- はじめに
- 第1章 壁のように立ちはだかる困難から得た「逆転の発想」
- 「きっちり」「ちゃんと」ができない…けどそれを生かしてしまった!
- 自分の気持ち次第で「気になる子ども」が気にならなくなった!
- 第2章 これでいいのだ!「開き直り」学級づくり
- 学級経営や授業は下手でOK
- クラスはガチャガチャしてていい
- 授業をうまくこなすより、子どもといっぱい遊んだ方がいい
- 学級開きは肩の力を抜いてOK
- 引き継ぎは聞くけど、いったん忘れてしまう
- 「黄金の三日間」がなかったら、叱らず、やり直し
- 子どもの声は聞かない、教室のルールは教師が決める
- 問題行動を起こす子どもは甘やかす
- 理科の実験はやらせない
- 「朝の会」「終わりの会」「日直」をやめてしまう
- まずはテストで100点をとらせてノセる
- 教室環境はキチンとしていなくてOK
- 教室にモノを置かない
- 美しさもかざりも教室掲示にはいらない
- 子どもはきれいにそうじができなくてもいい
- 教師がそうじをする
- 保護者には誤解だけされなければOK
- 保護者に問題行動を逐一電話しない
- 叱ることだけは事前に予告しておく
- 第3章 頑張らない!トラブル「やりすごし」法
- 荒れたクラスではいろいろスルーしてOK
- 反抗的な子どもは相手にしない
- 子どもがエスケープをしても気にしない
- 参加したがらない子は無理にやらせない
- ケンカを止めない、させておく
- 忘れ物はさせておく
- 宿題忘れは叱らない
- 高学年女子がグループ化しても放っておく
- 子どもは「平等」「同じ」でなくてOK
- 「ひいきだ」と言われたら「配慮だ」と答える
- 何だってとりえとして認めてあげる
- 頑張れるようにご褒美をいっぱいあげる
- 第4章 ちょっと気ままに「飾らない」授業づくり
- まずは特別な授業でなくてOK
- フツーの一斉授業でいい
- 算数は問題解決学習じゃなく、知識の教え込みをしてしまう
- 授業は騒がしいくらいがOK
- 雑学だってたくさん教える
- 教室の静かさに安心しない方がいい
- 授業中も自由にしゃべらせてみる
- 関係ない話が出た時はいさめてみる
- おしゃべりを増やすと子どもたちがかかわりだす
- 荒れたクラスほど、騒がしい授業がいい
- 少しふざけた授業もOK
- 算数の文章題をおもしろ問題にする
- 授業はゲーム形式にした方がいい
- 第5章 肩ひじ張らずに、ナチュラル「教師」術
- 教師を完璧にできなくてOK
- 本のとおりにクラスづくりができなくていい
- 教えてもらったことは3割うまくいけばいい
- クラスを思うようにコントロールできなくていい
- 子どもに寄り添うのはやめた方がいい
- やっぱり、学級は「王国」でいい
- 苦しくなったら逃げてOK
- 仕事は適当にこなしてもいい
- ムダなこともどこかで役に立っている
- 勉強会やセミナーに参加しない時があってもいい
はじめに
「こんなん、どうしようもないやん……」
追い込まれてしまった私はこんなことを、何度笑いながらつぶやいたかわかりません。
学級開きの日、教室に入ると、何人もの子どもたちがガムを噛んでいて、甘い匂いが漂っていた教室。
授業中にボール遊びをしていたことを注意すると、逆ギレし、机を蹴りとばして教室を飛び出していった男の子。
時には、はさみが飛び交ったことも……。
こういった、修羅場のような状況を乗り切ろうと、たくさんセミナーに参加し、本も読んだのですが、正論で正しいと言われている方法では、なかなかうまくいきませんでした。
そして、日々試行錯誤をしていく中で、正論で正しいと言われている実践とは、真逆の発想からの実践を試したところ、それがたまたまうまくハマり、学級を立て直すことができたのです。
また、視野を広げることができると、教師にとっても打開策が思い浮かびやすくなり、さらに、生きづらさを感じている子どもたちにとっても、微力ながら力添えができるのではと、今の私は考えています。
現在、壁にぶつかっている若い先生にとって、この本には正攻法は書かれていないかもしれません。でも、この裏ワザ的な、逆転の発想からの実践が意外にもよかったので、若い先生に是非紹介したいと強く思って、この本を書かせて頂きました。
この本を手に取ってくださっている若い先生の視野が、少しでも広がる一助になれば幸いです。
/小野 領一
※本書中のエピソードは個人情報保護のため仮名を用い、事実をゆがめない形で一部内容を変更しています。
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