不登校 予防と支援Q&A70

不登校 予防と支援Q&A70

ロングセラー

好評12刷

インタビュー掲載中

不登校をどのように理解し、どう付き合っていくべきか。

不登校の「予防と支援」について、カウンセラーである著者が実際に現場の先生方から寄せられた様々な疑問に応える形で解説しました。「理解・把握」「予防」「取り組み」「いじめと発達障害」「保護者とのかかわり」「経験の活かし方」の6つの視点からまとめています。


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ISBN:
978-4-18-148810-9
ジャンル:
学級経営
刊行:
12刷
対象:
小・中・他
仕様:
A5判 148頁
状態:
在庫あり
出荷:
2024年3月21日

目次

もくじの詳細表示

まえがき
第1章 不登校を「理解・把握する」Q&A
1.不登校へのさまざまな見方・考え方
Q1 不登校は「怠け」では? <素朴な疑問>
Q2 不登校は家庭が原因? 学校が原因? <見解の相違>
Q3 不登校は「どの子にも起こる」? <一般化の功罪>
2.成長支援からの不登校理解
Q4 不登校にはどんなタイプがある? <理解と指導の基本>
Q5 対人関係のつまずきはなぜ起こる? <不登校児の対人関係>
Q6 子どもが「登校できる条件」とは? <登校行動の4条件>
第2章 不登校を「予防する」Q&A
Q7 不登校を防ぐ「心の基礎づくり」とは? <心の基礎>
Q8 登校に必要な「心のエネルギー」とは? <心のエネルギーの3要素>
Q9 心のエネルギー補給法とは? <子どもへのメッセージ>
Q10 不登校にならなかった理由とは? <登校行動の持続要因>
Q11 子どもたちの「社会性」の育て方は? <社会的能力の育て方>
Q12 KJQとは? <KJQの紹介と活用例>
Q13 ソーシャル・スキル・トレーニングとは? <SSTの活用例>
Q14 構成的グループエンカウンターとは? <SGEの活用例>
Q15 ストレスマネジメント教育とは? <SMEの活用例>
Q16 ピア・サポートとは? <PSの活用例>
Q17 不登校予防・登校行動強化プログラムとは? <効果と活用例>
第3章 不登校に「取り組む」Q&A
1.不登校――サインから回復期まで
@ サインの時期
Q18 不登校の「サイン」とは? <SOSサインに気づく>
Q19 「身体にあらわれる不登校」とは? <身体のことば>
A なりはじめの時期
Q20 家庭訪問の仕方と注意点は? <家庭訪問>
Q21 クラスメート訪問の注意点は? <クラスの子どもの訪問>
Q22 「登校刺激」はダメ? <登校刺激を行うポイント>
Q23 「登校強制法」はダメ? <登校強制法を行うポイント>
Q24 「子どもの焦り」にどう対処する? <子どもの焦りが生む行動>
Q25 教師と親は「焦る心」にどう対処する? <教師の焦りと親の焦り>
B 不登校経過3ヵ月から1年
Q26 クラスの子どもにどう説明する? <クラスへの説明の仕方>
Q27 「息切れタイプ」にはどうする? <息切れタイプへのはたらきかけ>
Q28 「怠学タイプ」にどうする? <怠学タイプへのはたらきかけ>
Q29 「複合タイプ」にはどうする? <複合タイプへのはたらきかけ>
Q30 「兄弟そろって不登校」にはどうする? <不登校の兄弟関係>
Q31 専門機関のすすめ方は? <専門機関のすすめ方と留意点>
Q32 「転校」は不登校解決に有効か? <転校は“最後の切り札”>
C 長期化した不登校期
Q33 「はたらきかけ」の見直しチェック法は? <長期化した不登校への対応(1)>
Q34 「気持ちの切り替え方」は? <長期化した不登校への対応(2)>
Q35 保護者との関係の「作り直し方」は? <長期化した不登校への対応(3)>
Q36 「別室登校」をしていていいのか? <別室登校への迷いと疑問>
Q37 適応指導教室・フリースクールには通える? <学校以外の教育施設>
D 回復期の不登校
Q38 回復期に「保護者が注意すべきこと」とは? <学校復帰への保護者サポート>
Q39 回復期に「教師が注意すべきこと」とは? <学校復帰への教師サポート>
2.再登校支援
Q40 再登校にあたって必要な準備は? <学校復帰への準備>
Q41 再登校後には「リハビリ」が必要? <教室復帰は大事業>
第4章 不登校と「いじめ・発達障害」Q&A
Q42 「いじめが生じやすいクラス」とは? <いじめと不登校(1)>
Q43 いじめの「発見方法」は? <いじめと不登校(2)>
Q44 いじめ問題への「初期対応」の方法は? <いじめと不登校(3)>
Q45 「いじめ⇒不登校」その時どうする? <いじめと不登校(4)>
Q46 発達障害の子 担任・保護者の悩みとは? <発達障害と不登校>
Q47 発達障害の子にとっての学校生活とは? <マイナス体験への理解>
Q48 「ADHDのある子」の不登校予防法とは? <ADHDと不登校>
Q49 「LDのある子」の不登校予防法とは? <LDと不登校>
Q50 「アスペルガー障害のある子」の不登校予防法とは? <アスペルガー障害と不登校>
Q51 不登校児の家庭内暴力の原因は? <家庭内暴力の原因と協力体制>
Q52 家庭内暴力:学校にできることは? <学級担任・管理職の役割>
Q53 不登校を伴う精神障害のサインとは? <不登校と精神障害>
第5章 「保護者とのかかわり」Q&A
1.保護者面談
Q54 保護者との面談はどうする? <保護者面談にあたっての留意点>
Q55 保護者面談のポイントとは? <保護者への質問具体例とそのねらい>
2.家庭へのアドバイス
Q56 家庭へのアドバイスの方法は? <保護者タイプ別アドバイス>
Q57 「なり初め」に保護者はどうする? <親として立ち止まって考える>
Q58 「長期化」に保護者はどうする? <長引く不登校の見守り方>
Q59 「わが子への不満」にどう応える? <わが子への不満とアドバイス>
Q60 「保護者の不安」を軽減するには? <保護者の不安へのアドバイス>
Q61 「周囲の雑音」から守るには? <無理解・偏見へのアドバイス>
Q62 「父親へのはたらきかけ方」は? <母親の孤軍奮闘を救う>
3.校内の協力体制づくり
Q63 不登校対策・校内体制のあり方は? <学校全体の体制づくり>
Q64 養護教諭ができる不登校支援は? <養護教諭ならではの役割>
Q65 不登校・事例検討の方法とは? <事例検討の留意点>
4.専門機関との連携体制づくり
Q66 専門機関との連携の方法は? <専門機関との連携体制>
第6章 不登校の「経験を活かす」Q&A
Q67 先生にどうして欲しかったか? (子ども編)<元・不登校児の声>
Q68 先生にどうして欲しかったか? (保護者編)<あの時、保護者が学校に望んだことは>
Q69 先生だって悩む? <悩んでいるのはあなただけではない>
Q70 不登校体験は何をもたらす? <不登校で失うものと得るもの>

