- まえがき
- 本書のねらい
- Q1 インクルーシブ教育システムとは何ですか?特別支援教育とは違うのですか?
- Q2 医師の診断がないと特別支援教育は行えないのですか?
- Q3 特別な支援が必要な子どもと,躾が不十分な子どもの区別はできますか?
- Q4 自閉スペクトラム症といわれる子どもたちをどのように理解すればよいですか?
- Q5 自閉スペクトラム症といわれる子どもを叱ってはいけないのですか?
- Q6 発達障害って遺伝するのですか?治せますか?
- Q7 ディスレクシアって何ですか?
- Q8 個別の指導計画や個別の教育支援計画はどのように作成したり活用したりするのですか?
- Q9 子どもたちにはどこまで支援を続けるのですか?
- Q10 ケース会議などに時間を取らず,子どもへの支援方法だけを聞いて実践をすればよいのではありませんか?
- Q11 スケジュールボードを使用しての予定の提示や教室前方の掲示物等の撤去は,本当に意味があるのですか?
- Q12 授業のユニバーサルデザインとは何ですか?
- Q13 学年が上がると子どもの状態が悪くなった場合は,新しい学年の担任の責任なのですか?
- Q14 支援を要する子どもの保護者と話し合う時に留意したいことは何ですか?
- Q15 特別支援学級に異学年の児童,生徒が在籍していた場合,どのように授業を進めればいいのですか?
- Q16 特別支援学級の児童生徒には,テストは行わなくてもいいのですか?
- Q17 自立活動の授業は,何をすればいいのですか?
- Q18 「交流及び共同学習」とは何ですか?
- Q19 特別支援学級では何を教えるのですか?
- Q20 自閉症・情緒障害特別支援学級の授業は,どのようにすればよいのですか?
- Q21 就学指導委員会では何をするのですか?
- Q22 通級による指導とは何ですか?
- Q23 一般の保護者の理解を進めるためには,何をすればよいのですか?
- あとがき
まえがき
特別支援教育が法制化されてから7年が経ちました。特別支援教育に関する各種研修会もあちこちで多数開催され,書店では,関連書籍が山積みです。
これだけ情報が溢れているにもかかわらず,学校現場ではかなりの混乱が続いているように感じます。
「個別の指導計画は,何のために作るの?」
「ケース会議より,子どもを落ち着かせる方法を教えてくれたらいいのにね。」
「授業をユニバーサルデザイン化したら,すべての子どもが分かるようになるんだって。」
「特別支援学級って何をしてもいいんでしょ。」
「医師の診断がないから,学校では何も教育できないでしょう。」 等々。
これらのことばは,私が実際に耳にしたり目にしたりしたもののほんの一握りです。私には,これらのことばが,学校現場の多忙化が進む中での先生方の率直かつ混乱を示した一端のように思えてなりません。
本書は,それらのことばに正対し,少しでも子どもたちにかかわる側の混乱を収めるための一助となることを願って企画しました。執筆をお願いした方々には,コンパクトな記述で,学校現場で生じていそうな疑問に対する答えや考え方の方向性を示していただきました。1日のわずかなすき間の時間等に,手にとっていただければ幸いです。
/青山 新吾
もとく感じで活用できそうです。