大学院文学研究科教育学専攻博士後期課程在学中。現在,帝京平成大学現代ライフ学部児童学科助教。全国大学国語教育学会会員。名古屋・国語教育探究の会代表補佐。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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      明治図書
    • 今まで模擬授業をするのが苦手で嫌嫌行なっていましたが本書と出会って、私自身も楽しんで模擬授業をしていることに気がつきました。
      2019/3/2220代 学生
    • 学習課題の工夫は教師にとって、永遠の課題だと思っています。だからこそ、いろいろな書籍を読み勉強しています。参考になりました。
      2018/3/440代・小学校教員
    • 授業の活性化に、学習課題がとっても大切だということが分かりました。主要な教材がかなり網羅されているので、これから先重宝することになりそうです。
      2018/2/2330代・小学校教員
    • 深いって? 学びって? いまの最大の問いです。
      2017/9/160代・教委
    • 教材別に分かれていてとても読み応えがありました。
      2017/8/430代・小学校教員
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