- はじめに
- 第1章 定時退勤を叶える働き方のマインドセット
- 1 定時で帰ると決意する
- 2 目標を立てて期限を決める
- 3 すぐに取りかかる
- 4 一石二鳥を狙う
- 5 子どもと一緒にやれることはやる
- 6 空白をなくし、仕事貯金をする
- 第2章 校務分掌・日常業務の負担を減らす
- 自分でできる
- 1 仕事は早めに着手する
- 2 週案を最大限に活用する
- 3 研究授業の準備で残業しない
- 4 所見は書く前に情報を集める
- 5 サポートしてくれる人を頼る
- 6 チェック・添削の方法を複数もつ
- 7 日直を活用する
- 8 委員会の子どもたちと仕事をする
- 周りの先生を動かす
- 9 早めに提案しておく
- 10 「話す」+「書く」+「フォロー」を心がける
- 11 研修・作業は打ち合わせで行う
- 12 「見える化」でやってもらえるようにする
- 13 電子掲示板を使いこなす
- 第3章 安定した学級・学年をつくる
- 1 「法律」「きまり」を教えておく
- 2 動機の「善」を認める
- 3 「どうしたい?」で建設的な未来を描く
- 4 支援が必要な子の周りを育てる
- 5 教えてくれる子の力を借りる
- 6 1人の時間・静かな時間を大切にする
- 7 配慮を要する子は学年全体で見る
- 8 係活動の前に当番活動をしっかり指導する
- 9 遊びで子どもたちをつなぐ
- 10 無理に指導せず、育つのを待つ
- 11 トラブルになりそうなことはあらかじめ話しておく
- 第4章 授業はシステム・ツールに頼る
- システムづくり
- 1 教科書をしっかり使う
- 2 授業のパターンをつくる
- 3 指名で授業を楽しくする
- 4 ゲーム・遊びの要素を入れる
- 5 進捗を確認できるようにする
- 6 「お1人様時間」を設ける
- ツールの活用
- 7 動画を見本として使う
- 8 復習のページはとっておく
- 9 1人1台端末、配布物を使う
- 10 小ネタ・小レクを行う
- 第5章 こつこつ学びを積み重ねる
- 1 直接的努力だけでなく、間接的努力も大切にする
- 2 凹みは3つの目で学びにする
- 3 学びの場はたくさんある
- おわりに
- 参考文献
はじめに
「夕飯をつくるので、帰りま〜す」というのが、私が帰宅するときの挨拶です。すっかり定時退勤キャラが定着しました。30分以上遅く残っていると、「ささみさん、こんなに遅くなってますけど大丈夫ですか?」といじられる程です。朝は始業前15分くらいに学校に来ています。持ち帰り残業も休日出勤もしません。
今のような働き方のスタイルになり始めたのは、我が子が保育園に通い出した頃です。それまでは、夜の10時くらいまで平気で学校に残っていましたし、朝も始業1時間前くらいから出勤していました。もっと言えば、教員に転職する前は大手メーカーに勤務していたのですが、たっぷり残業をして終電の一、二本前の電車に乗り、0時過ぎに家に帰る生活をしていました。「仕事ができる人は仕事をたくさんする人だ」「残業は勲章だ」と思っていました。
我が子が保育園に通い出す頃、妻の仕事が大変になってきて、一度家に帰って家事をして、また職場に戻るようなこともありました。明らかに妻が無理をしていました。「このままでは家庭が危ない!」私は、自分の働き方を変え始めました。週の半分は私が子どものお迎えに行ってその後の家事もするようになりました。寝かせ付けをして、夜中の3時頃に起きて持ち帰った仕事をしたり、平日は定時に帰り、私が家事をして、土日に学校に行って終わらなかった仕事をしたりもしました。しかし、どれもうまくいきません。疲れがとれないし、我が子との充実した時間が思うようにとることができない、仕事も不完全燃焼と、モヤモヤした生活でした。
そのようなとき、読んでいた本の中で「仕事上の一番の無駄は、一番大事と思っているところにある」という考え方に出会いました。深く考えているうちに、私は「時間外勤務こそが頑張っている証だ」と信じていたことに気づきました。残業は疲れていて効率が悪いし、早朝や休日出勤、持ち帰り残業をすると、正規の勤務時間の調子が悪くなります。時間外勤務の中に無駄が多く含まれていたのです。「正規の勤務時間の中で全てを終わらせるのが大事なんだ」と考えが変わりました。
