学力保障時代の授業力7学ぶ力を育む学習ルールの作り方・生かし方

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子どもたちの間に学び合う健全な関係を築く。

学力の確実な定着を図るために、学級の子どもたちの間に学び合う健全な関係が築かれることが前提です。その実現に必要な多様な指導方法と効果的な工夫例を紹介しました。


復刊時予価: 2,211円(税込)

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電子書籍版: なし

ISBN:
4-18-172729-7
ジャンル:
授業全般
刊行:
対象:
小学校
仕様:
B5判 112頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

目次

もくじの詳細表示

1章 学ぶ力を育む学習ルールの基本は何か
1 学習の成立
2 学ぶ力とは何か
3 学級集団としての目的意識
4 学級集団の良好な人間関係づくり
5 学習ルールは学びの基本
2章 学習のルールの作り方・生かし方をどう進めるか
1 学習ルールを決めるのは誰?
2 学級の履歴調べ
3 学ぶ力と学習ルール
4 実際にどう作っていくか
3章 知っておきたい学習ルールの作り方・生かし方
§1 一斉指導を徹底する学習ルールの作り方・生かし方
1 一斉指導における学習ルールの基礎・基本
2 学ぶ力を育む学習ルールの作り方
3 一斉指導における学習ルールの生かし方
§2 グループ学習を活発にする学習ルールの作り方・生かし方
1 グループ学習における学習ルールの基礎・基本
2 学ぶ力を育む学習ルールの作り方
3 グループ学習における学習ルールの生かし方
§3 別学習を成立させる学習ルールの作り方・生かし方
1 個別学習における学習ルールの基礎・基本
2 学ぶ力を育む学習ルールの作り方
3 個別学習における学習ルールの生かし方
§4 発展的な学習で自学を育む学習ルールの作り方・生かし方
1 発展的な学習における学習ルールの基礎・基本
2 自学を育む学習ルールの作り方
3 学習ルールの生かし方
§5 補充的な学習で基礎を身につける学習ルールの作り方・生かし方
1 補充的な学習における学習ルールの基礎・基本
2 基礎・基本を身につける学習ルールの作り方
3 学習ルールの生かし方
§6 観察活動を効果的にする学習ルールの作り方・生かし方
1 観察活動における学習ルールの基礎・基本
2 学ぶ力を育む学習ルールの作り方
3 学習ルールの生かし方
§7 調査活動を効果的にする学習ルールの作り方・生かし方
1 調査活動における学習ルールの基礎・基本
2 学ぶ力を育む学習ルールの作り方
3 学習ルールの生かし方
§8 調べ学習を充実させる学習ルールの作り方・生かし方
1 調べ学習を充実させる学習ルールの基礎・基本
2 調べ学習を充実させる学習ルールの作り方
3 学習ルールの生かし方
§9 生産活動を成功させる学習ルールの作り方・生かし方
1 生産活動における学習ルールの基礎・基本
2 生産活動を成功させる学習ルールの作り方
3 学習ルールの生かし方
§10 ものづくり活動を成功させる学習ルールの作り方・生かし方
1 一斉活動における学習ルールの基礎・基本
2 学ぶ力を育む学習ルールの作り方(例)
3 学習ルールの生かし方
§11 飼育・栽培活動を楽しくする学習ルールの作り方・生かし方
1 一斉活動における学習ルールの基礎・基本
2 学ぶ力を育む学習ルールの作り方(例)
3 学習ルールの生かし方
§12 体育学習を効果的に進める学習ルールの作り方・生かし方
1 一斉指導における学習ルールの基礎・基本
2 学ぶ力を育む学習ルールの作り方の視点
3 学習ルールの生かし方
§13 調理学習を効果的に進める学習ルールの作り方・生かし方
1 調理学習における学習ルールの基礎・基本
2 調理学習における効果的な学習ルールの作り方
3 学習ルールの生かし方
§14 ドリル学習を効果的に行う学習ルールの作り方・生かし方
1 ドリル学習における学習ルールの基礎・基本
2 学ぶ力を育む学習ルールの作り方
3 学習ルールの生かし方
§15 外部講師との活動を円滑にする学習ルールの作り方・生かし方
1 外部講師との活動を円滑にする教師のルール
2 外部講師との活動を円滑にする学習ルールの例
3 学習ルールの生かし方
§16 コンピュータ活用における学習ルールの作り方・生かし方
1 コンピュータ活用の基礎・基本
2 コンピュータ活用の実践例
3 コンピュータの活用の仕方
§17 インターネットを有効に活用する学習ルールの作り方・生かし方
1 インターネット活用の基礎・基本
2 インターネット活用事例
3 インターネットの活用の仕方
§18 図書室を有効に活用する学習ルールの作り方・生かし方
1 図書室活用の学習ルールの基礎・基本
2 図書室活用の力を育む学習ルールの作り方
3 図書室活用の力を育む学習ルールの生かし方
§19 ノート活用を主体的に行う学習ルールの作り方・生かし方
1 ノート活用の基礎・基本
2 主体的に学ぶノート活用の実際
3 ノート活用の生かし方
§20 家庭学習を自主的に行う学習ルールの作り方・生かし方
1 家庭学習の基礎・基本
2 家庭学習を自主的に行うルールの作り方
3 家庭学習の生かし方
4章 これだけはやめたい学習ルールづくりのタブー
1 これだけはやめたい学習ルールとは
2 こんな学習ルールはタブー
3 学習ルールは学びの進行役

