身近な題材で始める算数教材作り
資料の整理と読みの力を伸ばす授業プラン

身近な題材で始める算数教材作り資料の整理と読みの力を伸ばす授業プラン

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身近、かつ切実感のある教材で算数へ興味・関心を高める!

算数の教材で子どもの興味・関心を高めるには、様々な工夫が必要。中でも特に重要なのが、子どもにとって身近な題材を取り上げるということ。本書では、特に地域教材というアプローチで、子どもの興味・関心を高める「資料の整理と読み」の教材、授業を提案します。


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PDF
ISBN:
978-4-18-183922-2
ジャンル:
算数・数学
刊行:
対象:
小学校
仕様:
A5判 128頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

もくじ

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はじめに
1章 身近な題材を取り上げた「資料の整理と読み」の教材作り
@ 統計指導の目的
(1)統計指導の目的と指導内容
(2)統計の指導過程
A 身近な題材としての環境問題
(1)環境問題に関する統計資料を取り上げる意義
(2)算数・数学教育における環境問題を取り上げた実践例
(3)環境問題の題材例
B 統計指導の工夫
(1)指導の工夫1 1つの資料を「1つの表現形式」で表す場面@
(2)指導の工夫2 1つの資料を「1つの表現形式」で表す場面A
(3)指導の工夫3 1つの資料を「複数の表現形式」で表す場面
(4)指導の工夫4 複数の資料を「1つの表現形式」で表す場面
(5)指導の工夫5 複数の資料を「複数の表現形式」で表す場面
(6)指導の工夫6 資料の傾向の理由を推測する場面
(7)指導の工夫7 資料の範囲外の傾向を推測する場面
(8)指導の工夫8 作り手や読み手の目的を考える場面
2章 数学的モデリングと統計的探究プロセス
@ 数学的モデリングの理論的背景
(1)数学的モデリング
(2)数学的モデリングにおけるモデルの取扱い
(3)モデルを作るねらい
A 統計的探究プロセスと統計的リテラシー
(1)統計的探究プロセス
(2)数学的モデリング能力と統計的リテラシーの相違
B 統計的モデリング
(1)統計的モデルとモデルの選択
(2)統計的モデリングにおけるモデルの取扱い
3章 身近な題材を取り上げた「資料の整理と読み」の教材&授業例
@ 河川の現状と課題(2年・ひょうとグラフ)
A 猛暑日・真冬日の気温変化(3年・棒グラフ)
B 平均気温の変化(4年・折れ線グラフ)
C ごみ処理問題とリサイクル(4年・折れ線グラフ)
D 河川の特徴からとらえる人々の働き(4年・折れ線グラフ)
E 通学路の交通調べ(4年・二次元表)
F 工業の特徴(5年・帯グラフと円グラフ)
G 降雪量の変化(6年・資料の整理)
H 二酸化炭素排出量(6年・資料の整理)

はじめに

 児童の興味・関心を高めるためには,様々な手立てがあろう。例えば,@児童にとって身近な題材を扱う,A児童の学力に合った問題を取り上げる,B話し合い活動やグループ活動を取り入れる,などがある。これまでよく行われてきたのは@であり,指導目標を明らかにし,児童にとって身近な題材を取り上げ,教材開発し,指導展開を構成することは,「地域教材研究」と呼ばれる。

 地域教材にふさわしい題材を見つける視点として,「環境問題」がある。本書は,グローバルな環境問題ではなく,児童が住んでいる地域にあるローカルな環境問題を取り上げている。小学校において,環境問題を取り上げることで,児童が地域の特徴を深く理解することになる。

 算数の学習内容の中でも「資料の整理と読み」は,題材選びが重要である。表やグラフの技能面(かき方や読み方)だけでなく,児童自身が目的をもち,資料を集め,表現手段を選んで表し,読み取り,結論を導く活動も必要である。児童がこのような活動をするため,取り上げる題材は興味・関心を引くものでなければならない。環境問題は,「資料の整理と読み」の題材としてふさわしい。

 本書の目的は,小学校算数科における「資料の整理と読み」に関して,身近な題材を取り上げた教材を開発・実践することである。本書の構成として,1章では「資料の整理と読み」における身近な題材を取り上げた教材開発法を示す。2章では数学的モデリングの観点から「資料の整理と読み」の学習過程を示す。3章は実践編である。

※本書は『科研費(課題番号25381243)数学的モデリングを取り入れた環境教育教材の開発』による研究をまとめたものである。


  2015年4月   /岸本 忠之

著者紹介

岸本 忠之(きしもと ただゆき)著書を検索»

1968年生.筑波大学大学院博士課程教育学研究科単位取得退学

富山大学人間発達科学部教授

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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