- はじめに
- 1章 子どもが進んで動く 掃除システムのつくり方
- 掃除指導で大切にしたいこと
- 子どもが進んで動く掃除システム
- 2章 場所別 子どもが進んで動く 掃除指導のアイデア
- [教室(隅)] 隅専門係をつくって教室をもっときれいにしよう!
- [教室(机)] 机を素早く安全に運ぼう!
- [教室(ほうき)] お茶殻で教室がさわやかに!
- [教室(黒板)] 黒板掃除は拭く方向まで意識して!
- [教室(窓)] 専門の道具を使って本格的な窓掃除を!
- [教室(いす)] いすの脚のほこりを取ろう!
- [教室(紙類)] 紙類を上手に処分しよう!
- [靴箱] 列ごとに上げ下げして簡単靴箱掃除!
- [トイレ] ペアで楽しく!シンクロトイレ掃除
- [階段] 4人のチームワークで階段をきれいにしよう!
- [廊下] ほうきと水拭きで蛇行廊下掃除!
- [手洗い場] 単純な手洗い場掃除をもっと楽しく!
- [玄関] 学校の顔をピカピカにしよう!
- [集会室] 集会室掃除は窓閉めを忘れずに!
- [理科室] 理科室掃除は安全に整理整頓を!
- [家庭科室] 家庭科室掃除は衛生第一!
- [音楽室] 楽器の収納場所は写真ではっきり!
- [パソコン室] パソコンの天敵を撃退しよう!
- [体育館] 限られた人数でより効率的に!
- [運動場] 気づいたことを報告しよう!
- 3章 これは便利! 掃除のお役立ちアイテム
- [メラミンスポンジ] 感謝の気持ちを込めて机をピカピカにしよう!
- [けがきブラシ] ほうきのメンテナンスをしよう!
- [歯ブラシ] 細かなところの汚れを落とそう!
- [新聞紙] すぐに使えて活用法いろいろ!
- [新聞ストッカー] 場所を取らずに簡単収納!
- [長靴・手袋] 屋外でも水まわりでも安心・安全!
- [はたき] 高い場所の掃除はおまかせ!
- [ガムテープ] 年度末に差が出るとっておき活用法!
- [耐水性紙やすり] 床の頑固汚れを落とそう!
- [フローリングモップ] 木の床の土ぼこり掃除はおまかせ!
- [小型掃除機] ゴミを吸い取ってきれいにしよう!
- [黒板用小ぼうき] 狭い場所や高い場所をきれいにしよう!
- [掃除分担表] 役割分担は公平,適切に!
- [掃除分担表] 仕事の手順を覚えよう!
- [掃除分担表] 貼り替え簡単!ラミプレ掃除分担表
- 4章 子どもが進んで動く 給食システムのつくり方
- 給食指導で大切にしたいこと
- 子どもが進んで動く給食準備のシステム
- 残食を出さないためのシステム
- 5章 これでばっちり! 1年生の給食指導
- お手本の示し方
- 給食当番表のつくり方
- 配膳の教え方@
- 配膳の教え方A
- 食事マナーの教え方
- おかわりのルールの教え方
- 片づけの教え方
- 6章 楽しく身につく! 食事マナー指導のアイデア
- 楽しい「いただきます」で給食をスタートしよう!
- 自分の箸を忘れたときは…
- 騒がず,黙らず楽しく食べよう!
- 机のすき間は心のすき間
- みんなできる!おかわりタイム
- 麺の袋をすっきり片づけよう!
- ストローの袋をなくさず捨てよう!
- 歯磨きタイムを楽しい時間に!
- 正しいマナーで,仲良く食べよう!
- エコと思いやりの心を育てるちょっとした工夫
- 7章 みんな笑顔! 給食を120%楽しむアイデア
- ガールズ&ボーイズデーを楽しもう!
- 残ったご飯でおむすびをどうぞ!
- 給食の人気メニュー投票をしよう!
- 食べ物クイズで楽しもう!
- 食べ物のことをもっと知ろう!
- おかわり優先券をゲットしよう!
- お昼の放送のクイズに応募しよう!
- 遊びの相談をしながら楽しく食べよう!
はじめに
ある若手の先生と話をしたときのことです。
彼女は,
「研究授業後の検討会で,『子どもがよく育っている』『学級づくりがすばらしい』という話をよく聞くけれど,どうやったらそんな学級になるのか知りたいです。授業展開や発問は校内研修で学べるけれど,よい学級をつくるために具体的に何をどうすればよいのかよくわからないんです。そこを知りたいなぁ…」
と話してくれました。
子どもたちは,朝8時に登校し,5時間授業を受け,15時に下校します。授業の時間は,このうちのおおよそ半分で,残りの半分は,休み時間,給食,掃除,朝/帰りの会など,学級生活の時間です。
授業中は,教師の目が行き届きますが,授業以外の時間は,十分に目が行き届くとは限りません。
よい学級では,自主・自律,思いやり・協力,責任感,公正・公平,公共心などが育っています。そのことによって,たとえ教師の目が届かなくても,学級全員が安心して過ごすことができるのです。
ところが,目が行き届きにくいところを放っておくと,集団としての個性が徐々に表れてきます。それは普通,強い者が君臨し,弱い者が支配される弱肉強食の構造です。
以前,こんなことがありました。
給食のとき,力の強い男子が,おとなしい女子から,プリンやゼリーを毎回のようにもらっていたのです。「ちょうだい,ちょうだい」としつこく迫り,形のうえでは「いらない子からもらった」となるのですが,実態はそうではなく,巻き上げていました。このことがわかってから,おかわりや残食等,給食の仕組みを真剣に考えるようになりました。
もちろん,怒鳴りつければ,とりあえず子どもは従いますが,その内面が変わることはありません。だからこそ,頭ごなしに叱ったり,怒鳴ったりせず,目の届きにくいところの仕組みづくりが必要だと考えたのです。
この本では,掃除・給食にかかわるそのような仕組み(システム)やアイデアを紹介しています。私たちのサークルが,長年培ってきた「その気になればだれもができる」具体的な方法が詰め込まれています。
これらを活用して,「子どもがよく育っている」「学級づくりがすばらしい」状態が実現されることを願ってやみません。
最後に,企画の段階からいろいろなご助言をいただいた明治図書の矢口郁雄さんには,本当にお世話になりました。この場を借りてお礼申し上げます。
2016年2月 静岡教育サークル「シリウス」 /森竹 高裕
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- 明治図書
- すぐ使えるものばかりで、良かったです。2017/8/1130代・小学校教員
- 給食、清掃指導のノウハウがギッシリつまっている。2016/6/2040代・中学校教員
- 写真が入っているページがありよい。2016/3/1640代・小学校教員