まえがき

   ――学力保障時代の授業力――


 今,学校・教師に求められていることは,次の3つのことである。それは,教育改革,学校改革の到達点と考えられるからである。


○ 基礎学力を確実に定着させる。

 具体的には,学習意欲を高める(関心・意欲・態度),考えることができるようにする(思考・判断),分かるようにする(知識・理解),できるようにする(表現・処理または技能),学習したことが活用できるようにする(適用・応用,発展・創造)である。

○ 生徒指導(生活指導)・道徳教育を徹底する。

 具体的には,基本的な生活習慣を確実に定着させる。誠実さ,礼儀,倫理観,感謝の心,思いやりの心,自然や生命を大切にする心,勤勉さなど豊かな人間性を育成する。

○ 充実した人生を送る基盤としての心身の健康の保持・増進やスポーツを楽しむ習慣や能力を身に付ける。

 具体的には,心身の健康保持・増進に必要な知識や習慣を身に付ける,スポーツを楽しむ習慣や意欲,技能を身に付けるなどである。


 これらのこと,つまり上記の基礎学力等を子どもたちに保障するためには,教師の授業力と評価力が必要である。どのように立派な教育理念を持っていても,どのように優れた教育内容と教育活動を用意しても,それを実現する「技能」としての授業力と評価力を教師自身が身に付けていなければ,基礎学力等を保障する教育活動,授業は展開できないのである。

 教師には,子どもや保護者から「子どもを確実に高めることのできる技能」を持ち,かつ発揮することが求められているのである。

 そこで,私たちは,学力保障が強く求められる時代の教師に特に必要な「技能」(授業力や評価力)には,どのようなものがあるかを洗い出し,整理し,分かりやすく10巻にまとめてみた。その際,比喩的に言えば,次のようなことを念頭に置いて編集した。


○ 魚料理の食べ方を学習させる。――――すぐ使える。

○ 魚の料理の仕方を学習させる。――――使い方が分かる。

○ 魚の取り方を学習させる。――――――入手することができるようにする。

○ 魚の育て方を学習させる。――――――開発できるようにする。


 つまり,すぐ役立つ知識・技能から,自分で創造・開発できるようになるヒントまでを整理し,まとめるよう努力したつもりである。それも,このようにしたらどうかという仮定や想定としての意見ではなく,実際に実践したこと,体験を基に生み出した知恵,よりよいものを生み出していくための考え方や方法などを具体的に紹介するようにした。

 若い先生方,教育に情熱を持ち,さらにステップアップしようと努力している先生方の目に留まり,先生方の授業の充実,研修の手掛かりとして役立つことができれば幸いである。


 本書を構想し,書き進める過程で大勢の方々にお世話になりました。特に,ご多用の中から本書のためにご執筆いただいた先生方に深く感謝申し上げます。ありがとうございました。

 また,本書の企画の段階からお世話いただいた明治図書編集部の安藤征宏氏に対して,特に名を記して感謝の意を表します。


  2003年6月   編者 /小島 宏 /寺崎 千秋

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      明治図書

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