学級づくりへの挑戦1
一人ひとりが活躍する場を保障する学級づくり

学級づくりへの挑戦1一人ひとりが活躍する場を保障する学級づくり

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「絆」をつくるカギは裏文化にある。目の前の子どもたちを見ると、個々の結びつきが極めて希薄だ。ただ同じクラスに机を並べ適当に遊ぶという表面的な仲間だ。だからそばで「いじめ」が起きても知らぬ顔なのだ。裏文化のやせ細った教室打破への呼びかけ。


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ISBN:
978-4-18-108114-0
ジャンル:
学級経営
刊行:
対象:
小学校
仕様:
A5判 192頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第
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目次

もくじの詳細表示

まえがき
T 教師の権威を打ち立てる! 黄金の三日間
一 初日から成功体験を積ませる
1 学級開きでは学習の心構えを!
2 初日から成功体験を積ませる
3 二日目─いきなり授業に巻き込む
二 騒乱状態からの脱却─統率力を毅然と示す
1 初 日
2 一時間目
3 二時間目
4 三時間目
5 二日目
三 「学級通信」で伝える学級開きの様子
1 学級開きはかくのごとく
2 学級訓「続けること」と「ていねいさ」
3 叱る三原則
四 たかが席替え、されど席替え
1 楽しみにしている席替え
2 発育測定
3 子どもたちの願い
五 マイナス発言に、きちんと対処する
1 見過ごせない発言
2 毅然とした態度で語ってやる
3 若いサークル員からの相談
六 学級開き一週間! 「どこにでもありそうなトラブルへの対応」
1 男子にいじめられやすい芳江
2 情報の収集が第一
3 集団から切り離す
4 殺し文句
七 教師の統率力に、やんちゃ坊主も脱帽する
1 出会いの統率力
2 朝自習をしていない子への対応
八 黄金の三日間─シャワーのように褒め言葉を浴びせる!
1 プライドを傷つけないこと
2 プライドを傷つけないでルールを教える
3 黄金の三日間
U 自己否定のできる教師だけが立てる境地
一 ゴメンネ。でも、先生は、できるだけ間違えないようにするからね
1 「子どもの事実」を包み込むように
2 TOSSデーに参加した教師に共通する悩み
3 自己否定のできる教師だけが立てる境地
二 プライドを傷つけないという配慮が大切である
1 授業崩壊の亡霊
2 些細なことに躓いている子どもたち
三 褒めて褒めて、時には背中を押してやる─笑顔を取り戻した女の子─
1 笑顔のない女の子
2 初めて討論に参加する
四 石の上にも三年の修業を課す
1 自分に課したこと その1
2 自分に課したこと その2
V 授業の場でこそ活躍する場を保障する
一 ユニークな発言こそ授業で取り上げる─四年理科「ヘチマは、夜のびるのか、昼のびるのか」─
1 なぜこんなにヘチマはのびたのか
二 逆転現象で一躍ヒーローに!
1 なぜ逆転現象が必要なのか
2 失意の子どもへのいとおしさ
三 逆転現象のある授業四年・理科「サクラの小枝ののびを問う」
1 観察に出る前の演出
2 意外な測定結果に驚く子どもたち
3 教室にもどって
四 個別評定でスターが生まれる─「詩」の指導に応用する─
1 向山氏が「詩」の指導に熱中していた時代
2 六つのレトリック(技法)を教える
3 良い作品を紹介する
4 「説明」ではなく「描写」させる
5 合格・不合格の個別評定を行う
五 運動の苦手な子も大いに活躍できる「バスケットリーグ戦」
1 何の名前か
2 全日本バスケット連盟(?)小学生の部特別ルール
六 「ザ・Sケン」昔遊びのルールをアレンジする
1 昔遊びの良さ
2 ルールをアレンジする
七 プールの終わりは「向山式チャンピオンレース」
1 どの子も満足のできるシステム
2 早めに切り上げる
3 プールの開始はかくのごとく
4 二時間目以降の始め方
八 修学旅行版「好プレー・珍プレー集」
1 修学旅行・番外編
2 第一弾・好プレー集
3 第二弾・珍プレー集
九 授業小景「生活科」の巻─「小さなサムライたち」─
1 戦果を報告せよ!
2 生きる知恵「仲間の危機を救った英雄」
W 裏文化の中で活躍する場を保障する
一 裏文化なくして向山学級は語れない─向山学級の裏文化を検証する─
1 裏文化をもっと大胆に
2 裏文化の向山洋一
3 知的裏文化三条件
4 「好奇心」をあおる諸活動
5 授業で「知性」を磨く
6 「自己否定」のできる子に
7 絆をつくる裏文化
二 裏文化の中で育てたい
1 裏文化にどっぷりと浸らせたい
2 最近流行るもの
3 けんか両成敗
4 牛乳置き忘れ事件
三 小さなサムライたちとのふれあい「傘バランス」
四 宿題をかけた「ザ・けん玉」勝負!
五 いきいきと活躍する子どもたち
1 ザ・腕相撲大会
2 最新の漢字小テスト
六 解散パーティに向けて
1 四の一解散パーティに向けて
2 翌日「企画書」の書き方を指導する
3 三時間にわたる論争!
七 給食・小風景
八 会社活動は、我がクラス独自の文化である!
九 第2回のど自慢大会
1 朝からうきうき
2 皮切りは松井くん!
3 賞の決定!
一〇 誰一人立候補しない「花の応援団長」
1 運動会に向けて「花の応援団」
2 芦田恵之助の言葉
3 練習あれこれ
X いじめ・けんか・トラブルへの対応
一 自己評価させる「小林流けんかの仲裁」
1 教師のリーダーシップが問われる
2 自己評価させることがポイント
3 五つのポイント
4 いじめにつながる恐れのあるとき、もう一歩突っ込んで指導する!
二 高学年女子の「いじめ」と闘う!─いじめの「歯止め」といじめ「再発の防止」─
1 幸子の日記を読んで
2 集団の教育力を活かす
3 トラブルリポートを書かせる
4 第一段階の指導
5 第二段階の指導
6 いじめる子も苦しみを背負っている
三 壁にぶつかったとき思い出すエピソード─どんなことがあっても諦めてはならない─
四 教師の危機管理術「火災発生!」
1 突然、シャッターが降り始める恐怖
2 消火栓から水が出ない!
Y 子どもたちに伝えたいメッセージ
一 日本を救ったユダヤ人
1 授業の中で伝えたいこと
2 ユダヤ人の慈善活動
二 ユダヤ人は、なぜ頭がいいのか?
1 ユダヤ民族としての血は存在しない
2 ユダヤ教は学ぶ教えである
3 向山家の家庭教育と重なる面
4 義務教育を施した先駆的なユダヤ民族
5 貧しい一般的なユダヤ人の暮らし
三 第十九回日本教育技術学会で「ユダヤ」を授業する!
1 ノーベル賞の受賞者数
2 国家滅亡のとき、託した一つの願い
3 ユダヤ人の義務教育の歴史
4 ユダヤ人の早期教育
5 幼いときから聞かされるユダヤの格言・諺
四 続・ユダヤの授業「超一級の教材・タルムード」
1 タルムード
2 タルムードの特徴
3 タルムードの学び方
五 当たり前のことを当たり前に……
1 いつも靴がはみ出ていた良夫
2 授業中の語りで変わったタケシ

