中学校担任のための学級集団づくり12ヶ月

中学校担任のための学級集団づくり12ヶ月

成長段階ごとの適切な指導で、学級は確実に伸びる!

学級は必ず5段階の成長過程を経て伸びていき、それぞれの段階によって担任がすべき指導は異なる。段階ごとの指導のポイントとそのための技術を知ることで、12ヶ月の学級経営はたしかなものになる。学級担任の力量を上げて、学級集団のレベルアップを目指そう。


紙版価格: 1,800円+税

送料・代引手数料無料

電子書籍版: なし

ISBN:
978-4-18-189717-8
ジャンル:
学級経営
刊行:
対象:
中学校
仕様:
A5判 144頁
状態:
絶版
出荷:
予定なし
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CONTENTS

もくじの詳細表示

はじめに
第1章 知っておけば指導が変わる!学級集団形成における成長過程の5段階
1 学級は5段階の成長過程を経る
2 学級経営案は意図的でなければならない
3 学級の成長段階によって教師の指導は変わる
4 アセスメントで学級集団の成長を確かに見取る
1 個人のアセスメントを行う
2 Q−Uとは
3 Q−Uを使って学級集団の成長段階を掴む
第2章 成長段階別に見る!学級集団づくり&指導術
1 混沌緊張期とその指導
1 混沌緊張期とは
2 教師の指導のベクトル
3 この時期の指導のキーワード
4 混沌緊張期の指導術
2 小集団成立期とその指導
1 小集団成立期とは
2 教師の指導のベクトル
3 この時期の指導のキーワード
4 小集団成立期の指導術
3 中集団成立期とその指導
1 中集団成立期とは
2 教師の指導のベクトル
3 この時期の指導のキーワード
4 中集団成立期の指導術
4 全体集団成立期とその指導
1 全体集団成立期とは
2 教師の指導のベクトル
3 この時期の指導のキーワード
4 全体集団成立期の指導術
5 自治的集団期とその指導
1 自治的集団期とは
2 教師の指導のベクトル
3 この時期の指導のキーワード
4 自治的集団期の指導術
第3章 学級集団づくりに欠かせない!ルール・スキル&リレーションの確立
1 ルール・スキルの確立とは
2 リレーションの確立とは
1 生徒と生徒のリレーションづくり
2 生徒と教師のリレーションづくり
3 保護者と教師のリレーションづくり
3 混沌緊張期に必要なルール・スキル&リレーションづくり
1 混沌緊張期に必要なルール・スキル
2 混沌緊張期のリレーションづくり
4 小集団成立期に必要なルール・スキル&リレーションづくり
1 小集団成立期に必要なルール・スキル
2 小集団成立期のリレーションづくり
5 中集団成立期に必要なルール・スキル&リレーションづくり
1 中集団成立期に必要なルール・スキル
2 中集団成立期のリレーションづくり
6 全体集団成立期に必要なルール・スキル&リレーションづくり
1 全体集団成立期に必要なルール・スキル
2 全体集団成立期のリレーションづくり
7 自治的集団期に必要なルール・スキル&リレーションづくり
1 自治的集団期に必要なルール・スキル
2 自治的集団期のリレーションづくり
第4章 学級集団づくりの12ヶ月 指導のポイント&留意点
1 混沌緊張期の指導のポイント&留意点
4月
1 ノートづくり
2 本を読む
3 教室掃除と下駄箱掃除をする
4 学級目標を決定する
5 出逢いを彩る2つのイベント
6 出逢いのイベントを仕掛ける
5月
1 参観日に来てもらう
2 生徒にイベントを考えさせる
2 小集団成立期の指導のポイント&留意点
6月
1 「別れ」の中体連
@「中体連」の意味を考えさせる/A「別れ」と「出逢い」を教える
2 ルールの定着をはかる
7月
1 2学期の種を蒔く
@2学期への気持ちをつくる/A夏休みのイベントを準備する
B地域の祭りへの参加
3 中集団成立期の指導のポイント&留意点
8月
1 長い夏休みにも2学期の布石を打つ
@暑中見舞い大作戦/Aクラス合唱の練習&イメージ画づくり
2 1学期のアセスメントを行う
9月
1 生徒会活動をクラスイベントとして行う
@生徒会活動をクラスイベントに/A「全員参加」を目指す
BNo.1の量を目指す
10月
1 楽しい活動を仕掛け続ける
@お祝いのパーティーを行う/Aパーティーの内容を企画させる
Bお金のことも考えさせる
11月
1 子どもたちがワクワクすること
@仲間との宿泊行事/ A学校長の理解と許可を得るために
B4月に布石を打つ/C2つの方法でチャレンジ
4 全体集団・自治的集団成立期の指導のポイント&留意点
12月
1 期日の確定を早めにする
2 1年を振り返る活動を仕組む
@できるイベントを考える/A自分の成長を作文にまとめる
B餅つき大会/C班対抗ミニレク
1月
1 五色百人一首を使う
@国語の授業で/A朝の会、帰りの会を使って
2月
1 解散記念文集をつくる
@原稿の保管方法/ A大変なのは印刷
B小学校の担任の先生の心遣い
3月
1 別れの3月
@「教室」にすべてがある/A春休みの準備
B誰もいなくなった教室で…
第5章 保護者を応援団に変える!学級集団づくりを成功させる保護者対応の極意
1 担任への信頼を勝ち取る出逢いの4月
1 すべての生徒の名前を覚えて出逢いに臨む
2 学級通信で保護者に学級の姿を伝え続ける
1 内容
2 いつ書くのか
3 写真を撮る
4 学級通信の効果
3 部活動の応援に出かける
1 子供たちの本気の姿を知る
2 1人1人と繋がりをつくる
4 日記のコメントを書く
1 すべての生徒が、毎日日記を提出する
2 長いコメントを心がける
5 学級PTAで子どもの姿をビデオで見せる

