楽しいクラスづくりフレッシュ文庫84学級を統率する“教師の言葉”31

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子どもを動かす言葉の心理作戦、やる気を育てるにんじん言葉の効果、効果・効力の出る強迫的言葉、競争心をモトデにする言葉、スキンシップのある言葉等、具体を満載。


復刊時予価: 2,211円(税込)

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電子書籍版: なし

ISBN:
4-18-111402-3
ジャンル:
学級経営
刊行:
5刷
対象:
小・中・他
仕様:
A5判 112頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

もくじ

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まえがき
1 子どもを動かす言葉の心理作戦
■サブ・ゴールの効果
1 読書目標は,10冊,30冊……とだんだん目標を上げよ
2 まず,本人の達成しそうなサブ・ゴールまで下げよ
■心理目標の原則
1 「はがき」を1人4枚出してもらうには割り算で示せ
2 47都道府県名を覚えてもらうには6等分せよ
■フット・イン・ザ・ドアの効果
1 動かない子は,「フット・イン・ザ・ドア法」で動かせ
2 長距離走の距離は,はじめは短めにせよ
■ドア・イン・ザ・フェイスの効果
1 まず,無理な目標を提示せよ
2 家庭学習時間も,まず,無理な目標を提示せよ
2 やる気を育てる"ニンジン言葉"の効果
■宣伝効果
1 目標は,みんなの前で発表し,「宣伝効果」を生かした掲示をせよ
2 夏休みの目標は,夏休み前と登校日に発表させよ
■目標への接近勾配の法則
1 終わりに近づけば,「ラスト○問」と言え
2 草ひき作業,「後3分で終わり」と言え
■報酬効果 31
1 漢字テストは「目標+ほうび+具体的な方法」で行え
2 読書も「目標+ほうび」で行え
■ピグマリオン効果
1 子どもに期待の声をかけれ
2 「○○の得意な△△さん」と言い続けよ
■権威ある第三者の言葉効果
1 「禁煙教育」に権威者の言葉を登場させよ
2 ほめるとき,校長先生・教頭先生を登場させよ
3 効力・効果の出る強迫的言葉
■肩書き効果
1 成長を見つけ,プロに任命せよ
2 子どもの好きなことでプロに任命せよ
■締切り効果
1 夏休みの提出物は締切日を分割せよ
2 問題ではなく,「タイム締切り」をせよ
3 前もって「締切日」を言っておけ
■失敗効果の原則
1 失敗談を語れ
2 時にはわざと失敗せよ
■制限効果の原則
1 帰りまでの時間があまりないとき,制限効果を生かせ
2 連絡帳を点検する時間のないときも,制限効果を生かせ
3 「制限点」で,ある合格点を示して,ノートをていねいにさせよ
■威光効果
1 努力の大切さをスポーツ選手の話をして教えよ
2 著名人は,こうしていると話せ
4 モノやタッチも"有効な言葉"
■道具の動機づけ効果
1 新学年には新しい道具を購入させよ
2 新しい道具の効果的な使い方を教えよ
■握手の効果
1 学級開きのとき,積極的に握手を取り入れよ
2 帰りのときも,握手して別れよ
3 テストを返すときにも握手せよ
5 競争心をモトデにする言葉
■天の邪鬼心理の原則
1 「天の邪鬼心理」を生かして本を紹介せよ
2 算数プリントをたくさん配って,「1枚しかしない」と言え
3 「四字熟語カード」の紹介の後,「さわっては駄目だよ」と言え
■同調性の心理
1 「マイナスの同調性の心理」が現れたとき,第一声が勝負
2 「プラスの同調性の心理」が現れたとき,その場で広げよ
3 「同調性の心理」を生かした指名の追い込みをせよ
■成功体験の効果
1 なわとびはスモールステップで跳べるようにせよ
2 テストでトップを取れば,人はガラッと変わる
6 選ぶチャンスで育てる言葉
■前提情報の効果
1 選出の前に「前提情報」を与えよ
2 「前提情報」を与えてから,子どもたちに決めさせよ
■印象表現の原則
1 名前を先に言って,結果を後に言え
2 名前を先に言って,評価を後に言え
■前提すりかえの原則 76
1 国語がいいか,算数がいいかと言った後,どちらにすると聞け
2 グリーンピースと肉,どちらを食べると言え
3 雑巾,それとも掃除機,どちらがいいと聞け
7 スキンシップのある言葉
■接触回数の効果
1 学級通信に保護者感想欄を設けよ
2 気になる子には接触回数を増やして親しくなれ
3 夏休みは「読書はがき」で接触回数を増やせ
■援助途中終了の原則
1 国語辞典の引けない子には,載っている頁まで援助せよ
2 補助数字をまあるく囲むところまで援助せよ
■繰り返しの効果
1 子どもの名前を繰り返して呼び,距離感を近づけよ
2 同じ言葉を繰り返して算数好きにせよ
■残存効果
1 「悲観的な見方」→「楽観的な見方」という順に話しかけよ
2 通信簿の所見は,マイナス面を書いてもプラス面で終われ
8 ダレた教室を引き締める言葉
■予告の効果
1 終了時刻の「予告」で集中力を高めよ
2 「予告」してから授業をはじめよ
3 行事の予告をして,子どもに期待をもたせよ
■ゼルガニック効果
1 時には,計算ドリルをわざと途中でやめさせよ
2 「ゼルガニック効果」を生かした授業をせよ
9 子どもに自信をつける言葉
■プラスの観客効果
1 「学習発表会」は練習で自信をつけさせよ
■強調の法則
1 公式は,丸暗記させるのではなく,覚え方を考えさせよ
2 濃く太く書かれている言葉は大切だよと強調せよ
■暗唱の効果
1 持ってくるものは,全員書いた後,もう一度読ませよ
2 アウトラインを忘れないように,最後にもう一度読ませよ
あとがき

まえがき

 「学級崩壊」がマスコミに取り上げられ,大きな問題になっている。

 この「学級崩壊」に打ち勝つには,向山洋一先生が述べる,教師の「知的な授業」と「統率力」が必要である。

 その二つに,さらに心理学のアプローチがあればなお強固になる。

 心の動きを知った上で子どもに対応することができるからである。心理学を応用すれば,学級面ばかりでなく,知的な授業にも生かせるのである。本書は,その意味も込めて書き上げたのである。

 本書の特徴は,つぎの3点である。

 1.まず,「心理学用語」の説明を具体例をあげて行った。

 2.次に,その現場での応用例を2,3例入れた。

 3.各心理学のエキスごとに3頁でまとめた。

<1について> 心理学と言えば,得体の知れないわかりにくいものという印象がある。

 それを,身近な例をあげることで親しみやすいものにした。

<2について> 教室での応用例を「追試」できるように,できるだけわかりやすく平易な文章で描写した。

<3について> 各心理学のエキスごとに3頁にまとめたことにより,読者諸氏の関心のあるところなら,どこからでも読めるようにした。

 本書が学級を統率する一助になれば,望外の幸せである。


  2000年5月   /柏木 英樹

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