まえがき

 1 「絆」をつくる鍵は、裏文化にこそある

 かつて、子どもたちに「裏文化を解しない人間、それは機械のように味気ない」といわしめた実践があった。

 それは、裏文化を大胆に取り入れた向山実践である。

 歴代の向山学級の子どもたちは、実にたくましく知性的だ。頭でっかちのお利口ちゃんたちでは決してない。

 クラスの中にズラッとガキ大将がいるという感じなのである。

 そして、向山学級の子どもたちは、ことの外「絆」が深い。

 それに比べ、目の前の子どもたちを見ると、個々の結びつきが極めて希薄である。ただ、同じクラスに机を並べ、適当に遊ぶという表面的な仲間である。

 だから、そばで「いじめ」が起きても知らぬ顔をしてすますことができるのだ。

 子どもは、人と人との「絆」において、思いやり、いたわり、真の強さを学ぶ。

 その「絆」をつくる鍵は、裏文化にこそある。

 裏文化のやせ細った教室。

 それは、まさに味気ない空間である。

 かつて、世の中を震撼させたオウム事件が発生した際、向山氏は、次のように述べた。

 「戦後五〇年の歴史の中でとらえるべきであり、戦後五〇年の致命的欠点を告発する視点でとらえることが大切である。これは、『いじめ』と、病根を同じくしている。」(『現代教育科学』明治図書、一九九五年八月)

