- まえがき
- 第1章 新学習指導要領が目指す社会科
- ○ 社会科の目標のポイントをつかみましょう
- 1 知識は「社会生活についての理解に関する知識」である
- 2 技能は「社会的事象について調べまとめる技能」である
- 3 思考力、判断力は「社会的事象の特色や意味などを多角的に考える力」と「社会への関わり方を選択・判断する力」である
- 4 表現力は「説明する力」や「議論する力」である
- 5 学びに向かう力は、「よりよい社会を考え主体的に問題解決しようとする態度」である
- 6 社会科で養われる人間性等は、「自覚や愛情など」である
- ○ 社会科の内容の主な変更点をつかみましょう
- 7 第3学年と第4学年
- 8 第5学年と第6学年
- 第2章 新学習指導要領とこれからの社会科の授業づくり
- ○ 単元の授業デザインを考えましょう
- 1 学習指導要領の内容を把握して教材化の視点をもつ
- (1) [基礎・基本]学習指導要領の内容を把握する
- (2) [新CS]教材化の視点を見いだす
- 2 教材を子供に届けるための資料を作成する
- (1) [基礎・基本]教科書を眺めてみる
- (2) [基礎・基本]関係機関のホームページを調べる
- (3) [基礎・基本]可能なら見学に行く
- (4) [基礎・基本]学習展開を想定して資料を準備する
- (5) [新CS]子供が「社会的事象の見方・考え方」を働かせる資料を工夫する
- 3 問題解決的な学習展開を考える
- (1) [基礎・基本]単元の学習展開の基本形
- (2) [新CS]主体的・対話的で深い学びの実現を目指す
- (3) [新CS]毎時の学習展開の工夫
- 4 子供が調べたり考えたりするための問いを構想する
- (1) [基礎・基本]単元の学習問題を考える
- (2) [基礎・基本]目標を踏まえて学習問題を吟味する
- (3) [基礎・基本]毎時間の問い(学習課題)を考える
- (4) [新CS]子供が「社会的事象の見方・考え方」を働かせる「問い」を工夫する
- (5) [新CS]社会への関わり方を選択・判断することにつながる問いを工夫する
- 5 子供が目標の実現に迫るための学習活動を構想する
- (1) [基礎・基本]調べる活動
- (2) [新CS]話し合う活動(対話的な活動)
- (3) [新CS]まとめる活動
- 6 子供の学習状況を評価する計画を考える
- (1) 学習評価の考え方
- (2) 実際に学習評価を進める際のポイント
- 第3章 新内容の授業づくりのポイント
- 1 第3学年
- (1) 内容 (1)「身近な地域や市区町村の様子」
- (2) 内容 (4)「市の様子の移り変わり」
- 2 第4学年
- (1) 内容 (3)「自然災害から人々を守る活動」
- (2) 内容 (5)「国際交流に取り組んでいる地域」
- 3 第5学年
- (1) 内容 (3)「貿易や運輸の役割」
- (2) 内容 (4)「情報を活用して発展する産業」
- 4 第6学年
- (1) 内容 (1)「日本国憲法と政治や暮らし」
- (2) 内容 (3)「世界の人々の生活と国際交流の役割」
- あとがき
まえがき
新学習指導要領が平成29年3月に告示されました。また、その解説書も発刊されました。新学習指導要領の目標や内容の詳細については、それらを読んでいただくことの方がよいと思います。
本書の役割は、学習指導要領が改訂された背景や新学習指導要領の趣旨をできる限り分かりやすい言葉で届けることです。また、新学習指導要領が目指す授業づくりや授業改善について、具体的な方策を読者の皆さんと一緒に考えることです。
学習指導要領の改訂では、変わったことばかりに目が行きがちになります。しかし、変わらないで続いている大切なこともたくさんあります。当然ながら、授業づくりにもこれまで通りに続けていくべきことがあります。
本書では、新学習指導要領の社会科の授業づくりについて、これまでと変わらずに重視していくべき事項を「基礎・基本」と、新学習指導要領で新たに重視されたり、あらためて強調されたりした事項を「新CS(学習指導要領)」と、それぞれマークを付けて書き分けて、双方をバランスよくミックスさせながら説明することをねらっています。
読者の皆さんは、あれもこれも全てと考えずに、ご自分の授業に足し算できそうなことや考え方を整理できそうなことをつまみ食いで読んでいただければ幸いです。また、社会科の授業を基礎から学ぼうとする人も、社会科の研究を深めようとする人も、それぞれにとって必要な個所を重点的に読んでいただき、それぞれのお立場で授業改善に生かしてくださることを願っております。
結びに新学習指導要領の移行期に差し掛かる貴重な時期にこのような機会をくださった明治図書出版の皆さま、とりわけ本書の執筆に当たってご支援くださった及川誠様に心よりの感謝をお伝えいたします。
二〇一八年四月 /澤井 陽介
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