個を育て集団の力をつける遊びゲーム集小学校高学年

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体ほぐし・頭ほぐし・心ほぐしのゲーム集。遊びゲームを学級経営の1つの軸に取り入れればどんな子でももっと楽しく学校生活に取り組めるはず。


復刊時予価: 2,277円(税込)

送料・代引手数料無料

電子書籍版: なし

ISBN:
4-18-110305-6
ジャンル:
学級経営
刊行:
対象:
小学校
仕様:
A5判 120頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

もくじ

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はじめに
T 個と集団づくりのためのゲーム
(1) 人間コピー大作戦   新しく班をつくった時に
(2) ジャンケンサイン集め   学級開きの時期に
(3) ウインクゲーム   なごやかな雰囲気をつくりたい時に
(4) トランプの勝敗は?   情報のやりとりを楽しむ
(5) おくれたのはだれ?   情報のやりとりを楽しむ
(6) どんな順番に並んだの?   情報のやりとりを楽しむ
(7) この子はどんな子?   情報のやりとりを楽しむ
(8) 何がでるかな?   朝の会のスピーチに
U 場に応じた遊び
(1) タコとタヌキ   水遊び
(2) 水中十字おに   水遊び
(3) 水中ポートボール   水遊び・ボールゲーム
(4) おもしろ準備運動   体をあたためたい時に
(5) ドッジポートボール   男女仲よく
(6) ハンドフットベースボール   男女仲よく
(7) ロクムシ   ルールを工夫しながら楽しむ
(8) ジャンケンボーリング   学年・全校集会で
(9) タッチラグビー   運動量豊富なゲーム
(10) ごくう鬼   運動量豊富なゲーム
(11) 対抗歌合戦   雨の日やバスの中で
(12) 木とリス   スキンシップを楽しみたい時に
(13) 偶然チーム分け   グループをつくって楽しみたい時に
(14) たこ八、いか十   移動教室の部屋の中で
(15) 水戸黄門ゲーム   移動教室の部屋の中で
(16) 買い物へ行こう   キャンプファイヤーで
(17) キャンプだホイ   キャンプファイヤーで
(18) 進化ゲーム   学年・全校集会で
(19) みんなでサイン集め   全校集会で
(20) おんぶと汽車ポッポ   異学年集会で
V 学習ゲーム
(1) 漢字くもの巣   漢字学習ゲーム
(2) 漢字ビンゴ   漢字学習ゲーム
(3) 都道府県カルタ   社会学習ゲーム
(4) 都道府県ビンゴ   社会学習ゲーム
(5) 問題ビンゴ   計算学習ゲーム
(6) 歴史人物カルタ   歴史学習ゲーム
(7) 約倍4目ならべ   算数学習ゲーム
(8) 約倍アノ   算数学習ゲーム
(9) 通分エノ   算数学習ゲーム
(10) イーノ   算数学習ゲーム
(11) 対称クイズ   算数学習ゲーム
(12) 対戦型対称ゲーム   算数学習ゲーム
(13) 比っぴの四目並べ   算数学習ゲーム
(14) 犯人をつかまえろ   社会学習ゲーム
(15) ヒット&ブロー   計算学習ゲーム
(16) 私はだあれ?   社会学習ゲーム

はじめに

★ 遊びを知らない子どもたち

 子どもたちは一体どうしてしまったのだろう。

 友達の家に遊びに来てもテレビゲームがないと遊べない。テレビゲームがないときは、お菓子をほおばりながらマンガの本を読みふける。それも一人一人ばらばらに。そして「楽しかった。またね!」と再会を誓い合う。

 家族団らんのはずのファミリーレストランでも注文の品が来るまでの間、親子それぞれに雑誌やマンガに顔をうずめる。

 お互い同士関われないのか、関わりたくないのか、関わり方を知らないのか。自然溢れる野原に行っても、バッグの中からボールを取り出しサッカーを始める。フリスビーを取り出し投げ合いを始める。足元のシロツメ草を踏みつぶし、ペンペン草には目もくれない。

 自然とは遊べないのか。それとも道具に遊ばれているのか。


★ 遊べないのは子どものせいではない

 しかしここには、重大な2つの問題が潜んでいた。

 1つは、遊びを教えられない先生が増えているということ。教えられないということは、つまり遊びそのものを知らないということ。または、知っているのだけれども遊びを教える「ゆとり」がないこと。これは、学校自体に「遊び」がないということでもある。

 21世紀に実施される学習指導要領では各教科で大幅な「厳選」がなされた。しかし、一方で「基礎・基本は徹底的に教え込む」とうたっている。「総合的な学習の時間」が生まれたところで、どこまで子どもの生活にゆとりができることか。

 そしてもう1つは、そうしたゆとりのなさは学校だけでなく、家庭にも蔓延しているということ。偏差値教育から個性化の時代へと変わり、大学や高校の受験体制も変わろうとしているのに、相変わらず下校後の子どもの生活は塾通い。友達同士遊ぶにも手帳を出し合ってスケジュールを確かめなければならない。生活のリズムも崩れ、食べ物のバランスも崩れ、体力は低下し休みの日があってもゴロゴロしているばかり。

 子どもたちはどうしてしまったのだろうと嘆く前に、学校はそして家庭は大丈夫なのか、もう一度問い直す必要がありそうだ。


★ 遊びの効用

 子どもは本来、遊びの中から多くのものを学んできた。1つの遊びをするにしても年齢に応じて、性別に応じて、その子の特性に応じて、さまざまな特別ルールが作られた。その代表が「おみそ」だろう。人を差別するためではなく、どの子も遊びに参加できるようにするために作られた特別ルールは、1つの「思いやり」の姿でもある。こうして子どもたちは、遊びの中で自然に人間関係を学び、道具の使い方を学び、自然との関わり方を学び、そして自分の夢を膨らませていった。

 また遊びやゲームには「心の癒し」の効果も十分期待できる。心を閉ざしがちな子も、のびのびと動きまわったり、大きな声で叫んだりすることで自分自身を解放することができる。現在家庭でも少なくなってきたスキンシップも、遊びを通して自然な形で体験できる。今まで気付かなかった友達の一面に触れ、今まで見過ごしてきた自然の豊かさを感じる。

 こんな教育的な価値のある「遊び・ゲーム」をもっと学校教育の中に積極的に取り入れていかない法はない。

 「遊び・ゲーム」を学級経営の1つの軸に取り入れれば、どんな子でももっと楽しく学校生活に取り組めるはず。


   /清水 保徳

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