まえがき

 私が初めて不登校(当時は登校拒否)という問題と出会ったのは35年前,私が23歳の頃です。それ以後教育カウンセラーとして多くの不登校の子どもたち,そしてそのお父さんやお母さんとかかわってきました。また指導や対応に悩む多くの先生方とも一緒に考えたり悩んだりしてきました。

 不登校という問題の難しさは,原因としてさまざまな要素が複雑に絡み合っていることです。その子の生育歴,親子関係,家庭環境,友人・教師関係や学業などの学校生活,わが国の教育体制,社会状況,教育風土,さらには勤勉さや画一性を大事にする国民性など。これらが時代とともに変化しながら子どもの心に作用した結果生じる問題なのです。不登校の子どもを何とかしたいと思う教師は,いざ取り組もうすると,子ども自身の心理的抵抗や保護者との意識のずれ,専門機関の不登校に対するさまざまな見解などに困惑することでしょう。そうした困惑からいつしか教師が無力感や自己不確実感におちいり,子どもや保護者との関係の悪化につながってしまうことも少なくありません。

 本書はごらんのとおりQ&A方式になっています。私がこれまで学校の先生方から寄せられたさまざまな疑問に答えるという形をとっているのです。できる限り具体的な回答を心がけたつもりです。著者としては自分の知りたいQ&Aに目を通したらできるだけ通読していただければと願っています。それぞれのQ&Aが互いに関連し合っているからです。

 子どもの集団と個に柔軟に対応しなければならない学校という場で,不登校をどのように理解し,どのようにかかわっていくか,本書から読者の方々がヒントを得て心のエネルギーが湧いてくれば,と強く願いながら書き上げたものなのです。


  2008年7月   /菅野 純

著者紹介

菅野 純(かんの じゅん)著書を検索»

1950年生まれ。

東京都八王子市教育センターに14年間,教育相談員として勤務。

87年から早稲田大学人間科学部勤務,現在教授。

各地の相談機関のスーパーバイザーを勤める。日本教育カウンセラー協会理事。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
    • この商品は皆様からのご感想・ご意見を募集中です

      明治図書
    • 不登校を細かい視点からわかりやすく紹介してくれます。
      たくさんの事例をみることで、不登校児への対応の在り方を考えるヒントになると思います。
      2009/5/13大学生
    • 予防から取り組み方まで、具体的な内容について細かく解説されていて、とてもわかりやすかったです。

      予兆を見逃さないよう、本書を参考にしてこれから子どもに寄り添っていきたいと思います。
      2008/8/20もみの木
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