- まえがき
- T 子どもとの信頼関係をつくる学級経営とは
- 一 子どもとの触れ合い
- 1 体の触れ合い
- 2 心の触れ合い
- 二 楽しくわかる授業づくり
- 三 子どもに正しい接し方をする
- 1 話し方
- 2 励ます(ほめる)
- 3 叱る
- U 親との信頼関係をつくる学級経営とは
- 一 学校の様子を連絡する
- 1 学級通信でお知らせ
- 2 連絡帳で親に一言
- 3 電話でお話
- 4 学級懇談会は楽しく
- 二 「あったかい先生ですね」の言葉を聞いたとき
- 三 信頼のある先生とは
- V 信頼関係づくりのための教師の支援
- 一 わかる授業づくりの過程で
- 1 子どもの実態を正確につかむ
- 2 子どもにもわかりやすい目標をつくる
- 3 教師が教材研究を楽しむ
- 4 スモールステップを考える
- 5 楽しませる場面を設定しておく
- 6 オリエンテーションの仕方を考える
- 二 興味・関心・意欲を高める過程で
- 1 学習意欲を引き出すとは
- 2 学習意欲を引き出すポイント
- 3 興味・関心・意欲を高める授業実践例
- 三 学び方スキルを身につけさせる過程で
- 1 学び方スキルとは
- 2 「聞く」力を身につけさせるスキル
- 3 「話す」「書く」「読む」力を身につけさせるスキル
- 四 話し合いを活発化させる過程で
- 1 話し合いが活発にできる学級とは
- 2 話し合う前の手立て
- 3 授業実践例
- 五 学級の連帯感を育てる過程で
- 1 連帯感のある学級とは
- 2 学級の連帯感を育てる教師の支援
- W 子どもたちの好ましい人間関係づくり
- 一 みんなが主役をめざして――授業を通して――
- 1 どの子も自分の考えが言える学級へ
- 2 『聞ける』クラスづくりのための取り立て指導
- 3 自分の思いを表出させる――作文指導を通して――
- 4 逆転現象のある授業を導入する
- 二 好ましい人間関係をつくり出すために
- 1 徹底的に楽しい活動を仕組む
- 2 笑顔を引き出す指導の技術
- 三 「登校拒否」「いじめ」への対応
- 1 登校拒否への対応
- 2 いじめと対決する
- X 信頼関係づくりのための子ども理解
- 一 変わりつつある子どもたち
- 1 理解しにくい子どもたち
- 2 子ども研究のポイント
- 二 子どもウオッチングのポイント
- 1 子ども理解を生かした学級づくり
- 2 子どもウオッチングの技術
- 三 子どもの良さに共感する
- 1 逆転発想を用いる
- 2 専科通信の発行
- あとがき
まえがき
1998年6月に放映されたテレビ番組「NHK特集『学級崩壊』」によると全国で12学級に1つが「学級崩壊」と呼ばれる状況にあるという。
戦後、経済優先で突き進んできた日本……。
しかし、何か大切なものを忘れてきたのではないだろうか。
今、そのつけがいろいろな形で「教育現場」の中にも表れてきている。
したがって、「勘」「経験」「こつ」という、いわゆる「教育の3K」だけでは通じない。今こそ、「本物の価値ある教育実践」のみが、子どもたちの心をとらえることができる時代になってきているのではないだろうか。
私たちは、教育実践をささえる根本は「子どもとの信頼関係」であると考える。
特に低学年においては、次のような教師の姿勢がその土台となると考える。
・子どもと心と体で触れ合う
・楽しくよくわかる授業をつくる
・子どもに正しい接し方をする(ほめ方・叱り方)
・家庭と密に連携する
以上のような観点にそって本書を構成した。
そして、前半では総括的に、後半では具体例やエピソードを含めよりわかりやすくした。
本書が、手に取っていただいた方のお役に立てれば望外の喜びである。
しかし、私たちはまだまだ発展途上の教師です。
不十分な点も、多々あると思います。
志のある先生方からの御批評をお願いいたします。
2000年1月 /サークルやまびこ
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- 明治図書