はじめに

  ――学級担任の力量が向上すれば,学級集団も伸びる


 恥ずかしいことですが,私は,中学教師を20年以上してきて,学級に成長段階があることを数年前にはじめて知りました。

 それまでなんとなく,経験や多くの実践に触れ,学級というのはいろいろな姿があることはよくわかっていたものの,私が知っていた学級の姿は,すべて学級担任の力量によるものだと考えていました。

 しかし,学級の成長段階を知り,どんなに素晴らしい学級も,段階を踏み,その段階に応じた指導を行うことを通して,成長することを学びました。

 つまり,学級担任が,段階に応じた適切な指導を行えば,誰にでも素晴らしい学級経営を行うことができるということです。

 本書では,学級の成長段階に応じた,学級担任の指導の具体を紹介します。


●よい学級経営は,よい学年経営・学校経営につながる

 よい学級集団づくりに欠かせないものは,1人1人の生徒の成長です。

 またそこには,1人1人の生徒を指導する学級担任の成長という要因が欠かせません。

 つまり,よい学級担任のもとで,よい生徒が育ち,よい学級集団が育ちます。

 このことは,もっと大きな視点で見れば,よい学級が集まり,よい学年集団をつくり,よい学年集団が集まり,よい学校ができるのです。

 この一番の素になっているのが学級担任のよい指導ということになります。教師1人1人が力量を上げれば,学校は必ずよくなるのです。

 以前勤務した中学校で,学年主任が次の目標を掲げていました。


 いい学級をつくりましょう。

 いい学年をつくりましょう。

 そして,いい学校をつくりましょう。


 先に書いたことは,この目標に繋がっています。

 しかし,「いい学級担任になりましょう」とは掲げられていませんでした。よい学校をつくるのは教師なのです。すべての素は学級担任のすぐれた指導にはじまります。このことを教師であれば肝に命じておくことです。


●学級担任の指導は,集団の成長過程によって変わる

 私は,教師になって20年間,毎年同じ指導を行い,同じように生徒への関わりを行ってきました。1年生を担任しても,2年生を担任しても,3年生を担任しても,同じ指導を繰り返していました。