 戦後の教育に欠けていたものは何か。その一つには、「子どもの裏文化」にあると、私は考える。

 戦後の教育は、民主主義という名の下、子どもの裏文化を否定し、表文化のみに力点をおくという側面があったのではないだろうか。

 教師には、教師面(づら)を剥ぎ取って、「ガキ大将」として子どもたちに君臨すべき一面が必要なのである。

 2 もがき苦しむ子の「心の叫び」が、私には聞こえるようになった

 以前、学校中でやっかいものと言われた子を担任したことがあった。

 目は引きつり、ささいなことで、すぐ暴力に訴えようとする子だった。

 何度もその子と格闘しているとき、ふと、「この子の背負っている苦しみを、今、一緒に背負えるのは、俺しかいないじゃないか」と、心の中でつぶやくようになった。

 もがき苦しむその子の「心の叫び」が、私に聞こえるようになったのである。

 そうすると、不思議に冷静になれ、その子のありのままの事実を全て包み込むことができるようになった。

 この境地こそ、向山氏のいう「心の革命」である。

 「そんなにあばれまわるのは、これまでの大人が間違えていたんだ。ゴメンネ。でも、先生はできるだけ間違えないようにするからね……」そのような言葉を心の中でつぶやきながら接して行く。

 このような境地に立てるかどうかが、プロ教師としての大きな節目である。

 本書は、向山学級にあこがれ、一歩でも近づきたいという一心で、学級づくりに奮闘してきた学級づくりのドラマでもある。


  二〇〇七年一月   /小林 幸雄

著者紹介

小林 幸雄(こばやし ゆきお)著書を検索»

1958年岡山県生まれ

岡山大学教育学部卒業

岡山県津山市立佐良山小学校 教諭

TOSS作州教育サークル代表

季刊『授業の原理原則トークライン』(岡山教育技術研究所)編集長

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
    • この商品は皆様からのご感想・ご意見を募集中です

      明治図書
    • 描写的に書かれていて,とてもわかりやすい本。
      追試しやすいです。
      子どもへの対応術が群をぬいています。
      ずっと手元に置いておきたい本です。
      2012/4/8
    • 1年間の学級経営の骨格を作るために大変役立ちそうです。
      何をどうすればよいのかがはっきりと示されているので、とってもわかりやすいです。
      裏文化で子どもの力を伸ばす方法が示されています。
      早くクラスでやってみたくなります。
      とってもおすすめの1冊です。
      2007/4/15いいクラスをつくりたい
    • この本は、裏文化について、タマゴ教師でもよくわかり、追試できるように書かれています。

      裏文化について、知ってはいたけど、具体的な取り組みの方法がわからなかったわたしにとって、大変、貴重なアドバイスを投げかけてくれます。

      また、集団の教育力を生かす方法、教師の権威を打ち立て、統率する方法を、具体的な場面を例にあげて解説しています。

      なるほど、こういうやり方をすればよいのかと、目から鱗が落ちる思いでした。同時に、今までの自分のやり方を反省するいい機会にもなりました。

       知らない間にマーカーを手にして、何か所も線を引いていました。

       若い先生方にはもちろん、わたしのようなベテランと呼ばれる年齢にさしかかった教師にも、必ず役立つ一冊だと思います。

       余分に2冊買って、同じ学校の同僚の先生にもプレゼントします。
      2007/4/11おじさん先生
    • 目次を読んで絶対に手元に置いておきたいと思いました。
      成功する学級経営のバイブルです。
      私は小林先生のファンです。小林先生の対応の技術も
      余すことなく紹介されていて感動しました。
      2007/4/9あこがれ

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