- まえがき
- T なぜ学級づくりにゲームが必要か
- U 本書の使い方
- V 学級づくりにゲームを生かす
- 1 先生となかよしになるゲーム
- 1こ引きじゃんけん/ 2 1こ替えじゃんけん/ 3 指立て数字/ 4 天狗の鼻/ 5 ビーム・フラッシュ/ 6 赤いくつ
- 2 なかよしの友だちを増やすゲーム
- 1 ぶったわね/ 2 はんたい絵かき/ 3 仲間をさがせ/ 4 ペアペア人間バスケット/ 5 クラスメート・ビンゴゲーム/ 6 出世ゲーム/ 7 どんじゃんけん/ 8 ピラニアゲーム/ 9 おとなりさん,よろしく/ 10 なべなべ底抜け/ 11 ロンドン橋落ちた/ 12 王様落とし
- 3 班のまとまりを作り出すゲーム
- 1 げんこつマンションのおひっこし/ 2 ゼッケンドッジボール/ 3 背中伝言ゲーム/ 4 ジェスチャー伝言ゲーム/ 5 新聞紙乗り/ 6 新聞で変身/ 7 名前文字さがし/ 8 リモコンスケッチ/ 9 新聞漢字さがしゲーム/ 10 漢字筆順リレー/ 11 1枚の紙で文字づくり/ 12 モデル歩きリレー/ 13 へびの皮むき
- 4 学級のまとまりを作り出すゲーム
- 1 列づくりゲーム/ 2 オオカミとヒツジ/ 3 どんでん返しドッジボール/ 4 水中ポートボール/ 5 赤白対抗しりとり/ 6 ずばり,何でしょう?/ 7 大あらし/ 8 赤白玉なげ合戦/ 9 発信源をさがせ
- W ゲーム指導Q&A
- あとがき
まえがき
この本は「学級づくりにゲームを生かす」の続編です。幸いなことに前著が好評で毎年版を重ねています。私たちが紹介したゲームでたくさんの子どもたちが歓声をあげているのかと思うと,本当にうれしい限りです。
さて,続編である本書は,「学級づくりに生かす」という部分をさらに意識して書きました。前著でも書きましたが,学級づくりにゲームを生かすための最も重要なポイントは「言葉かけ」にあります。
レクリエーション協会のゲームリーダーはこの「言葉かけ」が非常に巧みです。あっという間に参加者をゲームに引き込み夢中にさせます。そして,ゲームが終わったころには,不思議な一体感が生まれています。
学級づくりがうまいと言われる教師も「言葉かけ」が巧みです。ゲームリーダーをやらせても際立っています。
ただ,同じように優れたゲームリーダーであってもレクリエーション会のゲームリーダーと学級担任とでは違いがあります。それは,問題意識の違いです。
学級担任は,「学級集団をよりよく変容させていくにはどうすればいいのか」という問題意識を根底に持っています。ですから,「言葉かけ」にもおのずと違いが出て来ます。
本書では,この違いにさらにこだわってみました。
例えば,前著では,ゲーム中の「言葉かけ」にかなり力点をおいて書きました。ゲームそのものを盛り上げることが,まず大切だと考えたからです。ゲームを楽しむことができる人間関係をつくりだすことが,そのまま学級づくりにつながると考えていたのです。
しかし,その後,ゲームを重ねて行くうちに学級づくりにゲームを生かすにはゲームが終わった後の言葉かけが非常に重要だということに気づいてきました。
このゲームを一緒に楽しんだことによって,学級の雰囲気がどう変わったのか。人間関係がどのように変容したのか。短い言葉でいいのです。こういうところにほんのちょっと触れるだけでゲームの効果が一層増します。
学級の伸びていく姿を言葉によって示してやることで,学級がさらによい方向へと向かうのです。
本書は,単なるゲームの紹介書ではありません。私たちが,教室で実際にゲームを行った時の記録をそのまま載せた実践記録集です。本書を通して,私たちのめざす学級づくりの一端を知っていただければ幸いです。
/吉田 高志
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- 明治図書