 もちろん,担任する子供が違うので,目の前の子供のことを考えた,違った指導となります。しかし,私は,誤解を恐れずに言えば,毎年同じように生徒との関わりを繰り返してきたといってよいでしょう。そこには,これだけの実践をしていれば,今までの経験から,こんな風な集団になるという経験に基づく実感があったからです。

 だから,いつまでも一緒に給食の配膳をしたり,清掃時には生徒の何倍も動いたり,生徒への日記のコメントを来る日も来る日も書き続けていました。

 これだけの事をやれば,学級集団というものは,大きな問題もなく成長を遂げることを体験的に学んできたからです。学級担任のもと,生徒たちはよくまとまっていました。行事を行っても手応えがあったし,行事を終えた後に達成感もありました。

 その一方で,私は,今のままの指導では,生徒たちが,いつでも学級担任の指示を頼りに活動し,学級担任の熱意だけが頼りの学級集団にとどまってしまう,という心配もしていました。生徒たちが,学級の課題を見つけ,その課題を解決するための活動を自らでつくりだし,学級担任がいなくても質の高い生活をつくりだすことができるようにするのが,私たち学級担任の仕事です。どんなに手をかけて担任をしていても,いつかは生徒たちとの別れの日が来ます。そのときまでに,自分たちの手で問題に気付き,解決までできる力を学級集団に付けなくてはいけないと思いました。

 私には,まだ達したことのない境地が,そこには待っていました。


●いつまでも子供にとって価値ある教師であるために

 私は新卒のころから,ずっと同じジレンマを抱え,学級担任という仕事を行っています。そのジレンマとは次のことです。


 ・こんな私が,このクラス,この子たちを担任していて,よいのか。

  もっと力量のある教師が担任であれば,この子たちをもっと伸ばすことができるに違いない。でも,今,この子たちを放り出すわけにはいかない。担任である僕が投げだしたら,この子たちはどうなるのか?

 ・こんな私が,2年も3年もこの子たちを指導してよいのか。

  でも,2年も3年も,僕が担任するから達することができる高みもある。


 自分へのうぬぼれを含んだ嫌らしいジレンマです。

 こんな嫌らしいことを考えているので,私は,学級担任として自分が学び続け,力量を付け続け,生徒たちの前に立つことが必須の条件だと考えています。

 学び続ける教師だけが,生徒の前に立てるのです。

 自分が子供たちにとって真に価値ある教師であるために,教師修業を続け,学級集団の最終形態にまでたどりつける力量を付けたい,と思うようになりました。


 こういった考えのもと,私が,教師となって20年間で身に付け,学んだことを,学級の成長段階ごとに本書で紹介します。

 学級担任が,学級の成長段階を意識し,次の段階へ成長するために必要な学級集団づくりのポイントをこの本にまとめました。

 学級担任の手を必要としない学級集団の最終形態,「自治的集団」が全国各地で生まれることを願っています。


   /垣内 秀明

著者紹介

垣内 秀明(かきうち ひであき)著書を検索»

1965年 長野県上伊那郡辰野町に生まれる。

1989年 関東学院大学工学部機械工学専攻科を卒業。

1989年 4月より,長野県の公立中学校の教師となる。公立中学校で7年勤務し,県立養護学校での勤務を4年間行う。その後県内の公立中学校で勤務し現在に至る。

2000年 教育サークルTOSS中学信州代表。

2005年 長野県辰野町立辰野中学校勤務。

2013年 長野県駒ヶ根市立赤穂中学校勤務。「宇宙に衝撃を与える地域No.1のクラスを育てる」をスローガンに実践中。

2016年 長野県南箕輪村立南箕輪中学校勤務。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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      明治図書
    • 学級づくりの理論や大切にしたいことを実践を紹介しながら説明されていて、わかりやすかった。
      2017/4/1520代社会科教諭
    • 1年間の活動のつながりがわかりやすくてよかった
      2017/4/1440代・中学校教員
読者アンケート回答でもれなく300円分のクーポンプレゼント!

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