生徒の心を拓く学級通信55選『翔べない豚さん』

生徒の心を拓く学級通信55選『翔べない豚さん』

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「人はみな,翔べない豚さん。不器用だけど愛らしい」。そう考える著者が,毎日懸命にはばたこうとする子どもたちの姿や感じたことをつづった55の学級通信です。


復刊時予価: 2,332円(税込)

送料・代引手数料無料

電子書籍版: なし

ISBN:
4-18-199962-9
ジャンル:
学級経営
刊行:
2刷
対象:
中学校
仕様:
A5判 128頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

目次

もくじの詳細表示

まえがき
1 我為人人 人人為我/ 4月入学式……(1年)
2 バイバイの笑顔/ 4月離任式……(2年)
3 助っ人活躍!/ 4月学級開き……(2年)
4 時代をかえなきゃいかんぜよ/ 4月学級目標……(2年)
5 なかま・ナカマ・仲間/ 4月学級開き……(3年)
6 生き方を選ぶ/ 4月進路……(3年)
7 表と裏とナナメと/ 4月清掃……(1年)
8 先輩面/ 5月身体測定……(1年)
9 得られるもの/ 5月体育祭……(2年)
10 育て僕らの自立精神/ 5月遠足……(2年)
11 カモちゃんはね……/ 5月積極性……(2年)
12 7時間目の時間割〜遠足を終えて〜/ 6月遠足……(2年)
13 作り上げるよろこび/ 6月掲示物……(2年)
14 命の長さ/ 6月生命尊重……(3年)
15 先生の卵,ひよこにかえ孵る/ 6月教育実習……(1年)
16 天馬のごとく〜合唱のもつ力(その1)〜・天馬は走り出した〜合唱のもつ力(その2)〜/ 6月合唱……(3年)
17 努力って報われる?/ 6月学習……(1年)
18 厳しさと優しさと/ 6月人のあり方……(3年)
19 小さなことかもしれないけれど/ 7月教室環境……(3年)
20 よいところ悪いところ/ 7月クラス……(1年)
21 3pの人間〜新聞の片隅に〜/ 7月社会の一員……(2年)
22 Mくん〜大人になった〜/ 7月社会性……(3年)
23 残暑お見舞い申し上げます/ 8月進路と部活……(3年)
24 環境は人を作る/ 9月教室環境……(1年)
25 シルバーシート/ 9月社会の一員……(1年)
26 補い合うということ「合唱と発言」/ 9月クラス……(1年)
27 いつか来る日〜吉村選手を知っていますか〜/ 9月社会の一員……(1年)
28 自分時間/ 10月生活習慣……(1年)
29 モノの見方のあっち側/ 10月中体連……(3年)
30 天知る地知る己知る/ 10月駅伝……(1年)
31 夢の島? いーえ,巨大迷路!/ 10月文化祭……(3年)
32 虹の谷に歌声が響く/ 10月合唱……(2年)
33 ほ褒め上手/ 10月生徒と教師……(1年)
34 翔ばせ豚さん/ 11月合唱……(1年)
35 日曜日の教室で〜良いクラスって?〜/ 11月合唱……(3年)
36 いつもありがとうございます/ 11月ご家庭……(1年)
37 大きな体大きな心/ 11月個性……(2年)
38 ふまれてたんぽぽひらいてたんぽぽ/ 11月個性……(1年)
39 育てるということ〜ひまわり〜/ 12月親と子……(3年)
40 聖夜に贈る「あなたたちへ」/ 12月個人………(1年)
41 13歳の自分は好きですか/ 1月個性……(1年)
42 日本のお正月/ 1月百人一首……(1年)
43 星に願いを〜岐路に立つみんなへ〜(その1)・(その2)/ 2月進路……(3年)
44 レジェンド〜伝説〜/ 2月生命尊重……(2年)
45 いちばん大切なこと/ 2月生命尊重……(2年)
46 AMERICAN/ 2月社会の一員……(3年)
47 リレハンメルへ〜オリンピック参加資格〜/ 2月平和の大切さ……(1年)
48 正直な子ども〜教室点描〜/ 2月教室点描……(1年)
49 ひらりんと手っちゃん〜ドキドキドキ〜/ 3月自主性……(1年)
50 あと15日/ 3月クラス……(1年)
51 くんとさん/ 3月3年がいないと……(1年)
52 がんばれユッコ!〜新しい世界で〜/ 3月転校生……(1年)
53 いのち〜私たちは毎日生きていく〜/ 3月個人……(1年)
54 翼は心につけて/ 3月進級……(1年)
55 教室の匂い/ 3月卒業後……(3年)

まえがき

 翔べない豚さん,ただの豚さん。

 背中にくくりつけた小さな羽はオンボロすぎて体重を支えきれず,助走をつける足は,短すぎてどたばたどたばた。

 ひいふうひいふう,汗びっしょりで。


 「ねえ,なんでやめないの?」

 「ボクね,信じてるんだ」

 「なにを」

 「ん。絶対に翔べるって」


 首都東京。そのすぐ側の街で中学の教師になって16年が過ぎました。

 変わりゆく子ども,大人。そして社会。世は声高にその変貌ぶりを書きたて,訴え,騒いでいます。曰く,

 「子どもがわからない」「子どもが怖い」

 そうですね。1年300日向き合っていても,怖いと思う一瞬はあります。けれど,それはホンのひととき。子どもたちは毎日懸命にはばたいています。ぶざまでも,拙くても,その瞳の輝きは消えません。


 人はみな,翔べない豚さん。不器用だけど愛らしい。


 そう思って書きつづった学級通信が,数百枚を超えました。

 その中から,ここに,55のお話をお届けします。これを読んで,皆さんが,もう一度子どもたちのことを信じようかなと感じてくだされば幸いです。


  2000年秋   /山下 莢

著者紹介

山下 莢(やました きょう)著書を検索»

東京都立大学卒業後,フリーライターを経て,

神奈川県で教員をして16年。国語科担当。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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      明治図書
    • 彼女の、教育にかける熱い思いに、もっと触れたい!それだけです。ぜひお願いします。
      2018/8/11あらっきー
    • 懸命に羽ばたこうとする子供の姿は、どの子供にも公平に愛情を注げる現場の人しかわからない。著者はまさにそのような人である。読むのが楽しみである。
      2018/8/6エディ
    • 筆者の貴重な体験を、拝読したい
      2018/8/5Akanee
    • 女性教師が生徒に体当たりで向き合う姿勢に感動を覚えます。教師は、ただ授業をすればいいということではないということの大切さを感じさせる1冊です。
      2018/8/4カンケツ
    • 山下さんの言葉には、豊かな重みがあります。彼女の世界に浸りたいです。ぜひ、よろしくお願いいたします!
      2018/8/3みおん

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