それからは、本当に戦いの日々です。「どうすれば勤務時間内に仕事が終わるか」ビジネス書や教育書を読んでは、実践し、子育て世代の先輩にアドバイスをもらえば実践し、思いつけば実践し……とにかく、実践に実践を繰り返しました。うまくいかないこともたくさんありましたし、他の同僚から「手抜きをしている」と思われていると感じることもありました。反面、少しずつ、ほんのささやかなものですが、うまくいく方法が見つかっていき、仕事がうまく回るようになってきました。
そうしている中で、体育主任や情報主任、学年主任といった重たい校務分掌を受ける年代になってしまい、さらに定時退勤のための試行錯誤を繰り返す日々が続きました。そのような中、なんとなく始めたTwitter(現X)が私の生活を変えていきました。定時退勤のための方法を探したり発信したり、「働き方改革」の実践を発信したり相談に乗ってもらったりとしているうちに、フォロワーさんが増えていき、様々な人とつながりをもつことができるようになりました。その人たちと付き合っていくうちにほぼ定時で帰ることができるようになってきました。
今では、Xを通して、ウェブニュースの記事の作成に関わったり、執筆の依頼をいただいたりと人生の幅が広がってきました。
本書で伝えたいことは、「定時時間内に勝負をしよう!」ということです。それぞれの立場、環境によって仕事のやり方や仕組みに違いがあります。本書で述べていることがそのまま皆さんの職場に当てはまらない場合もあると思います。しかし、定時退勤のための基本的な考え方は変わらない部分もあると思います。まず、第1章で定時退勤のための基本的な考え方について、事例を交えて述べています。また、子どもと環境は日々変わっていきます。それに対応できるような教員側の成長について第5章で述べています。
また、定時退勤のためには、放課後の学級事務や校務分掌を効率よく行っていかないといけません。特に体育主任や情報主任・学年主任は仕事が多い部類の校務分掌です。それでも小さな工夫の積み重ねで定時時間内に仕事を終わらせることは可能です。その小さな工夫のいくつかを第2章で取り上げています。
何より大事なのが、学級がうまく回っていることです。学級が問題だらけだと、児童指導案件や保護者対応等で定時退勤なんてできません。効率がよく、しかも、子どもが楽しく安心できる学級づくり・維持が大事です。そのための方法を第3章・第4章に書いています。
本書が皆さんの充実した教員生活・人生に少しでもお役に立てれば幸いです。
2025年12月 /ささみチーズカツ
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明治図書- 定時で帰るためのハウツーがたくさん。中には、同じ書き調子なのに、さらっと深い論と具体策が書かれている箇所も。特に生徒指導の箇所は、良い意味で「タイトルと合っていない」と感じました。結局、定時で帰れるようになるには仕事の質を上げること、仕事の質を上げるには本質を見極めることなのかなとも感じました。2026/2/840代・小学校教員
- 自分の働き方に自信がもてました。2026/2/430代・小学校管理職
- 共感の嵐でめっちゃドッグイヤーしました。やっぱり定時退勤のためには学級の安定ですよ。だから第3章の「安定した学級・学年をつくる」は必読。定時退勤のための本だけど、教師としてのレベルが爆上がりする本でした。ぜひ読んでほしい一冊。2026/1/3140代・小学校主幹教諭
- 著者の経験に基づく、具体的な「定時退勤」に向けた仕事術が書かれており、明日からすぐに生かせると感じた。また、教師は担任一人で全て背負い込むのではなく、子供達を含めた周囲の助けを借りてよいのだというメッセージは、すごく心が軽くなるものであった。2026/1/24かんちゃん















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